ああ、赤ずきんちゃん。
第2話「赤ずきんちゃんの遊び方」
赤ずきんが白雪姫を家に泊めて数日。
2人の女の子達は、一緒に楽しく和気藹々と暮らしていました。
--それは、穏やかな昼下がりで。
赤ずきん「お外でお花を摘みましょう。はい白雪姫、お花のかんむり作ったわ。貴女に被せてあげるわね!」
白雪姫「あ、ありがとう赤ずきんさん。お花のかんむり、すごく嬉しいです」
赤ずきん「雨が降る日以外は、殆ど毎日作ってるからね。おかげで森の花畑がいくつか消滅したわ」
白雪姫「そ、そうですか」
赤ずきん「白雪姫にも作り方、教えてあげる。出来たら私に被せて頂戴!」
白雪姫「で、でも、上手く作れるでしょうか?」
赤ずきん「大丈夫、私と2人で作るんだから! 2人で作った物なら、どんなものでも私は嬉しいわ!」
白雪姫「赤ずきんさん……」
赤ずきん「さあ、お花のかんむりを作るわ。私のやり方を見て、そっくりに作ってみてね」
白雪姫「は、はい!」
赤ずきんと白雪姫は、少しだけ仲良くなりました。
--それは、地雨が降り注ぐ夕暮れ時で。
赤ずきん「白雪姫、今日は絵本を読みましょう」
白雪姫「良いですよ。それは、何というタイトルですか?」
赤ずきん「『トリュフ売りの少女』っていう絵本よ。貧乏なトリュフ売りの少女が、一攫千金を手にするために命がけのサバイバル生活を送る、愛と涙の感動作品なの!」
白雪姫「……トリュフを売っている時点で、貧乏とは程遠いと思いますけど……」
赤ずきん「まあまずは読んでみましょう。きっと気に入ると思うから!」
白雪姫「そ、そうですね」
赤ずきん「さあさ2人で読みましょう! 白雪姫ほら、もっとこっちに近づいて!」
白雪姫「こ、こうでしょうか?」
赤ずきん「もっと近くだよぉ〜。ほらほら、こうやってギューっと体と体を引っ付けて、抱きしめるようにギューー!」
白雪姫「あ、赤ずきんさん!? ど、どこ触ってるんですか!?」
赤ずきんと白雪姫は、少しだけ仲良くなりました。
--それは、真夜中の森での散歩中で。
白雪姫「あ、赤ずきんさん。どうしてこんな時間に散歩なんて……」
赤ずきん「夜の森って少し不気味で、冒険みたいでワクワクするから!」
白雪姫「危ないですよ〜。今からでも家に戻った方が……」
魔女「ひゃっはっはっは!! おや〜赤ずきんちゃんじゃないか〜い!!」
白雪姫「きゃあっ!」
赤ずきん「ああ魔女のおばさん。こんばんわ〜!」
魔女「はいこんばんわ〜」
赤ずきん「白雪姫、この人は魔女さん。顔はちょっと怖いけど、悪い人じゃないわ」
白雪姫「そう、何ですか?」
赤ずきん「うん! だから、私の腰に抱きつかなくても平気だよ?」
白雪姫「え、……あっ! す、すいません。私ったらこんな……」
赤ずきん「謝ることじゃないよ。ていうか、もっと抱いて良いよ? 触っても良いよ? 何ならいっそキスしても良いよ?」
白雪姫「も、もう、赤ずきんさんたら、冗談ばっかり言って。そんなこと言ったら本当にしちゃいますよ?」
赤ずきん「うん!」
白雪姫「……え? あ、あの……赤ずきんさん?」
赤ずきん「なーんでもして良いよ? 白雪姫が望むなら私、どんなことをされても平気だから!」
白雪姫「えっと、あの、それはどういう……」
ママ「コラァァッ赤ずきん!! また夜中に出歩いたわねええッッ!!」
赤ずきん「げっ、まずいママだ! 魔女のおばさんまた今度ね! 逃げましょう白雪姫!!」
白雪姫「あ、赤ずきんさん!?」
赤ずきんと白雪姫は、少しだけ仲良くなりました。
--それは、眠る前のベッドの中で。
赤ずきん「あ〜また怒られちゃった。あんなに叱らなくてもいいじゃない」
白雪姫「はははっ」
赤ずきん「さっ、嫌なことは忘れて寝ましょう白雪姫。ベッドが1つしかないから、一緒の布団で眠ることになるけど……」
白雪姫「あ、赤ずきんさんのベッド。柔らかい……」
赤ずきん「ギュー!」
白雪姫「あっ、また抱きついて!」
赤ずきん「だって白雪姫可愛いんだもの。ずーっとこのままくっついていたい!」
白雪姫「えっと、赤ずきんさん? 確かに私達は女の子同士ですが、いくら何でも少し引っ付き過ぎというか。その、こんなに近くだと勘違い、してしまうというか……」
赤ずきん「zzz」
白雪姫「って、寝てる!? ああもう、この森に来てからずっと赤ずきんさんのペースですね」
赤ずきん「すーっ……すーっ……」
白雪姫「………………」
白雪姫(赤ずきんさんの寝顔、可愛いなぁ……)
赤ずきん「すーっ……すーっ……」
白雪姫「………………」
白雪姫「…………」
白雪姫「……」
--赤ずきんと白雪姫は、少しだけ……。
次回、第3話「赤ずきんと黄金のリンゴ」。ご期待ください。
