BLOOD HERO'S
episode6 #18「連携」
 「ハアッ!」
 先程とは違い2人の動きが格段と良くなり回避だけでなく攻撃も加えられるようになっていた。
 「ほお。中々の腕前ですなあ」
 指道は2人の動きを見て素直に感心していた。しかし2人にとっては屈辱的な発言にしか聞こえてこなかった。
 攻撃を加えられるようになったものの指道との距離は縮まらずにいたからだ。少しずつ詰めようとするが指道に見透かされているのかある程度の距離まで来ると手数が増え距離を離されてしまう。
 (全然近づけない。このままだと私達の方が先に力尽きちゃう。なんとかして隙をつくらなきゃ…)
 涼子はその事に焦りを感じ思考を巡らせるが相手の攻撃の手数の多さに中々隙をつくることが出来ない。
 炎美も強引に指道に近づこうと試みたが数人の執事達に蹴り返されてしまった。
 (クッソー!強行突破じゃ無理か?!となると隙を突くしかねーか?)
 炎美も思考を巡らせた。一瞬だけでも敵の猛攻を止める方法を。
 「……ッ!?」
 そして炎美は1つの策を見出した。
 「涼子ちゃん!下!!」
 「?!」
 すると炎美は突如涼子に指示を出した。涼子は突然の事で驚くがその驚きのあまりに自分の真下に視線が移った。
 (ごめん涼子ちゃん、ちょっとだけ眩しいよ)
 そう思いながら炎美は黒龍刃を地面を削り取るように振り上げた。
 「炎光・火花!」
 炎美が高らかに唱えると黒龍刃から強烈な白い光が放たれた。一瞬ではあったが周囲にいた人達を包み込んでしまう程の大きさで執事達は突然の事で反応出来ずに光を直視してしまった。
 「うおっ?!」
 すると視界を奪われ目を押さえ悶え苦しむ人が続出し出した。
 「むっ!?」
 炎美達とは少し離れた場所に居た指道は直視こそ免れたがその光景を見て苦悶の声を漏らす。
 「はあああっ!!」
 「ッ!?」
 指道が苦悶の声を漏らす中、ふと気がつくと炎美達の近くに居たはずの涼子がすでに指道の懐にまで接近していたのだ。
 (そんなバカな?!あの状況の中、一瞬でここまで?我々が彼等の策略に乗せらたというのか?イヤ、ならなぜこのタイミングで…)
 指道は現状を理解出来ず頭の中で先程までの記憶を整理した。
 (態勢を立て直し策を練る時間はあったが彼は強行突破に出た。アレはフェイク?イヤ、そのようには見受けられなかった。ならこれはその場で思いついたのか?しかし合図は出していなかった。まさか…)
 思考を巡らせていると時間がゆっくり流れているような感覚を指道は感じた。涼子が指道の腹部めがけて拳を振ってきているところや仲間が目を押さえ苦しんでいる様がスローモーションになって見える。
 そんな中で指道は気づいた。これは策ではなく息のあった連携だということを。
 (…見事)
 指道は単純にそう思った。そしてゆっくりと流れていた時間は消え指道の腹部に涼子の渾身の一撃が入っていくのを感じるのだった。
 先程とは違い2人の動きが格段と良くなり回避だけでなく攻撃も加えられるようになっていた。
 「ほお。中々の腕前ですなあ」
 指道は2人の動きを見て素直に感心していた。しかし2人にとっては屈辱的な発言にしか聞こえてこなかった。
 攻撃を加えられるようになったものの指道との距離は縮まらずにいたからだ。少しずつ詰めようとするが指道に見透かされているのかある程度の距離まで来ると手数が増え距離を離されてしまう。
 (全然近づけない。このままだと私達の方が先に力尽きちゃう。なんとかして隙をつくらなきゃ…)
 涼子はその事に焦りを感じ思考を巡らせるが相手の攻撃の手数の多さに中々隙をつくることが出来ない。
 炎美も強引に指道に近づこうと試みたが数人の執事達に蹴り返されてしまった。
 (クッソー!強行突破じゃ無理か?!となると隙を突くしかねーか?)
 炎美も思考を巡らせた。一瞬だけでも敵の猛攻を止める方法を。
 「……ッ!?」
 そして炎美は1つの策を見出した。
 「涼子ちゃん!下!!」
 「?!」
 すると炎美は突如涼子に指示を出した。涼子は突然の事で驚くがその驚きのあまりに自分の真下に視線が移った。
 (ごめん涼子ちゃん、ちょっとだけ眩しいよ)
 そう思いながら炎美は黒龍刃を地面を削り取るように振り上げた。
 「炎光・火花!」
 炎美が高らかに唱えると黒龍刃から強烈な白い光が放たれた。一瞬ではあったが周囲にいた人達を包み込んでしまう程の大きさで執事達は突然の事で反応出来ずに光を直視してしまった。
 「うおっ?!」
 すると視界を奪われ目を押さえ悶え苦しむ人が続出し出した。
 「むっ!?」
 炎美達とは少し離れた場所に居た指道は直視こそ免れたがその光景を見て苦悶の声を漏らす。
 「はあああっ!!」
 「ッ!?」
 指道が苦悶の声を漏らす中、ふと気がつくと炎美達の近くに居たはずの涼子がすでに指道の懐にまで接近していたのだ。
 (そんなバカな?!あの状況の中、一瞬でここまで?我々が彼等の策略に乗せらたというのか?イヤ、ならなぜこのタイミングで…)
 指道は現状を理解出来ず頭の中で先程までの記憶を整理した。
 (態勢を立て直し策を練る時間はあったが彼は強行突破に出た。アレはフェイク?イヤ、そのようには見受けられなかった。ならこれはその場で思いついたのか?しかし合図は出していなかった。まさか…)
 思考を巡らせていると時間がゆっくり流れているような感覚を指道は感じた。涼子が指道の腹部めがけて拳を振ってきているところや仲間が目を押さえ苦しんでいる様がスローモーションになって見える。
 そんな中で指道は気づいた。これは策ではなく息のあった連携だということを。
 (…見事)
 指道は単純にそう思った。そしてゆっくりと流れていた時間は消え指道の腹部に涼子の渾身の一撃が入っていくのを感じるのだった。
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