最強転生者は無限の魔力で世界を征服することにしました ~勘違い魔王による魔物の国再興記~
その43 魔王さま、貴族どもをぶちのめす
その日の放課後は、とても静かだった。
リヴリーは用事があると言って先に帰ってしまい、ニーズヘッグは僕が行くはずだったヘルマーの館での用事を勝手に引き受けてしまったのだ。
そんなわけで、教室にはユリと僕の2人しかいない。
ったく、変な気を利かせなくてもいいのに。
「ごめんね、マオくん」
「謝らないでよ、僕だってユリに教えてもらったことがあるんだからさ、その恩返しってことで」
今日の授業でわからない部分があったらしく、放課後、教室に残って僕がユリにその部分を教えることになったというわけだ。
冷静になって考えてみると、こうしてユリと完全に二人きりになるというのは初めてじゃないだろうか。
今までは誰かしらが傍にいたからなぁ。
「そういえば……マオくん、リヴリーちゃんと仲直り、できたんだね」
ノートに書き込んでいた手を止めて、ユリは言った。
どうも周りには喧嘩していると思われていたらしい。
「リヴリーちゃん、すごく悩んでたから……良かった」
「悪いのは僕なんだ、一方的に避けてたから」
「どうして?」
「まあ、色々と思うことがあってさ」
「リヴリーちゃんのことが、好きになった?」
「ぶっ!」
思わず噴き出す。
いきなりなんてことを言うんだこの子は!
「違う違う、そういうのじゃないから」
「でも、リヴリーちゃんはたぶん……マオくんのこと、好きだよ」
「ぶふっ!」
再び噴き出す。
それ、知ってたとしても言っちゃいけないことだよね。
ユリってこんな爆弾放り投げるキャラだったっけ。
「げほっ、げほ……い、いやいや、何かの勘違いだって」
「そう、かな。
ニーズヘッグさんが居るから、遠慮してるだけ……じゃないかな」
僕たちが恋人同士であることは、すでに2人とも気づいている。
人前で見せびらかすような真似はしないけど、空気感で察せてしまうらしい。
「私も、遠慮してる」
そしてさらなる爆弾投下。
「ユリ、それって……」
「困った?」
「そうだね、急すぎてどう答えていいのかわからない、かな」
「ごめん、なさい。
けど、どうしても……伝えておきたくて」
どうしてこのタイミングで?
二人きりになれたから、ってわけでも無いような気がする。
もっと別の、大切な理由があるような。
それほどまでに僕の目から見たユリは、思い詰めてるように見えた。
けど、ここで彼女の心配をするのは、勇気ある告白を冒涜することにならないだろうか。
「その……答えとかは、いいから。
私が、一方的に伝えておきたかった、だけで」
「本当にそれだけ?」
「うん……それだけ」
本当は他に言いたいことがあるんじゃないだろうか。
僕だから話せないのか、それとも異性だから話せないのか。
「今日は……勉強に、付き合ってくれてありがとう」
「えっ、もういいの?」
「うん、あとは、自分で考えてみるから……じゃあね」
そう言って、ユリは慌ただしく荷物を片付けると、
「また明日」
と言って返事をする間も無く教室を出ていった。
僕はどう答えればよかったのか、どう答えてほしかったのか。
そもそもどうして今だったのか。
何もわからないまま――ぽつんと一人、教室に残されてしまった。
その翌日、ユリは学院に姿を表さなかった。
同じ寮に住んでいるはずのリヴリーに聞いてみると、
「病欠みたい、うつすといけないから部屋から出してもらえなくて、私も顔は見てないんだ」
と返ってきた。
本当に病気なんだろうか。
昨日の様子がおかしかっただけに、心配でならない。
「もしかして何か心当たりがあったり?」
「昨日話した時に悩んでる様子だったから、それが原因なのかもしれない」
「そっか、ユリってば悩んでたんだ……」
「けど何を悩んでるのかまでは聞けなくってさ。
リヴリーは何も聞いてない?」
「私は特に……聞かされてない、かな」
リヴリーの様子はどこかよそよそしい。
ユリの悩みを知った上で隠しているのだろうか。
まあ、普通友人の悩み事をそう簡単に第三者に話したりはしない。
だから隠し事自体はそう不自然なことではないのだけれど、リヴリーが偽名を使っていると言う事実が、僕に不要な疑いを持たせていた。
ユリはリヴリーが僕に好意を抱いているみたいなことを言っていたけど、それもどこまで本当なんだろう。
オクルスみたいに、相手の顔を見るだけで感情がわかるようになればいいのに。
いや、その気になれば、僕の魔法なら人間の心を読むことぐらいはできるはず。
それをしないのは、人間の心に触れることを僕が無意識のうちに禁忌として設定してしまっているからだ。
