公爵令嬢は結婚したくない!
お風呂に入りましょう!
シュトロハイム公爵邸から、貴族学院の敷地までは30分ほどかかる。
私はその間、リースノット王城での出来事とお母様との話し合いでかなり疲れていたのか――いつの間にか馬車内で寝ていた。
「ユウティーシアお嬢様」と何度か、扉の外から声を掛けられた事で、私はようやく目を覚ました。
私は、目を擦りながら手鏡を取り出して化粧が崩れていないか確認し問題ない事を確認
し――。
「はい。よろしくお願いいたします」
―と、従者の方へ声をかける。
すると、馬車の扉が外側に開かれる。
私は馬車の内側の手すりに手を乗せながら外側に簡易的に置かれている階段に足を乗せてゆっくりと馬車から下りていくと、目の前はすでに女子寮であった。
「あの……」
私は、従者の方へ「ここまでの馬車での乗り入れは認められていませんよ?」と、言おうとしたけど閉口した。
たしか理事長や学園長、購買部、教材に限っては貴族学院内での自由な馬車の乗り入れが許可されていた事を思い出したから。
あと数カ月で私の任期が終わるとは言え、まだ私はリースノット王国魔法師筆頭と貴族学院の理事長の役職を兼任している。
つまり私は、貴族学院内での特権が利用可能。
本当は、あまり使いたい物ではないけど……今回だけは特例として認めましょう!
私は女子寮の玄関もといホールに続く扉を開けると、そこにはルーフの上にケルピーとケットシ―が寝ていた。
私が近づくと2匹とも目を覚ましたようで私を見てきた。
「やっとお戻りかい」
ケットシ―が、丸まっていた体を伸ばしながら私に説いてきた。
私は頷きながら靴を脱ぎ下駄箱に入れると上履きに履き替える。
「そういえばルアちゃんは?」
私の言葉にケットシ―が、猫手をケルピーの方へ向けた。
でもそこにはケルピーしか見当たらない。
私はケルピーの方へ近づいてウロウロしながら上半身は馬、下半身は金魚? ぽい体をチェックしていく。
でもやっぱりルアちゃんの姿がどこにもない。・
「ケットシ―さん。ルアちゃんがいませんよ?」
私は、ちょっとイラッとしながら聞くと、ケットシ―さんが、ケルピーさんの口を猫手で指してきた。
私はそれを聞いて、額からサーッと血の気が引いていく。
急いで【肉体強化】の魔法を使いながらケルピーさんの口を開く。
すると、そこにはスヤスヤと寝ている白い子犬のルアちゃんの姿が!?
私は急いでルアちゃんを、ケルピーさんの口から回収しつつ、ケルピーさんを睨む。
「これは一体どういう事ですか?」
私はケットシ―さんの方を振り向いて話しかける。
さっきからケルピーさんが起きない。
一瞬死んでいるのかなって思ったけど生きている。
「ケルピーは水に時折入らんと脱水症状から冬眠するんじゃ。だから水を掛ければ元通りになる」
ほー。
私はケルピーさんを担ぐと、女子寮の入り口からポイッと遠くに投げる。
そして通常の水生成の魔法を発動。
私が作った大量の水が濁流となってケルピーさんを遠くへ流していく。
よし! これで完璧ですね。
「あとはと――ケットシ―さん、どうしてルアちゃんは、ケルピーさんの口の中にいたんですか? そこを一度詳しく! お聞きしたいんですけど?」
私は両手を鳴らしながら近づいていく。
「待つんや! それどう考えても物理やろ? 話し合い(物理)やろ?」
「仕方無いんです。世界は話し合いでどうにか出来るほど甘くは出来ていないんです。猫鍋になるか三味線になるか、好きな方を選ばせてあげます」
私がケットシ―さんに近づいていくところで、足元に子犬のルアちゃんがまとわりついてきた。
ケルピーの口の中に居た事もあり、いつもの白いフワフワな毛が唾液みたいなのでベトッとしている。
むむっ――。
これは頂けませんね。
私はさっそく女子寮から出て馬車の従者の元へ向かいます。
「すいません。少し時間掛りそうですので先に、シュトロハイム家へ――お母様へ戻りが遅くなるとお伝えて頂けませんか? 理事長としての仕事があったのを忘れていましたとお伝えください」
「――はい、かしこまりました。それで屋敷の方へはどのようにお帰りに?」
「貴族学院には馬車がありますので、それで帰ります」
私の言葉に従者の方が頷くと、シュトロハイム公爵家の家紋が入った馬車は走り始めた。
そして、その姿をみるみる小さくしていく。
私は、女子寮に戻り自分の部屋に入ると、ドレスから部屋着に着替えた後にホールへ戻る。そしてしっぽを振って近づいてきたルアちゃんを抱き上げて匂いを嗅ぐ。
「……へんな匂いがする」
