BLOOD HERO'S
episode5 #31「屍鬼VS鬼余彦」
 「クッソ!撤収だ撤収!!」
 声を荒げ行き場の失った苛立ちを抱えながらも反対派の連中は撤収して行った。
 「ハア…ハア…ヘヘ、ざま~みやがれ!」
 反対派の連中が山を登って行く背中を見て鬼太郎達は安堵の表情を浮かべていた。元賛同派の男達も湧き上がる喜びに笑いが堪えきれなかった。
 「ふふふ、ふふふ…」
 「おい鬼太郎さん、大丈夫かよ?笑い方が怖いぜ!?」
 鬼太郎もホッとしたのか思わず笑い出した。鬼太郎の不適な笑い声に周りの視線を奪った。だがそれでも笑わずにはいられなかった。
 「ここまで来るのにどれだけ時間がかかったのか数えるのも嫌になるほど長かった。ここからだ!ここから人間と鬼の共存出来る世界を作る第一歩だ!」
 鬼太郎は喜びのあまり自らの今の思いを全てさらけ出した。そして彼の視線は義彦と美鬼の方に向いていた。
 「義彦君、美鬼、幸せにな」
 緊迫感から解放され崩れ落ちるように地べたに座り込む義彦に優しく顔の汗を拭く美鬼を微笑ましく見ながら鬼太郎は誰かに聞こえるか聞こえないかの声量でぼそりと呟いた。
 (後は屍鬼だけか…)
 2人の幸せを願いながらも鬼太郎は屍鬼が来るのを自分達が下りて来た道を見つめていた。
 ---一方、屍鬼は鬼太郎達の姿が見えなくなるのを確認すると鬼余彦から離れ後方から追撃する連中を撃退しに向かった。
 「くそ!まずコイツを止めグアア!」
 屍鬼は怒涛の勢いで次々と敵を薙ぎ倒していく。危機感を感じた後方の連中は標的を鬼太郎達から屍鬼に変わり四方八方から襲いかかった。しかし誰も屍鬼を止められる者はいなかった。
 「あんま調子に乗んな!!」
 「!?」
 そんな中背後から鬼余彦が襲いかかってきた。屍鬼めがけて放たれた右拳はギリギリかわされ空を切った。
 「チッ、思いの外回復速度が速いな」
 屍鬼は鬼余彦から手を離す直前に両腕の骨をへし折っていた。しかし鬼余彦の回復速度は異常に早く腕はピンピンに動いていた。
 「あの程度で俺が戦えなくなると思ったか!?これぐらい俺の能力で自己回復出来るさ!」
 鬼余彦の能力、『鬼人・夜叉』は身体能力の上昇と自己回復量が異常に早くなる能力であった。
 「そういえばお前も能力者だったか?すっかり忘れてたぜ!」
 「お前も?」
 屍鬼の発言に疑問を持つ鬼余彦。まるで自分も同じ能力者だと言わんばかりに。
 「お前達には一度も見せた事無いよなー?」
 「まさかお前…」
 鬼余彦は屍鬼の発言の意味を理解した。屍鬼は自分の能力を誰にも見せていなかった。想定外の事態に鬼余彦の表情は曇りを見せていた。
 「ほんじゃあ…いくぜ!!」
 声を荒げ行き場の失った苛立ちを抱えながらも反対派の連中は撤収して行った。
 「ハア…ハア…ヘヘ、ざま~みやがれ!」
 反対派の連中が山を登って行く背中を見て鬼太郎達は安堵の表情を浮かべていた。元賛同派の男達も湧き上がる喜びに笑いが堪えきれなかった。
 「ふふふ、ふふふ…」
 「おい鬼太郎さん、大丈夫かよ?笑い方が怖いぜ!?」
 鬼太郎もホッとしたのか思わず笑い出した。鬼太郎の不適な笑い声に周りの視線を奪った。だがそれでも笑わずにはいられなかった。
 「ここまで来るのにどれだけ時間がかかったのか数えるのも嫌になるほど長かった。ここからだ!ここから人間と鬼の共存出来る世界を作る第一歩だ!」
 鬼太郎は喜びのあまり自らの今の思いを全てさらけ出した。そして彼の視線は義彦と美鬼の方に向いていた。
 「義彦君、美鬼、幸せにな」
 緊迫感から解放され崩れ落ちるように地べたに座り込む義彦に優しく顔の汗を拭く美鬼を微笑ましく見ながら鬼太郎は誰かに聞こえるか聞こえないかの声量でぼそりと呟いた。
 (後は屍鬼だけか…)
 2人の幸せを願いながらも鬼太郎は屍鬼が来るのを自分達が下りて来た道を見つめていた。
 ---一方、屍鬼は鬼太郎達の姿が見えなくなるのを確認すると鬼余彦から離れ後方から追撃する連中を撃退しに向かった。
 「くそ!まずコイツを止めグアア!」
 屍鬼は怒涛の勢いで次々と敵を薙ぎ倒していく。危機感を感じた後方の連中は標的を鬼太郎達から屍鬼に変わり四方八方から襲いかかった。しかし誰も屍鬼を止められる者はいなかった。
 「あんま調子に乗んな!!」
 「!?」
 そんな中背後から鬼余彦が襲いかかってきた。屍鬼めがけて放たれた右拳はギリギリかわされ空を切った。
 「チッ、思いの外回復速度が速いな」
 屍鬼は鬼余彦から手を離す直前に両腕の骨をへし折っていた。しかし鬼余彦の回復速度は異常に早く腕はピンピンに動いていた。
 「あの程度で俺が戦えなくなると思ったか!?これぐらい俺の能力で自己回復出来るさ!」
 鬼余彦の能力、『鬼人・夜叉』は身体能力の上昇と自己回復量が異常に早くなる能力であった。
 「そういえばお前も能力者だったか?すっかり忘れてたぜ!」
 「お前も?」
 屍鬼の発言に疑問を持つ鬼余彦。まるで自分も同じ能力者だと言わんばかりに。
 「お前達には一度も見せた事無いよなー?」
 「まさかお前…」
 鬼余彦は屍鬼の発言の意味を理解した。屍鬼は自分の能力を誰にも見せていなかった。想定外の事態に鬼余彦の表情は曇りを見せていた。
 「ほんじゃあ…いくぜ!!」
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