ただの世界最強の村人と双子の弟子
第4話 弟子入りどころの話じゃない!
===ユウキ視点====================
この子達は何を言ってるんだろう…。
見ず知らずの人に弟子入り志願をするなんて…。
「え~と、君達は俺が誰だか分かってるのか?」
すると、2人は顔を見合わせ、当たり前だとでも言うように、答えた。
「「『全能の大英雄』様!!」」
確か、俺は世間ではそんな呼ばれ方をされていたんだったな…。
初めてそれが分かった時には恥ずかしくて、《ブリュンビレ》に行くのを躊躇った事もあったな。
「え~と、何で君達は俺が『全能の大英雄』だと思ったの?」
「「あんなものを見せられたら、誰だって分かりますよ!!」」
あんなもの………?あ~あ、《ウルフキング》を殲滅した事か。
「あれくらい、SSSランク?だっけ?その人なら出来るでしょ?」
「いや!出来ないから!あんなに速く殲滅するなんて!!」
(コクコク)
出来ないのか…。これでSSSランクのレベルがわかったな。
「そもそも、何で君達は『全能の大英雄』に弟子入りしたいの?」
「そ、それはもちろん…、」
「あなたみたいになりたいから」
「ちょっ!ルル!?」
青い子はルルって名前なのか…。
「どうしたの?姉さん?姉さんは『全能の大英雄』様みたいになりたくないの?」
「そう言う事じゃなくて!何で普段はあまり喋らないのにこういう時だけお喋りなの!?」
俺みたいになりたい、か。
そんな尊敬される様な事、してないのに。
俺はただ、自身の目的の為に、やっただけなのに、な…。
「どうかされましたか?」
いつの間にか表情に出てたみたいで金髪が俺を心配そうな目で様子を伺っていた。
「いや、何でもない。取り敢えず、今日の事は忘れろ。家まで送ってやるから」
すると、金髪もルルもとても焦り出し、
「ちょっ!何か、私達はいけない事でもしましたか…!?弟子入りはどうなるのですか!?」
(ウルウル)
金髪は見るからに取り乱し、ルルに至っては泣きそうだ。
でも、俺は涙では動じない男!俺も譲らない!
「弟子は取らない!俺の技術は本来世界に存在してはいけないものだからな!」
「「でっでも……」」
「でもじゃない、さっさと飛ぶぞ、"転移"」
俺は刀を腰になおし、2人の手を強引に掴み、転移した。
手を掴んだ理由は、何もない……。やましい気持ちなんてないったらないのだ……。
何やかんやで転移した場所は王都《オウガ》。2人の装備の質が幼いのに対し、中々良かったので、王都の実力貴族(実力で功績を挙げ、貴族になったもの)あたりの子供だと思ったのだ。
俺たちは騒ぎになるのを防ぐ為に王都の外れの草原に、転移したのだか、そこから見てわかるくらい、
ハッキリ言って、王都は酷い有様だった。
家や店、施設は崩れ、焼け、人は血まみれになって転がっており、王都は壊滅していた。
「ちょっと!聞いてます!私達……、は……」
さっきからうるさかった金髪も、この有様を見て、怒鳴っている余裕は無くなったようだ。
「な…、なに……、が………、あったの……?」
金髪は辛うじて声を出せてはいるが、ルルと同じ、絶望と困惑が混ざった表情をしていた。
俺たちは王都を歩き、生存者を探すが、全員死んだか、あるいは、一部は避難したようだ。
俺たちはところどころ地面が抉れた大きな広場に着くと、そこには騎士と思われる男性と魔術師と思われる女性が血まみれで背中合わせに座っていた。
「「お父さん!!お母さん!!」」
どうやら、あの2人の両親らしく、2人は両親の元へと走り出し、容体を見ているが、もう手遅れなんだろう……。少しすると、容体を見る事を諦めたようだ。
「っ!そうだ!『全能の大英雄』様!お父さんを、お母さんを、助けてください!!」
金髪は藁にも縋るような感じで俺に抱きついてきた。ルルも一緒に。
「ごめん……、俺は"回復"魔法は使えるが、ご両親はもう、助からない……」
2人の両親は身体中に様々な傷を負っており、ハッキリ言って、死んでいた。
それが分からないほど、2人は混乱していた。
そこに、
「ギィ、ギィ、ギィィ!!」
広場付近の崩れた店から気持ちの悪い声が近づいてくる。
どうやら、こいつが王都をやった犯人の様だった。
奴は《ダークゴブリンキング》。通常の《ゴブリン》は雑魚だか、キングにもなると、強さは何倍にもなり、何より、ダークは人間の武器や武術、魔法、戦術、奇襲、騙し討ちなど、ありとあらゆる手を使ってでも相手を殺しにくる、下手したら《ウルフキング》より、凶悪な敵だ。しかも、
「変異体、か」
変異体とは、特殊個体とは違い、見た目で他と見分けがつくくらい強化された個体で、ありとあらゆる能力が特殊個体よりも桁違いに強化されており、滅多に現れないくらい、数が少ない。
《ダークゴブリンキング》は筋肉が異常に発達しており、狼のような牙が生え、爪も長くなり、長い両刃直剣を右手に、長い木製の杖を左手に持っていた…。
==============================
