ヘタレ魔法学生の俺に、四人も美少女が寄ってくるなんてあり得ない!

神楽旭

ノリの良い父親は敵に回すと厄介なものだ

東京駅。
千三百万都市の入り口となる駅に俺はいた。
【八重洲中央口で待っててくれ!】
数分前、父さんから来たのはそんなメール。ちなみに某有名トークアプリだ。
「……そろそろか?」
俺がそう呟いた直後、
「おーい!暁!」
父さんが向こうで手を振っていた。……っていうか隣の人達は誰だ?
「……父さん。久しぶり。隣の人達は?」
「おう!この人達はな、俺の再婚相手だ!」
……は?再婚相手?え?
「え、あ、父さん。イマイチ状況が理解できないから説明してくれ」
「あれだ。俺の仕事先の国に旅行に来てた時に惚れたらしい」
こんな中年男に惚れる人がいたのか……。
「……へ、へえ。そうなんだ」
多分今の俺の顔はひきつってる。絶対そうだよ。
「じゃ、うちの息子に自己紹介してやってくれ」
「……九条陽菜くじょうはるなです。今日から暁くんのお母さんになるのかな。その、これからよろしくね?」
「ああ、はい。よろしくです」
陽菜さん、どことなく俺の母さんに似てるな。気のせいかもしれないが。
九条和水くじょうなごみだよ。私は暁のお姉ちゃんだね。あ、呼び捨てで良いよね?」
「あ、はい。どうぞ」
和水……姉さんはふわりと微笑んだ。結構綺麗な人だな…。
「んじゃ、自己紹介も済んだし、久しぶりに我が家に帰るか!」


「ただいまー」
「おかえ……り?」
俺を出迎えに来たであろうケイトが固まっている。
「あの……どなた?」
彼女の視線は父さん達三人へ向かう。
驚いたのはあちらも同じで、
「暁……」
「お前の事に極力口は出さん。だがな…」
「父さんは一夫多妻でも良いと思うんだ」
何言うかと思ったらこのオッサンは!っつーか華の存在を見抜いただと……?何者だこの人。


「で、三人で暮らしてるのか」
「ああ。色々あってね」
居候の理由がアレだけど。
「……ただ、私は……好きだから」
華!爆弾投下しないで!
「ほお。確かに可愛いし性格も良い。暁にはもったいないくらいだな!」
「か、かわ……っ!」
あ、真っ赤になった。父さん。そういう事さらっと言わないであげて。
「私は暁の婚約者だからよ!よろしくね!お父様!」
それ結婚の挨拶としては最低レベルだから!そしてしれっと爆弾投下しないで!
「暁。ちょっと良いか」
「は、はい?」
何だいつになく真剣だぞ?もしかして怒ってらっしゃる?
「こんな可愛い子に囲まれて幸せもんだな」
「何言われるかってビビった俺を殴りてえ!」
「賑やかな家族だね。暁?」
「むしろ疲れる……」
これで胃が持つラブコメ主人公は何者だ……? 

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