2人の女の子達は、一緒に楽しく和気藹々と暮らしていました。
--それは、穏やかな昼下がりで。
赤ずきん「お外でお花を摘みましょう。はい白雪姫、お花のかんむり作ったわ。貴女に被せてあげるわね!」
白雪姫「あ、ありがとう赤ずきんさん。お花のかんむり、すごく嬉しいです」
赤ずきん「雨が降る日以外は、殆ど毎日作ってるからね。おかげで森の花畑がいくつか消滅したわ」
白雪姫「そ、そうですか」
赤ずきん「白雪姫にも作り方、教えてあげる。出来たら私に被せて頂戴!」
白雪姫「で、でも、上手く作れるでしょうか?」
赤ずきん「大丈夫、私と2人で作るんだから! 2人で作った物なら、どんなものでも私は嬉しいわ!」
白雪姫「赤ずきんさん……」
赤ずきん「さあ、お花のかんむりを作るわ。私のやり方を見て、そっくりに作ってみてね」
白雪姫「は、はい!」
赤ずきんと白雪姫は、少しだけ仲良くなりました。
--それは、地雨が降り注ぐ夕暮れ時で。
赤ずきん「白雪姫、今日は絵本を読みましょう」
白雪姫「良いですよ。それは、何というタイトルですか?」
赤ずきん「『トリュフ売りの少女』っていう絵本よ。貧乏なトリュフ売りの少女が、一攫千金を手にするために命がけのサバイバル生活を送る、愛と涙の感動作品なの!」
白雪姫「……トリュフを売っている時点で、貧乏とは程遠いと思いますけど……」
赤ずきん「まあまずは読んでみましょう。きっと気に入ると思うから!」
白雪姫「そ、そうですね」
赤ずきん「さあさ2人で読みましょう! 白雪姫ほら、もっとこっちに近づいて!」
白雪姫「こ、こうでしょうか?」
赤ずきん「もっと近くだよぉ〜。ほらほら、こうやってギューっと体と体を引っ付けて、抱きしめるようにギューー!」
白雪姫「あ、赤ずきんさん!? ど、どこ触ってるんですか!?」
赤ずきんと白雪姫は、少しだけ仲良くなりました。
--それは、真夜中の森での散歩中で。
白雪姫「あ、赤ずきんさん。どうしてこんな時間に散歩なんて……」
赤ずきん「夜の森って少し不気味で、冒険みたいでワクワクするから!」
白雪姫「危ないですよ〜。今からでも家に戻った方が……」
魔女「ひゃっはっはっは!! おや〜赤ずきんちゃんじゃないか〜い!!」
白雪姫「きゃあっ!」
赤ずきん「ああ魔女のおばさん。こんばんわ〜!」
魔女「はいこんばんわ〜」
赤ずきん「白雪姫、この人は魔女さん。顔はちょっと怖いけど、悪い人じゃないわ」
白雪姫「そう、何ですか?」
赤ずきん「うん! だから、私の腰に抱きつかなくても平気だよ?」
白雪姫「え、……あっ! す、すいません。私ったらこんな……」
赤ずきん「謝ることじゃないよ。ていうか、もっと抱いて良いよ? 触っても良いよ? 何ならいっそキスしても良いよ?」
白雪姫「も、もう、赤ずきんさんたら、冗談ばっかり言って。そんなこと言ったら本当にしちゃいますよ?」
赤ずきん「うん!」
白雪姫「……え? あ、あの……赤ずきんさん?」
赤ずきん「なーんでもして良いよ? 白雪姫が望むなら私、どんなことをされても平気だから!」
白雪姫「えっと、あの、それはどういう……」
ママ「コラァァッ赤ずきん!! また夜中に出歩いたわねええッッ!!」
赤ずきん「げっ、まずいママだ! 魔女のおばさんまた今度ね! 逃げましょう白雪姫!!」
白雪姫「あ、赤ずきんさん!?」
赤ずきんと白雪姫は、少しだけ仲良くなりました。
--それは、眠る前のベッドの中で。
赤ずきん「あ〜また怒られちゃった。あんなに叱らなくてもいいじゃない」
白雪姫「はははっ」
赤ずきん「さっ、嫌なことは忘れて寝ましょう白雪姫。ベッドが1つしかないから、一緒の布団で眠ることになるけど……」
白雪姫「あ、赤ずきんさんのベッド。柔らかい……」
赤ずきん「ギュー!」
白雪姫「あっ、また抱きついて!」
赤ずきん「だって白雪姫可愛いんだもの。ずーっとこのままくっついていたい!」
白雪姫「えっと、赤ずきんさん? 確かに私達は女の子同士ですが、いくら何でも少し引っ付き過ぎというか。その、こんなに近くだと勘違い、してしまうというか……」
赤ずきん「zzz」
白雪姫「って、寝てる!? ああもう、この森に来てからずっと赤ずきんさんのペースですね」
赤ずきん「すーっ……すーっ……」
白雪姫「………………」
白雪姫(赤ずきんさんの寝顔、可愛いなぁ……)
赤ずきん「すーっ……すーっ……」
白雪姫「………………」
白雪姫「…………」
白雪姫「……」
--赤ずきんと白雪姫は、少しだけ……。
次回、第3話「赤ずきんと黄金のリンゴ」。ご期待ください。
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