オークを救うために人間を殺させたり、ドラゴンやフェンリルを人間に変えたり、他にも好き勝手やってきたくせに今さら何を、って言われるかもしれない。
けれど、心に触れること、命に触れること、それは仮に実現出来たとしても、僕の倫理観が邪魔をして実現できそうにない。
「風邪なら少し寝たら治るはずだし、ユリと話せたらマオが寂しがってたぞーって伝えといてあげる」
「リヴリーが寂しがってるの間違いじゃないの?」
「言ってくれるねえ、事実ですけどー」
そんなやり取りもむなしく、その翌日もユリは姿を表さなかった。
さらに次の日も、また次の日も、1週間経っても――彼女は学院に姿を表すどころか、リヴリーとの面会すらできない。
重病にしても、様子がおかしい。
寮に医者が呼ばれているわけでもなければ、搬送されて入院するわけでもなく、ただひたすらにユリの部屋の鍵が閉ざされているのだ。
出入りするのは寮母と一部の教員だけ。
そんな中、学院ではとある噂が流れ始めていた。
『P-4のユリって子が、行方不明になったんだって』
『行方不明を誤魔化すために病欠ってことにしてるってほんと?』
『反政府組織に関わってたって話もあるってよ』
噂話は瞬く間に広がり、ほどなくしてリヴリーの耳にまで届いた。
ユリが学院に来なくなってから、リヴリーの顔色は日に日に悪くなり、食事も喉を通らなくなっていた。
噂を知ってからはさらに憔悴したように見える。
僕が声をかけても、反応は虚ろ。
いつもの明るいリヴリーの姿はそこには無かった。
顔すら見ることのできないユリを心配しているというよりは、自分が犯した間違いの大きさに打ちのめされている風に見えたのは、僕の考え過ぎだろうか。
ユリが学院に来なくなってから1週間。
噂話を信じたわけではないけれど、リヴリーの様子がおかしいこと、病欠だという教員の話を信じられなくなった僕は、ユリは行方不明であるということ前提にして行動を起こそうとしていた。
勝負は今日の放課後、みんなが帰って静まりかえった教室で。
リヴリーに対して僕の持つ全てのカードを明かし、その上で彼女に問いただす。
兄のこと、偽名のこと、反政府組織のこと、そしてユリのことも、一切合財を話してもらおう。
リヴリーとの関係はそれで終わってしまうかもしれない、今までみたいに心地よい学院生活は続けられないかもしれない、けどそれはユリの命よりも優先すべき物じゃない。
その日、グリムと共に決意を持って放課後に備えていた僕は、朝からずっと奇妙な視線を感じていた。
振り返ると、そこにはにやにやと汚らしく笑うレントの取り巻きの姿が。
朝も、移動教室の合間も、昼休みに食堂に向かうときだって、すれ違うたびに彼らは不快な笑みを僕に向けてくる。
僕だけじゃなく、リヴリーにも。
「あの人たち、様子がおかしくないですか?」
食事を終えお茶を飲んでいた僕に、グリムがそう問いかける。
「感じが悪いのはいつものことだけど、今日は特にひどいね」
因縁をつけ、返り討ちにされる度に、プライドを砕かれたレントが僕たちに向ける感情が歪んていったのは事実だけど……あんな気持ち悪い笑い方をされるのは今日が初めてだ。
「見たところ、マオさまとリヴリーさんにだけ、みたいですね」
ユリのことを、何か知ってるってことなんだろうか。
寮はプラーニュとバーンで別の棟に分かれている。
レントたちがプラーニュ寮に居るユリのことを知っているというのは、どうにも妙な話だ。
「ほら、今もこっち見てますよ」
定位置であるテラス席で優雅なティータイムを楽しむレントたちは、ちらちらとこちらを見ては小馬鹿にしたような笑みを浮かべている。
僕を話の種にしてるみたいだ。
昼休みの人でごった返す食堂でできるだけ騒ぎたくは無かったけれど……今は非常事態だ、周囲の目なんて気にしていられない。
「グリム、行こう」
「わかりました、お供します!」
僕は立ち上がり、テラスへ向かって一直線に歩きだす。
「よう平民、今日は一段と貧乏臭い顔してんな」
挨拶代わりの貴族ジョーク。
レントの取り巻きたちが下品にゲラゲラと笑った。
やっぱ僕には、この人たちのセンスは理解できない。
「わざわざ近づいてきて、聞きたいことでもあんのか?」
「ユリのことを知ってるんじゃないかと思って」
「ひっ、ひひひっ、あっはははははははははっ!」
何がおかしいのか、腹を抱えて笑い出すレント。
同じく取り巻きたちも笑っている。
狂気混じりの異様な空気に、僕は寒気を感じていた。
「く、ふふっ、いや、確かに知ってるよ、ユリちゃんだよな。
知りたいか? なぁ、知りたいのか?」
「本当に知ってるんならとっとと話してくれないかな」
「偉そうな態度取りやがって、相変わらず気に食わねえな。
だが許してやるよ、今日の俺は上機嫌だからなぁ!
