やっぱり初戦闘の敵はゴブリンだよね？

　「翔奏、また逢えることを願っています」

　翔奏が転移された後の天界ではアテナが1人寂しそうに翔奏がさっきまで居た場所を眺めながら一筋の涙を流してまた逢えることを願っていた、しかし今の翔奏はまだアテナが涙を流した理由も流した事自体知らないのであろう…

　「くそ…あの神めもう少し違う方法があっただろう」

　一方アテナが涙を流してた時の翔奏と言えば神様の転移の方法に愚痴をこぼしていた。

　「それに普通時間制限があるなら事前に言うだろ、これじゃあほとんど何も知らないまま異世界デビューじゃあないかよ」

　愚痴をこぼしても意味ないか、とりあえず周りの確認してみるか。

　「それにしても、周りに木しかないな、せめて近くに水場があれば助かるんだが」

　どうやら翔奏が転移された場所は森の中だった。

　今の状況で無駄に歩いても意味無いしな、とりあえずはスキルの中に何か使えそうな奴がない探してみるか。

　「そうと決まれば、ステータスオープン」

　━━━━━━━━━━━━━━
　名前
　カナタ・タチバナ
　性別
　男
　年齢
　16
　種族
　？
　レベル
　3？
　能力項目
　パラメータ
　体力
　error
　魔力
　error
　力
　error
　速さ
　error
　防御
　error
　魔力コントロール
　error
　運
　5？
　スキル
　全属性適正Lv.6
　魔法想像Lv.5
　魔法陣付加Lv.3
　自動超体力回復Lv.3
　自動超魔力回復Lv.5
　魔力感知Lv.4
　魔力遮断Lv.8
　消滅Lv.1
　状態異常耐性Lv.10
　隠蔽Lv.7
　心眼Lv.7
　武神Lv.4
　武具創造
　魔眼
　マジックボックス
　能力譲渡
　魔王の威圧
　精神の超安定化
　知力超向上
　理解力超向上
　分析力超向上
　身体能力超向上
　━━━━━━━━━━━━━━

　うん、やっぱり２回目でも自分のステータスはおかしいな、とりあえず今はスキルの方を確認するかな。

　「確か、スキルの内容を知りたい時はスキルをタップすれば見れるってアテナが言ってたな」

　翔奏がアテナの事をさん付けしなくなたのはきっと翔奏の中でのアテナは神様ではなく友達に接する時の感覚になっているんだろう。

　「この数のスキルをタップするのはめんどいな、『全属性適切Lv.6』の上にあるスキルをタップすれば全部一気に出て来ないかな」

　そんな事を思いながらスキルをタップすると翔奏の目の前に大量のホログラムが出現した。

　「おいおい、一気に見たいとは思ったけどこの数は邪魔過ぎるだろ、ハァー出しちゃったもんは仕方ないこれで確認していくか、一応ホログラムの出現の順番はスキルの上からなのか」

『全属性適正Lv.6』
　・ありとあらゆる属性を使用する事が可能になる、スキルレベルによって使える階級が変わる。

『魔法想像Lv.5』
　・存在するはずのない魔法や属性を使用する事が可能になる、しかし発動するにはしっかりとした想像が必要、消費魔力は魔法の属性や階級の強さによって変わる、スキルレベルによって消費魔力が減っていく。

『魔法陣付加Lv.3』
　・武器や防具に魔法陣の付加を可能にする、スキルレベルによって付加出来る効果や数が変わっていく。

『自動超体力回復Lv.3』
　・残り体力が半分をきった場合、自動的に体力を全快に回復する、スキルレベルによって回復する速度が変わる。

『自動超魔力回復Lv.5』
　・残り魔力が半分をきった場合、自動的に魔力を全快に回復する、スキルレベルによって回復する速度が変わる。

『魔力感知Lv.4』
　・発動で自分の半径10kmの魔力を感知を可能にする、ただし相手側の魔力遮断系スキルのレベルが高い場合は感知出来ない、スキルレベルによって感知可能距離が上がる。

『魔力遮断Lv.8』
　・発動で自分の魔力の流れ、魔法の発動時の魔力などを隠せる、ただし相手側の魔力感知系スキルのレベルが高い場合は隠せない、スキルレベルによって遮断時の魔力の漏れが減る。

『消滅Lv.1』
　・1日に一度だけ自分の見える範囲のありとあらゆる物や生き物や魔法を消滅させる、スキルレベルによって発動回数、消滅対象の的確な選択が可能になる。

『状態異常耐性Lv.10』
　・ありとあらゆる状態異常の耐性を常に与える、スキルレベルによって耐性度が上がる。

『隠蔽Lv.7』
　・ステータスを見る事が出来るスキルによって見られた本来のステータスを隠蔽し相手には違う情報のステータスを見せる、ただし相手側のスキルレベルが高い場合は隠蔽は出来ない、スキルレベルによってステータスの情報の隠蔽量が変わる。

