ヘタレ魔法学生の俺に、四人も美少女が寄ってくるなんてあり得ない!

神楽旭

魔法使いの悩みは風邪っぽい病気と美少女の寝顔だ

頭が痛い。寒気もするし、おまけに全身が怠い。
「……た、ただいま……」
「お帰り…どうしたの?顔赤いよ?」
迎えたのは姉さんだった。
「いや、ちょっと……無理だわ……」
俺は姉さんに向かって倒れ込んだ。


「急性魔力過剰消費症かな。魔力剤持ってくるから」
そう言って姉さんは出て行った。
俺が目を覚ましたのは姉さんの部屋。言わずもがな、女子の部屋だ。
「意外に女の子っぽく無いんだな」
もうちょっとこう……少女漫画とか置いてないのかね?あ、この思考はもう古いのか?
「暁の期待してるようなのはないからね?」
うおおビビった……。いつ入ってきた!?
「ここに置いとくからね」
そう言うと姉さんはベットに腰をおろした。
俺は若干驚きつつ、瓶を空け、中の液体を流し込む。
「…暁はさ、将来の夢とかあるの?」
「夢?そうだな…魔導衛師とかかな」
「魔導衛師かあ……何で?」
大部分は憧れだが、もう一つ理由がある。
「給料かな。やっぱり特別国家公務員だから、給料高いし」
「魔法系の特別国家公務員なら魔導工学技術者とかでも良くない?」
確かに魔導工学技術者も悪くないが、
「俺は研究室とかじゃなくて、実際に現場で働く魔導師になりたいんだ」
あまり細かい部品を扱うのも面倒だしな。
逆に姉さんは?と聞くと、
「私は普通に魔導師かな。公務員はちょっと……」
「何で?」
「何だって良いじゃん。それ以上聞くのも無粋なもんだよ」
適当にはぐらかされた。何か意味深な感じがしたのは気のせいだ。
「じゃ、私も寝るかな」
そう言って姉さんは布団に入ってきた。待て。まず別の布団で寝るとかしましょうよ。
「そんじゃおやすみ」
寝るの早っ!ああくそ。寝れるか不安だぞ……。


翌朝、目を覚ますと、
「朝からこいつは……」
一番に目に飛び込んできたのは胸。それもD以上は確定な程のものだ。
「(あ、あれー?この展開どっかで見たなあー?)」
若干の既視感デジャヴを覚えつつ、俺は二度寝に入ろうとするが……、
「んー……」
神はとことん俺の精神を削りたいらしい。姉さんが(いつぞやの様に)抱きついてきた。
「(うおお柔らかくていい匂いで何か肌の感触が直に伝わって……ん?『直に伝わって』?)」
おかしい。こんなはっきり伝わるはずは無い。だとすると姉さんもしかして…。

着けてないノーブラんじゃね?

 意識した瞬間、雨宮さんの晴宮さんが覚醒しだした。
「(ちいいっ!治まれ!姉相手にこれはねえぞ!?)」
まあそれは後で聞くとして(もちろんぼかしながら聞くけど)、起きねば、今日は体育祭二日目だ。


「おう、暁。おはようさん。早速で悪いが華を起こしてきてくれんか?」
「うん。分かった」
今思うとこれは正解であり間違いだったと思う。
俺は眠い目をこすりながら華の寝室へ向かった。

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