BLOOD HERO'S
episode5 #21「放炎・龍哮」
 炎美の身体に沈むように入っていく鬼平の渾身の一撃。当たった感触も…
 (…ねえ!?)
 鬼平はそのままフルスイングで振り切った。すると炎美の身体は真っ二つに…
 「イヤ、ちげえー!?」
 炎美の身体は陽炎・残身による偽物だった。振り切った状態の鬼平は黒目を泳がせ炎美の居所を探った。
 「ハアアーー!!」
 炎美の声が聞こえたが鬼平の視界には入ってはいなかった。
 「くっ!!」
 炎美の声は背後斜めから聞こえた為、鬼平は咄嗟に片方の腕を横にして防御態勢をとった。
 「おおおーーー!!」
 炎美の雄叫びと共に炎美の剣と鬼平の腕が交わり合い火花が飛び散った。
 (頑丈過ぎんだろうその腕!?)
 鬼平の腕はまるで鉄のように硬かった。
 「へへっ、どうよ!俺の腕は生半可な力じゃあ骨にヒビも入んねーぞ!!」
 鬼平は炎美の攻撃を耐えながら自分の腕を自慢し始めた。鬼平の能力、鬼人・悪鬼は自身の力を10倍にあげる脳筋のような能力にも聞こえるが実際のところはそうではなかった。
 力と1つに言ってもいろんな『力』が存在する。鬼平の能力の場合、『腕力』、『脚力』、そして『動体視力』の3つが強化されている。
 鬼平が炎美の剣と混じり会えるのは『腕力』を10倍にまで強化され腕も能力を使う前より太く骨太になっていた。筋肉と丈夫な骨で作り上げられた腕は鉄の強度を誇る。
 「おおおーーー!!」
 「なっ!?コイツ…」
 しかし炎美は剣に激しく燃え盛る黒い炎を出してきた。黒い炎がブーストととしての要領を果たし炎美の力が何倍にも膨れ上がっていく。
 「放炎・龍哮!」
 炎美の剣から放たれる炎は凄まじいほど広がりまるで漫画に出てくるような龍が炎のブレスを吐いたかのようだった。
 「クッッソが!!」
 鬼平は脚に最大限の力を振り絞った。だが力の入れ過ぎと炎美の繰り出す龍哮の威力で足場が崩れ思うように力が入らなかった。状況は完全に炎美に傾いていた。
 (俺が負けるのか?この俺が?)
 鬼平は自分自身に問いかけてみた。鬼平が能力に目覚めたのは僅か5歳の時だった。それから20年、千回以上戦ってきた鬼平が勝負に負けたのはたったの2回だけだった。だが鬼平にとってその2回の敗北は屈辱的なものだった。
 「もう負けねーって、それぐらい強くなったんだ!」
 鬼平は何とか持ち堪えながら自分を鼓舞するかのように言い聞かせていた。
 「これ以上負けって、たまっかよーーー!!!」
 鬼平は今まで以上の声を張り上げそれと同時にもう片方の腕で炎美の剣を掴んだ。炎美の剣を破壊しようとしているのだ。
 「おおおーーー!!!」
 「あああーーー!!!」
 2人のけたたましいほどの叫び声が聞こえてくるのと同時に凄まじい爆発が2人を包み込んだのだった。
 (…ねえ!?)
 鬼平はそのままフルスイングで振り切った。すると炎美の身体は真っ二つに…
 「イヤ、ちげえー!?」
 炎美の身体は陽炎・残身による偽物だった。振り切った状態の鬼平は黒目を泳がせ炎美の居所を探った。
 「ハアアーー!!」
 炎美の声が聞こえたが鬼平の視界には入ってはいなかった。
 「くっ!!」
 炎美の声は背後斜めから聞こえた為、鬼平は咄嗟に片方の腕を横にして防御態勢をとった。
 「おおおーーー!!」
 炎美の雄叫びと共に炎美の剣と鬼平の腕が交わり合い火花が飛び散った。
 (頑丈過ぎんだろうその腕!?)
 鬼平の腕はまるで鉄のように硬かった。
 「へへっ、どうよ!俺の腕は生半可な力じゃあ骨にヒビも入んねーぞ!!」
 鬼平は炎美の攻撃を耐えながら自分の腕を自慢し始めた。鬼平の能力、鬼人・悪鬼は自身の力を10倍にあげる脳筋のような能力にも聞こえるが実際のところはそうではなかった。
 力と1つに言ってもいろんな『力』が存在する。鬼平の能力の場合、『腕力』、『脚力』、そして『動体視力』の3つが強化されている。
 鬼平が炎美の剣と混じり会えるのは『腕力』を10倍にまで強化され腕も能力を使う前より太く骨太になっていた。筋肉と丈夫な骨で作り上げられた腕は鉄の強度を誇る。
 「おおおーーー!!」
 「なっ!?コイツ…」
 しかし炎美は剣に激しく燃え盛る黒い炎を出してきた。黒い炎がブーストととしての要領を果たし炎美の力が何倍にも膨れ上がっていく。
 「放炎・龍哮!」
 炎美の剣から放たれる炎は凄まじいほど広がりまるで漫画に出てくるような龍が炎のブレスを吐いたかのようだった。
 「クッッソが!!」
 鬼平は脚に最大限の力を振り絞った。だが力の入れ過ぎと炎美の繰り出す龍哮の威力で足場が崩れ思うように力が入らなかった。状況は完全に炎美に傾いていた。
 (俺が負けるのか?この俺が?)
 鬼平は自分自身に問いかけてみた。鬼平が能力に目覚めたのは僅か5歳の時だった。それから20年、千回以上戦ってきた鬼平が勝負に負けたのはたったの2回だけだった。だが鬼平にとってその2回の敗北は屈辱的なものだった。
 「もう負けねーって、それぐらい強くなったんだ!」
 鬼平は何とか持ち堪えながら自分を鼓舞するかのように言い聞かせていた。
 「これ以上負けって、たまっかよーーー!!!」
 鬼平は今まで以上の声を張り上げそれと同時にもう片方の腕で炎美の剣を掴んだ。炎美の剣を破壊しようとしているのだ。
 「おおおーーー!!!」
 「あああーーー!!!」
 2人のけたたましいほどの叫び声が聞こえてくるのと同時に凄まじい爆発が2人を包み込んだのだった。
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