でも……どうすっかな、タダで教えてやるってのもつまんねーな。
そうだ、俺たちと勝負するってのはどうだ?」
「勝負?」
「そう、お前一人と、俺たち全員で勝負するんだ。
勝ったらユリちゃんがどこに居るのか教えてやるよぉ!」
レントは自分の勝利を疑っていないようで。
受けなければ腰抜けと罵るし、受けてくれれば欲望のままに僕をリンチする。
下衆い提案だ、相手が僕でなければね。
「いいよ、どこでやる?」
「おいおい、本気で言ってんのか?
いくらお前の実技の成績が上がってるからって、あんま調子乗ってるとどうなっても知らねーぞ? あ?」
「いいって言ってるんだから、さっさとやろうよ」
本来、私的な理由で学院内で人に向けて魔法を放つことは禁止されている。
でもレントのことだ、そのあたりは親の権力でどうにかするんだろう。
僕が心配すべきことは一つもない。
……いや、うっかり相手を殺さないよう力加減ぐらいはしないとね。
僕は一人で、レントはぞろぞろと取り巻きを引き連れて校庭へ向かう。
騒ぎを聞きつければギャラリーが集まってくるだろう。
あまり大きな騒ぎにはしたくない、目撃者が来る前に速攻で終わらせる。
「お前さ、本気でこの人数相手にできると思ってんのか?」
「出来なければ受けないよ」
「ちっ、ほんと生意気だな。
おいお前ら、人間一人ぐらいなら死んだって何の問題はねえ、容赦する必要はねえぞ、殺すつもりでやっちまえ!」
レントの合図に合わせ、10人ほどの男子生徒が詠唱を開始する。
「フィジカルアップ」
ダンッ! ドゴォッ!
僕は彼らが詠唱を完了する前に瞬時に距離を詰め、右端の男子生徒の顔面に拳をめり込ませた。
続けざまに膝、肘、左拳と繰り出し次々と撃破していく。
これで4人。
まさか肉弾戦で来ると思っていなかった取り巻きたちは困惑し、詠唱の集中が乱れ、中には中断する者もいた。
「アイスレイン!」
そんな状態で魔法を放っても、まともに発動するわけがない。
取り巻きのうちの1人が魔法を放ったが、空中から降り注ぐ氷の雨は僕ではなく味方に突き刺さっていた。
さらに2人が脱落、ざまあみろ。
「熱量となりて顕現せよ、ファイア!」
僕は呆然と立ち尽くしすフレンドリーファイアをやらかした男に向かって、詠唱短縮を用いて発動したファイアを飛ばす。
ゴオォッ!
為す術もなく真正面から魔法を受け、あまりの熱さに地面をのたうち回る。
これで7人、残りはレントを含めて4人。
ちょろいな。
「くっ……我が身に連綿と流れる魔力の奔流、世界を照らす偉大なる光となりて――」
焦りを感じたレントが詠唱を開始する。
確かあの詠唱は、光属性の上位魔法だったはず。
さすが、腐ってもB-1の成績優秀者なだけはある。
でも……いいや放っておこう。
あいつには最高にダサい負け方をして欲しいから。
「闇を裂き照らせ、ライト!」
レントを無視して、その取り巻きに向かって再び詠唱短縮を使って生成した光球を飛ばす。
そして目くらましを受けたじろぐ男の顔面に、飛び膝蹴りをぶち込んだ。
きりもみ回転しながら空中を舞う男の体。
まずいな、ちょっと力入れすぎたかもしれない。
「ドラゴニックストーン!」
立ち止まっていた僕に向け、取り巻きの1人が石で出来た竜をけしかけた。
ゴゴゴゴゴゴゴッ!
地面をえぐり、大口を開けて僕に迫る竜。
僕をそのまま丸呑みにできそうなほどの大きさだ、人間がまともに喰らえば一発で戦闘不能になってしまう。
混乱した状況下でこれほどの魔法を発動できるなんて、レントの取り巻きにしておくにはもったいない男だ。
「我に向かう魔を反射せよ、スペルリフレクション」
これは詠唱ではなく、それっぽい詠唱を付け加えただけのいつもの魔法だ。
学院じゃおいそれと詠唱なしの魔法を放てないから面倒なんだよね。
僕の体の前にイメージした通り、魔法の鏡が現れる。
キィン!
石の竜は鏡に当たるとその進行方向を変え、術者めがけて飛んでいく。
鏡に少し魔力を与えてやることで、竜の速度は僕に向かってくる時よりも加速していた。
ゴオオォォオオオッ!
