魔王に転生した元学生のハーレムけいかく?

澪羽紅葉

受付と水晶

 ギルド内に入ってみるとそこには色々な装備をした冒険者達が
話をしていたり、大笑いをしながらお酒を飲んでいた。

 俺はそれを横目にしながら奥にある、受付と書かれた看板をの
元に向かった。

「あの、すいません」

「はい?どのようなご用件でしょうか?」

「ギルド登録をしたいんですが」

「はい、ギルド登録ですね、そちらのお連れ様も登録されますか?」

「お願いします」

「ではまずこちらの紙に氏名と年齢をお書きください
もし代筆が必要な場合はお申し付け下さい。」

 受付嬢から紙を受け取り俺とイルは素早く記入をすまし受付嬢に紙を渡した。
文字などはなぜか読めるし書けた、おそらく何かしらのスキルのおかげであろう。

「カナタさんとイルさんでお間違いありませんか?」

「ああ、それで大丈夫だ」

「かしこまりました、では次にこちらの水晶に手をかざして魔力を流してください」

 受付嬢はそう言うと机の上に透明な水晶を置いた。

「魔力を流す前にこの水晶の効果を教えてくれないか?」

 この水晶が種族やパラメータなどを詳しくわかるのならば色々と小細工を
しなければいかない。

「こちらの水晶は魔石を加工して作られた物なので魔力に反応して色が変わるんです
、その色がその人の使える属性となりますそして冒険者になるには最低でも一つの属性が必要となっています」

 なるほどな、魔物と戦う職業だからこそ自分の身ぐらいは守る事が出来るように
最低限1つの属性は使用できるのが条件なのか。

「なるほど、余計な手間を取らせました」

「いえいえ、あまり気にしないで下さい」

 おぉー、余計な質問をしたにも関わらず嫌な顔しずに終始笑顔で対応してくれた。
てか、イルさんやさっきから俺の足踏みすぎじゃございませんか?

 そう思いながらイルの方に顔を向けた。

「ぷいっ」

 おいおいそんな効果音を口にしながら顔をそむけられても。

「それではこちらに手をお願いします」

「カナタさん、私が先にやってもいいですか?」

「俺は別に構わないぞ」

 カナタが答えるとイルは一歩前に出て水晶に手をかざして魔力を流したすると
水晶は黒、灰色、緑、黄色が浮かんでいた。

「これは、凄いですね使える属性が4つに更には希少属性である吸収まであるなんて」

 受付嬢は紙を見ながら驚いていた。

 あの紙はどうやら水晶に出た色を属性に変換できる物なのであろう。

「悪いが質問いいか?」

「はい何でしょうか」

「どの色がどの属性か軽く教えてもらえませんか」

「かしこまりました」

 受付の説明によると、基本属性である火=赤色、水=青色、土=茶色、風=緑色、
雷=黄色、闇=黒色、光=白色、希少属性が吸収=灰色、氷=水色、木=黄緑色、他にも色々あるらしい。

「それじゃあ次は俺の番か」

 俺が水晶に魔力を流すと水晶に亀裂が入った。

 あ、これ嫌な予感がするな。

 俺の予感が当たったのか水晶の亀裂が広がり割れた。

「えっ?水晶が割れるなんて」

 受付嬢がビックリしちゃってるよ。

「水晶割れちゃいましたね」

 イルそんな笑顔で言われてもな、この後の展開を
考えると俺はため息が出るよ。

「えぇーっとカナタさん少し待っていてください」

 そう言うと受付嬢は小走り気味に奥の部屋に引っ込んでしまった。

「これは少し暇になりそうだな」

「カナタさん少し質問なんですが、カナタさんは何の属性が使えるんですか?」

 水晶が割れたことに疑問を抱いたイルが水晶を割った張本人であるカナタに質問をした。

 少し時間が出来たしイルの疑問に答えてあげよう。

「俺は一様全属性使えるぞ、何ならこの世界に存在しない属性だって使える」

 全属性適正と魔法想像があるおかげでこの世界の属性はもちろん、この世界に
無い属性の魔法ですらカナタならば作り上げる事が可能になっている。

「やっぱりカナタさんはすごいですね」

 イルとそんな話をして時間をつぶしていると、奥から受付嬢ともう一人別の女性が出てきた。

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