少し、中途半端になってしまい、申し訳ありません。
次回も、ユウキ視点になると思います。
この子達は何を言ってるんだろう…。
見ず知らずの人に弟子入り志願をするなんて…。
「え~と、君達は俺が誰だか分かってるのか?」
すると、2人は顔を見合わせ、当たり前だとでも言うように、答えた。
「「『全能の大英雄』様!!」」
確か、俺は世間ではそんな呼ばれ方をされていたんだったな…。
初めてそれが分かった時には恥ずかしくて、《ブリュンビレ》に行くのを躊躇った事もあったな。
「え~と、何で君達は俺が『全能の大英雄』だと思ったの?」
「「あんなものを見せられたら、誰だって分かりますよ!!」」
あんなもの………?あ~あ、《ウルフキング》を殲滅した事か。
「あれくらい、SSSランク?だっけ?その人なら出来るでしょ?」
「いや!出来ないから!あんなに速く殲滅するなんて!!」
(コクコク)
出来ないのか…。これでSSSランクのレベルがわかったな。
「そもそも、何で君達は『全能の大英雄』に弟子入りしたいの?」
「そ、それはもちろん…、」
「あなたみたいになりたいから」
「ちょっ!ルル!?」
青い子はルルって名前なのか…。
「どうしたの?姉さん?姉さんは『全能の大英雄』様みたいになりたくないの?」
「そう言う事じゃなくて!何で普段はあまり喋らないのにこういう時だけお喋りなの!?」
俺みたいになりたい、か。
そんな尊敬される様な事、してないのに。
俺はただ、自身の目的の為に、やっただけなのに、な…。
「どうかされましたか?」
いつの間にか表情に出てたみたいで金髪が俺を心配そうな目で様子を伺っていた。
「いや、何でもない。取り敢えず、今日の事は忘れろ。家まで送ってやるから」
すると、金髪もルルもとても焦り出し、
「ちょっ!何か、私達はいけない事でもしましたか…!?弟子入りはどうなるのですか!?」
(ウルウル)
金髪は見るからに取り乱し、ルルに至っては泣きそうだ。
でも、俺は涙では動じない男!俺も譲らない!
「弟子は取らない!俺の技術は本来世界に存在してはいけないものだからな!」
「「でっでも……」」
「でもじゃない、さっさと飛ぶぞ、"転移"」
俺は刀を腰になおし、2人の手を強引に掴み、転移した。
手を掴んだ理由は、何もない……。やましい気持ちなんてないったらないのだ……。
何やかんやで転移した場所は王都《オウガ》。2人の装備の質が幼いのに対し、中々良かったので、王都の実力貴族(実力で功績を挙げ、貴族になったもの)あたりの子供だと思ったのだ。
俺たちは騒ぎになるのを防ぐ為に王都の外れの草原に、転移したのだか、そこから見てわかるくらい、
ハッキリ言って、王都は酷い有様だった。
家や店、施設は崩れ、焼け、人は血まみれになって転がっており、王都は壊滅していた。
「ちょっと!聞いてます!私達……、は……」
さっきからうるさかった金髪も、この有様を見て、怒鳴っている余裕は無くなったようだ。
「な…、なに……、が………、あったの……?」
金髪は辛うじて声を出せてはいるが、ルルと同じ、絶望と困惑が混ざった表情をしていた。
俺たちは王都を歩き、生存者を探すが、全員死んだか、あるいは、一部は避難したようだ。
俺たちはところどころ地面が抉れた大きな広場に着くと、そこには騎士と思われる男性と魔術師と思われる女性が血まみれで背中合わせに座っていた。
「「お父さん!!お母さん!!」」
どうやら、あの2人の両親らしく、2人は両親の元へと走り出し、容体を見ているが、もう手遅れなんだろう……。少しすると、容体を見る事を諦めたようだ。
「っ!そうだ!『全能の大英雄』様!お父さんを、お母さんを、助けてください!!」
金髪は藁にも縋るような感じで俺に抱きついてきた。ルルも一緒に。
「ごめん……、俺は"回復"魔法は使えるが、ご両親はもう、助からない……」
2人の両親は身体中に様々な傷を負っており、ハッキリ言って、死んでいた。
それが分からないほど、2人は混乱していた。
そこに、
「ギィ、ギィ、ギィィ!!」
広場付近の崩れた店から気持ちの悪い声が近づいてくる。
どうやら、こいつが王都をやった犯人の様だった。
奴は《ダークゴブリンキング》。通常の《ゴブリン》は雑魚だか、キングにもなると、強さは何倍にもなり、何より、ダークは人間の武器や武術、魔法、戦術、奇襲、騙し討ちなど、ありとあらゆる手を使ってでも相手を殺しにくる、下手したら《ウルフキング》より、凶悪な敵だ。しかも、
「変異体、か」
変異体とは、特殊個体とは違い、見た目で他と見分けがつくくらい強化された個体で、ありとあらゆる能力が特殊個体よりも桁違いに強化されており、滅多に現れないくらい、数が少ない。
《ダークゴブリンキング》は筋肉が異常に発達しており、狼のような牙が生え、爪も長くなり、長い両刃直剣を右手に、長い木製の杖を左手に持っていた…。
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