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魔術がない世界で魔術を使って世界最強

海月13

魔術がない世界 後編


「魔術師、か・・・。さっきの言葉は撤回しよう魔術師。お前さんは俺たち二人が全力で挑む相手だ」

「私も先ほどは失礼した。どうやら舐めていたのはこちらのようだ・・・ここからは全力でいかせてもらいます!」

そうして弥一への認識を一段上へ改めた二人はそう宣言し再度戦闘の構えになった。

「でしたら俺も少し本気を出しましょう。」

パチンッと指を鳴らす。

すると無色の魔方陣が足元に出現し瞬時に上昇、すると弥一の左腰に日本刀が出現していた。

そして弥一はその日本刀をゆっくりと抜刀する。

それは素人が見ても業物だと分かるような日本刀だった。刀身の部分には青く輝く線が鍔から枝のように別れていたおり、白く輝く刀身は太陽の光を強く反射していた。

魔道器No.2【日本刀:蒼羽あおば】。これは刀身 に〔刻印〕という直接物質に魔術式を刻みむ技術方法で【空間魔術】を刻み込んだ物で、【空間魔術】によって刀身に触れた分子間の空間結合を緩め擬似的な分解現象を起こし切断する魔動器である。ダイヤモンドも触れただけで切断できる。しかし今回はこのまま使用してしまうとそのまま人間もスパッといかねかねないので〔刻印〕は起動せず、切れ味のよい日本刀として扱うことにした。

「「「さぁ、第二ラウンド開始だ!」」」

瞬間、弥一とジークが駆けた。お互いに中間地点で斬り合う。
ジークの右斜め上からの勢いを乗せた斬激を弥一は蒼羽で受け止め、その斬激を刃で滑らせジークの首を狙う。その一撃をジークは右に転がり回避し踵で弥一の横腹を狙う、それを弥一は後ろに飛ぶことで勢いを殺し、ジークとの距離を取る。
その瞬間、先ほどまで弥一がいた場所に炎の槍が3本突き刺さる。弥一とジークが斬り合っている間にマディアが中級精霊魔法『フレイム・スピア』を唱えジークが離れた瞬間を狙って射出してきたのだ。しかし弥一はそれを余裕をもって回避した。それは何故か?それは精霊魔法の大きな弱点が関係していた。

精霊魔法の弱点、それは魔法発動までに掛かるタイムラグである。

魔術は〔魔力供給→構築→展開→発動〕の4工程を術者本人がやるため発動までのタイムラグがなく。

精霊魔法は詠唱で〔精霊を呼び出す→精霊に使用する魔法の指示→精霊に魔力の譲渡〕の工程を術者が行ない、精霊が〔魔法に魔力供給→構築→展開〕を行って術者が〔発動〕を行うという7工程を精霊を経由して発動するため、発動までに大きなタイムラグが存在する。これが精霊魔法の最大の弱点だ。

そのため弥一は、精霊が魔法の展開が終わるまでの間をジークに集中し、精霊が展開を終えた瞬間、マディアの動きを確認し魔法発動のタイミングで回避できたのである。

もちろんそんな事普通はできるものではないが、地球での魔術戦はいつ魔術が瞬間的に飛んできてもおかしくないものだったので地球での魔術戦に慣れている弥一にとってはこれくらいどうってことないのである。

その後も、そんな苛烈を極める攻防戦が続き

「そこまで!!」

ロジャー騎士団長が勝負の終了を宣言した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「いや~。実にいい戦いだったぞ弥一。」
「ええ。本当に。」

そういって弥一に握手を求めてくる二人に対し弥一も手を差し出し硬い握手を交わした。

「こちらこそいい経験になりました。ありがとうございます。」

「我々はお互いに剣を交えあった中で、しかもお主は俺とマディア二人合わさっても勝てぬほどの強さを見せた。そんなお主は我々二人に敬語を使うのはよせ。」

「わかりま・・・じゃなくて、わかったよ。ジークさん。マディアさん」

「うむ。」

「ええ。そして弥一君には再度謝らなければいけませんね。先ほどは魔術など信用ならないなどと言って大変すみませんでした。戦っている内にあなたが魔術に大きな誇りを持っているのがよくわかりました。」

そういってマディアは深く頭を下げた。

「顔を上げてください。マディアさん、もう気にしてませんから。」

「ありがとう」

と戦いあった中で親睦を含めあい、弥一は二人と別れみんながいる客席に行こうとすると

「やいちーー!!」

と弥一を呼ぶ声の方向に向くととタッタタタターン!と弥一にメイが抱きついてきた。突然のことに驚きつつメイが話しかけてくる。

「やいち!やいちすごかった!!やいちのたたかってるすがたすっごくかっこよかった!!」

弥一の顔を見上げとても楽しそうに嬉しそうにそれはもう目をキラキラさせながら、ぎゅっと抱きついた。

そんなメイに微笑みつつ

「ありがとねメイ。」

と言いながら頭を撫でるとメイは気持ちよさそうに目を細めよりいっそう抱きついてきた。

するとメイがやってきた方向からクラスメイトや凛緒、アーリア、ヘンリ、ロジャー、バーリアが入ってきた。

そうしてまず先にロジャーとバーリアが

「先ほどの試合お見事。長年騎士をやっていたがあれほどの剣術は初めてみた。」

「本当にその通りですね。しかし弥一殿、弥一殿とジークではステータスに大きな差がありますが、戦闘では二人以上の強さでしたね?これも何かの魔術ですか?」

久々の戦闘と魔術が使えることに喜びすぎて自重するのを忘れていたため、どう説明しようか悩んでいたがうまい具合に勘違いしてくれたので、それに乗っておく。

そうして次にアーリアとヘンリがやって来た。

「弥一さんお疲れ様でした。すごかったですね先ほどの試合。メイがずっと弥一さんのことを「すごい!すごい!」と言ってはしゃぐものだから大変でしたよ。」

「こら、メイ。ヘンリに迷惑かけちゃいけないだろ?応援は嬉しいけど迷惑はかけちゃいけないからな?」

「うん。ごめんなさい」

そうして素直にあやまるメイを弥一は「えらいぞ~。」と褒め頭を撫でる。

そんな親しげな会話とやり取りにアーリアは

「三人とももうすでにお会いになったのですか?」

と不思議そうに聞いてきた。

「ええ。今朝廊下で少し」

「なるほどそうでしたか。」

とそんな会話をしていたら今度は凛緒とクラスメイトがやってきた。

「やいくん!なにあれ!?どうゆうこと!?」

と凛緒が驚いて聞いてくる、それに続いて今まで魔術師であることを黙っていた謝罪などいろんなことをきかれたり。クラスメイトからはやっぱり同じように魔術師を黙っていたことなどを聞かれた。何故か数人の男子からはヘンリとメイの関係性をしつこく聞かれた。「くそっ。うらやましいっ!」「すでにフラグはたっていたのかぁああ!」と床に這いつくばっていた。

こうして勝負は終わり。弥一は「今日は流石に疲れた」と言い部屋に戻っていった。



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コメント

  • ノベルバユーザー395592

    透明な魔法陣って見えへんやーん。

    分子間の空間結合はおかしい。
    分子は空間と結合してる訳ではないのです。
    してたら空間に物質が固定されてしまうのです。
    なので分子間結合を緩める。の方が宜しいかと。

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