『心眼Lv.7』
　・相手のステータスを見ることが出来る、スキルレベルによって見える情報量が変わる。

『武神Lv.4』
　・ありとあらゆる武器を完璧に使いこなせる様にする、スキルレベルによって使いこなせる度合いが変わる。

『武具創造』
　・自分のしっかりとしたイメージした武器や防具を必要分の魔力を消費する事で顕現させることが出来る。

『魔眼』
　・発動する魔法名、発動効果、発動範囲などを即座に知ることを可能にする。

『マジックボックス』
　・魔力を消費する事によって異次元の亀裂を作りその中に生物以外の物を入れる事を可能にする、広さによって消費魔力が変わる。

『能力譲渡』
　・発動者のパラメータの１つ又はスキル１つを違う生き物に一時的に譲渡する事を可能にする。

『魔王の威圧』
　・レベルの差におおじた恐怖を相手の心に与える

『精神の超安定化』
　・ありとあらゆる物事、状況にいてもを落ち着いた状態でいられる。

『知力超向上』
　・知力を100倍に向上させる。

『理解力超向上』
　・理解力を100倍に向上させる。

『分析力超向上』
　分析力を100倍に向上させる。

『身体能力超向上』
　身体能力を50倍に向上させる。

　うん、改めてスキルの説明見ると俺チートじゃあね？これ完全に最強じゃん、どんな敵来ても勝てちゃうよ。

　「まぁとりあえずは何処かでスキルの練習してみるか」

　ガサガサ   ガサガサ

　翔奏が座りながらスキルの確認を終えた瞬間に右の草花が動いた、そしてそこから身長は70cm程度の皮膚が緑色をして、手には木の棍棒を持った生き物のゴブリンがこちらにゆっくりと向かって来ていた。

　「おいおい、まさかスキルの練習も無しに本番迎えろってかよ、しかも3匹もいるじゃん」

　言葉では焦っているが体や心はかなり、いやむしろいつも以上に落ち着いていた、これがスキルの『精神の超安定化』の効果と翔奏はすぐに気づいた。

　スキルの効果を実際に体感してみるとこれぐらいなら勝てると思えた。

　「いいぜ、ゴブリン共お前達を俺の異世界初戦闘の獲物にしてやる」

　とりあえず、使い方を知らない魔法よりも武器などで戦った方が今回は良いだろ、そうなると使えるスキルは…『武具召喚』を使ってみか。

　「たしか、自分のイメージをそのまま武器にするからしっかりとしたイメージがないとちゃんとした武器は出ないのな」

　なら、俺がイメージするのはやっぱりあれだろ、よし武器のイメージは出来た後はどうやって出すんだ？とりあえず適当に名前付けて呼んでみるか。

　「来い、黨鮫ムラサメ」

　武器の名前を呼んだ途端、翔奏の目の前の空間に亀裂が走った、それはまるでこの中に手を入れろと言っているかのよう。

　「この中に武器があるのか？いいぜ、俺が抜いてやる」

　翔奏は何の迷いよなくその亀裂に手を入れろすぐに武器らしき物を見つけたのでそのまま掴んで引っこ抜いた、そこには柄から刀身まで全てが黒一色に染められた長さが90cm程の刀が存在していた。

　「おぉ、俺のイメージ通りの刀だぜ、やっぱり日本人なら刀だよな」

　そんな事を思っているといつの間にかゴブリン達はすぐ目の前まで来ていた。

　「それじゃあ戦闘と行きますか」

　その言葉を合図にしたのか翔奏とゴブリン3匹が一斉に走り出した。だがゴブリン達はまだ気づいていない一体誰を相手にしているのかを。

　一方翔奏は軽く走ったつもりだったが気が付けばゴブリン達を追い抜きさっきいた場所から100ｍ程離れた所に居た、『身体能力超向上』のスキルのおかげで翔奏は異常なまでのスピードで走っていた。

　「おいおい、いくら何でもこれは速すぎるだろ、軽くのつもりがこれかよ、まぁもう感覚は分かったけどね」

　普通の人ならあんなスピードで走れば何も出来ないであろう、だが翔奏には『理解力超向上』と『分析力超向上』の効果のおかげで今の1回で完全にスピードの感覚を捉えていた。

　そんな事を知らないゴブリンたちは急に翔奏が姿を消したと勘違いをし周りを探していた。

　「それじゃあ、あんまり長引かせても疲れるだけだし終わらせるかな」

　そんな言葉を吐いた瞬間、翔奏の姿はそこにはなく今度はゴブリン達の前に背を向けて立っていた、たださっきと違うのは翔奏の手にある黨鮫ムラサメに紫色の液体が付着している事と後ろにいるゴブリン達の首が胴体から離れていた事だった。

　だが刀を持った事も無い人が刀を振るっても普通は首が胴体から離れるほどの斬撃は無理であろ、だが翔奏には『武神Lv.4』のおかけで首を胴体から外す程の斬撃を可能にした。

　「やっぱり俺…強すぎだろ」