異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと幼馴染の異世界生活~

梅谷シウア

3-3救出、依頼

「なぁボス、この娘少し位手を出しても良いっすか?」
「そうだな、別に問題ないが壊すなよ、そいつはあくまで交渉道具なんだからな」
どうやら、絶対に殲滅する必要があるな。とりあえずマップ使って人数を確認するか…ここがアジトみたいだけど何度確認しても18人しかいないんだよな、思いの外小さなグループだな。もっとこう、100人くらいいるもんだと思ったんだが...少ない方が戦いやすいし好都合だし良いか。まずは、さっきの自称プロの誘拐犯から倒すか
無限倉庫ストレージボックス起動、片手直剣でいいかな」
「なにものだっ、」
「おっそいなぁ、ほっ、はっ…まず1人っと」
「だっ、誰だ…全員そこの娘をとられるな」
「なぁに、そんなに身構えるなよ。俺はただの冒険者兼旅人なんだし。そこの女の子を解放してくれたら手荒なマネはしないよ。」
もちろん自称プロと同じ道を辿ってもらうけど。ちなみに解放しない場合は魔法の実験台ということで
「それはできない話だな」
「そうか、それは残念っだっ」
「なっ、ボス、大丈夫っすか?」
「よくもボスを、覚悟しあがれ」
仕方ない、この間覚えた魔法でも使ってみるかな...これいつ覚えたんだ?使ってみるか
「範囲設定、重力操作グラヴィティ発動」
「なっ、何だこれ。ウグッ立てない」
あぁ、これアレかデュラハンが特製水槽の中で瀕死状態の時使ってきたやつか
「もしや、これは伝説の重力魔法?」
これって伝説なんだ、それにしては弱いな。もう少し強めに魔力かけてみるか
「こっ、後さ…」
あれっ、これ建物沈んでねぇか?魔法展開やめるか
「ひっ、命だけは…お父様ー、ぐすっ、ぐすっ、うわぇぇえん」
あれっ、これ俺が悪役じゃね?
「大丈夫か?俺は悪いやつじゃないから安心してくれ。そうだ、飴食べるか?」
「悪い人じゃないの?」
「あーっと、まあなんだ、君を助けにきたんだよ。」
「ありがとうございます。ところで、アメって何ですか?」
「えっとなぁ、甘くて美味しいお菓子みたいなものだな」
「そんな高価なものを…」
「別にそんな事はないぞ。それに泣かせちゃったしな」
確か30個入り150円位のやつの一個だしな。この世界だと甘味は高価なものなのか?
「ありがとうございます。」
「なぁに、気にするな。そんな事より歩けるか?」
流石に襲われてた娘を1人で返すわけにはいかないよな...
「ええ、歩けますけど。」
「そうか、なら良かった。流石におぶって送るのは疲れそうだからな。」
「えっ、と、それはどういう事ですか?」
「もう日も沈みかけてるし、危ないから送っていってやるって言ってんだよ。」
「えっ、でも迷惑でしょうし自力で帰りますよ。」
こうも頑なに拒否されると、変な意地を張りたくなるんだが
「そうか。俺は多分だが、お前の家の近くに用がある気がするんだ。だからそこまでは、一緒に行くことにしないか。」
「分かりました。じゃあ一緒に行きましょう。あなたって人はほんとにお人好しですね。」
そんなことはない、ただ俺はあの時の罪滅しがしたいだけなんだから。こんなのは自分勝手な偽善だ
「本当にありがとうございます。私はこの連合の代表のイルナ家の長女レラ=イルナです。」
この連合は亜人族共存派らしいんだけど、他国との関係的に代表は人族がやっているのか、何でも調べられるしメニュー便利だな
「俺は、ユウトだ。冒険者兼旅人をしてる。普段なら連れが3人いるんだが今日は休みだったから俺1人だ」
マイカとのデートを終わらせずに助けに来たなんていう事はもちろん伏せておく

*****

「この連合本部が私の家なんです。」
でっかいなあ、ウルヴァニラ王国の王城よりも敷地面積だけなら4倍くらいあるんじゃないのか?
「そうか。怪我とかしてないよな?」
「えぇ、多少かすり傷もありましたけど先ほど回復魔法を掛けていただいたので大丈夫ですよ。」
「ならいいんだ、じゃあな。」
「ちょっと待って下さいよ。お礼がしたいのでよっていきませんか?」
「まあ、少しだけなら良いけど」
「それは良かったです。じゃあ着いてきて下さい」

*****

「なっ、レラ無事だったのか?拉致されたと聞いて心配したぞ。」
「お父様、心配かけてすいませんでした。」
「しかしよくこんなに早く、しかも無傷で戻って来れたな。犯人共は全世界指名手配犯グループだと聞いていたが」
えっ、あの程度の雑魚少数集団がか?どうかしてるだろ、この世界
「それは親切な冒険者の方が助けてくれたからです。」
「そうか、運が良かったなぁ。ちなみにお礼はちゃんとしたか?」
しっかりお礼がしたいとか言われてここで待ってますが、忘れてない?ねぇ、忘れてない?
「そうでした、こちらが私を助けて下さったユウトさんです。お礼がしたかったので連れて来ちゃいました。」
「お初にお目にかかります、連合代表様。ユウトです。冒険者兼旅人をやっております。」
「ユウトか、娘を助けてくれてありがとう。失礼かもしれないが君はどれくらい強いんだ?」
「パーティメンバーと協力してですが、先日魔王軍幹部デュラハンを倒しました。」
最低な作戦で、正攻法じゃないけれどな
「そうか。それは凄いものだ。その腕を見込んで一つ頼みがあるんだが、良いか?」
「何でしょうか、可能なことであれば受けさせていただきます。」
「うむ、パーティメンバーと話し合ってからでもかまわない。実は隣国カルドクルシュとの国境に災厄竜カタストロファが住み着いてしまって近くの村にもかなりの被害が出ている。そこで、カルドクルシュの兵と共に、討伐隊をくむことになったんだが、人が集まらんのだ、だからソルヴァニアの代表として行って来て欲しいと言うことだ。」
「参加の方向性でメンバーと話し合ってみます。」
「そうか、助かる。レラ、ユウトさんを宝物庫に連れて行って助けていただいたお礼でもあげてから宿の方に返して差し上げなさい。ユウトさん話し合いの結果が出たらそのときにまたここに来てくれ。」
「分かりました。」
「ユウトさんこちらに」

*****

「ここが宝物庫です。この中から何か気に入ったものがあれば先ほどのお礼として差し上げますよ」
マイカとのデートをすっぽかしちゃったからなぁ、なんかマイカが喜びそうなアクセサリでも探してみるか。とはいえ、指輪は俺が俺の金で買ったものをあげたいし、ブレスレットはなんかちがうんだよなぁ
「なぁレラさんや、ネックレスってあったりするか?」
「えーっとですね、確かこの箱の中にあった気がします」
「そうか、教えてくれてありがとな」
マイカに似合いそうなネックレスはどんなんかな?とりあえず今日買った服に合いそうなシンプルなデザインのが良いんだが
「おっ、あった。レラさん、これが良いんだけど大丈夫か?」
「はい、大丈夫ですよ、でもそんなものでいいんですか?大したものじゃありませんよ?」
「このデザインが気に入ったんだよ。」
「そうですか、ならいいんです。で入り口の方まで送りますよ。」
「あぁ、ありがとな」

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