竜を放った男は、戻ってくる竜に為す術無く飲み込まれ――ついでに巻き込まれた近くに居た男と共に吹き飛ばされて、地面に叩きつけられた。
これで10人。
「降り注げ断罪の刃、悪を断ち切れ正義の剣、ジャッジメントブレード!」
その瞬間、レントの魔法の詠唱が完了する。
空から一対の光の剣を対象に向けて放つ、光の上位魔法。
その詠唱の恥ずかしさと影響範囲の狭さから使い手は少なく、滅多に見ることの出来ない魔法だ……と図書館の本には書いてあった。
勝ち誇り、笑みを浮かべるレント。
僕はそんな彼を指差し、無情な言葉を告げる。
「スペルブレイク」
発動した魔法はレントのジャッジメントブレードの魔力を打ち消し、無かったことにしてしまう。
残されたのは、得意げな表情で高らかに天に向かって手を掲げるレントだけ。
うん、最高にダサい。
レントの表情から次第に笑顔が消え、顔面が蒼白に染まっていく。
僕はそんな彼にゆっくりと歩み寄ると、拳を振り上げ――死なない程度に加減をして殴り飛ばした。
地面を転がり飛んでいくレント。
たっぷり10メートルほど吹き飛ばされると、彼はうつ伏せのまま動かなくなる。
再び彼に近づき、足で蹴って仰向けにすると、マウントポジションを取った。
「ひ、ひひひっ……」
負け犬は無様に笑っていた。
苛ついた僕はその頬を右手で殴る。
「ぐぇ……く、くくくっ……」
それでも笑う。
今度は左手で殴った。
「は、ははははっ、あっはははははっ……!」
「笑ってないで早く教えてくれないかな」
「ユリちゃんの場所を?」
「勝ったら教えるって言ったろ」
「ひ、ひひひひっ、ひゃははははははっ!」
レントは笑うばかりで答えようとしない。
不快な鳴き声をあげる下郎を、僕は胸ぐらを掴んで繰り返し殴った。
クズは「ぐぇっ、うぇっ」と潰れたカエルのような声で呻く。
それでも僕が少しでも手を緩めると、すぐに僕を蔑むように笑った。
「なぁ、教えて欲しいか?
そんなに知りたいのか? ユリちゃんの場所をさぁ」
「つべこべ言わずに言えよ!」
「ふふ、ひひ、くひひひひっ!
じゃあ……教えてやるよ」
レントは手を上げ、天を指差し――
「あ・の・世♥」
この世の悪を凝縮したかのような醜い笑みで、そう言った。
「――っ!」
僕は、こみ上げる怒りを抑えられなかった。
「てんめえええええぇぇぇぇぇぇぇッ!」
「くっひひひひひひひひひっ、あひゃひゃひゃひゃははははははははっ!」
自分でも驚くほど大きな、掠れた声で叫ぶ。
頭の中は殺意で満ちていて、もはや禁忌を犯すことにためらいは無い。
レントの胸ぐらを掴んだまま立ち上がり、持ち上げる。
「ははははっ、かひっ、ひ、ひひひひひっ、いひひゃははははあひひひぃッ!」
「ショックバーストォッ!」
「きひゃっ、ぐ、げぇっ!?」
ズドン!
鈍く重い音が鳴り響く。
レントの腹部に魔法を打ち込むと、体は高速でほぼ水平に吹き飛んでいった。
ドゴォッ!
そしてその体は校舎に叩きつけられ、ずるりと力なく地面に落ちていった。
死んだかもしれない。
死んでくれていい。
あんなやつは、死ぬべきだ。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
疲れたわけでもないのに、呼吸が荒い。
何を、馬鹿正直に信じてるんだ。
落ち着け、頭を冷やせ。
あいつが言うことが正しいわけがないじゃない。
何があの世だ、そんな場所に、ユリが、ユリがいるわけ――
「マオさま、大変ですっ!」
「はぁ……なに、グリム……」
「戦闘中に、リヴリーさんが走って学院から出ていったんです!」
「なっ……!」
もうわけがわからない。
どうしてこのタイミングで学院を出ていく必要があるんだ、まさかユリの居場所に心当たりがあるとでも?
ズゥン……。
その時、混乱を極める僕の頭にトドメを指すように、パークスの町から爆発音が聞こえてきた。
町に目を向けると、中央から少し離れた場所に煙があがっている。
「何なんだよ、一体何が起きてるんだよ!?」
「私にもわかりませんっ!
マオさま、どうしますか?」
どうするかって、そんなのわかるはずがない。
何もかもがわからないんだから、優先順位なんて付けられない。
でも……これ以上、わけのわからないことが増えるのだけはまっぴらごめんだ。
「とにかく、今はリヴリーを追おう!」
今はそうするしかない。
彼女が全ての真実を話してくれると信じて。
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