きっとケルピーさんの唾液の匂いなんでしょう。
ロクな事をしないですね。
ケットシ―さんもどこかへ消えてるようですし――。
私はルアちゃんを両手でもったままお風呂場に行き火と水の魔法を使いお湯を作り出し湯船の中に注ぐ。
湯船から木のタライにお湯を汲んだ後、ルアちゃんを入れる。
タライの縁に顔を置いて浮かんでいるのを確認してから、脱衣場に戻り洋服と下着を脱いでからお風呂場に戻る。
その後は、タライで浮かんでいたルアちゃんを洗った後にルアちゃんを抱き上げてお風呂に一緒にはいる。
一日ドレスを着ていたからなのかすごく肩が凝っている。
最近は、胸が大きくなって唯でさえ肩コリがひどいのに、本当に困りますね。
私はその間、リースノット王城での出来事とお母様との話し合いでかなり疲れていたのか――いつの間にか馬車内で寝ていた。
「ユウティーシアお嬢様」と何度か、扉の外から声を掛けられた事で、私はようやく目を覚ました。
私は、目を擦りながら手鏡を取り出して化粧が崩れていないか確認し問題ない事を確認
し――。
「はい。よろしくお願いいたします」
―と、従者の方へ声をかける。
すると、馬車の扉が外側に開かれる。
私は馬車の内側の手すりに手を乗せながら外側に簡易的に置かれている階段に足を乗せてゆっくりと馬車から下りていくと、目の前はすでに女子寮であった。
「あの……」
私は、従者の方へ「ここまでの馬車での乗り入れは認められていませんよ?」と、言おうとしたけど閉口した。
たしか理事長や学園長、購買部、教材に限っては貴族学院内での自由な馬車の乗り入れが許可されていた事を思い出したから。
あと数カ月で私の任期が終わるとは言え、まだ私はリースノット王国魔法師筆頭と貴族学院の理事長の役職を兼任している。
つまり私は、貴族学院内での特権が利用可能。
本当は、あまり使いたい物ではないけど……今回だけは特例として認めましょう!
私は女子寮の玄関もといホールに続く扉を開けると、そこにはルーフの上にケルピーとケットシ―が寝ていた。
私が近づくと2匹とも目を覚ましたようで私を見てきた。
「やっとお戻りかい」
ケットシ―が、丸まっていた体を伸ばしながら私に説いてきた。
私は頷きながら靴を脱ぎ下駄箱に入れると上履きに履き替える。
「そういえばルアちゃんは?」
私の言葉にケットシ―が、猫手をケルピーの方へ向けた。
でもそこにはケルピーしか見当たらない。
私はケルピーの方へ近づいてウロウロしながら上半身は馬、下半身は金魚? ぽい体をチェックしていく。
でもやっぱりルアちゃんの姿がどこにもない。・
「ケットシ―さん。ルアちゃんがいませんよ?」
私は、ちょっとイラッとしながら聞くと、ケットシ―さんが、ケルピーさんの口を猫手で指してきた。
私はそれを聞いて、額からサーッと血の気が引いていく。
急いで【肉体強化】の魔法を使いながらケルピーさんの口を開く。
すると、そこにはスヤスヤと寝ている白い子犬のルアちゃんの姿が!?
私は急いでルアちゃんを、ケルピーさんの口から回収しつつ、ケルピーさんを睨む。
「これは一体どういう事ですか?」
私はケットシ―さんの方を振り向いて話しかける。
さっきからケルピーさんが起きない。
一瞬死んでいるのかなって思ったけど生きている。
「ケルピーは水に時折入らんと脱水症状から冬眠するんじゃ。だから水を掛ければ元通りになる」
ほー。
私はケルピーさんを担ぐと、女子寮の入り口からポイッと遠くに投げる。
そして通常の水生成の魔法を発動。
私が作った大量の水が濁流となってケルピーさんを遠くへ流していく。
よし! これで完璧ですね。
「あとはと――ケットシ―さん、どうしてルアちゃんは、ケルピーさんの口の中にいたんですか? そこを一度詳しく! お聞きしたいんですけど?」
私は両手を鳴らしながら近づいていく。
「待つんや! それどう考えても物理やろ? 話し合い(物理)やろ?」
「仕方無いんです。世界は話し合いでどうにか出来るほど甘くは出来ていないんです。猫鍋になるか三味線になるか、好きな方を選ばせてあげます」
私がケットシ―さんに近づいていくところで、足元に子犬のルアちゃんがまとわりついてきた。
ケルピーの口の中に居た事もあり、いつもの白いフワフワな毛が唾液みたいなのでベトッとしている。
むむっ――。
これは頂けませんね。
私はさっそく女子寮から出て馬車の従者の元へ向かいます。
「すいません。少し時間掛りそうですので先に、シュトロハイム家へ――お母様へ戻りが遅くなるとお伝えて頂けませんか? 理事長としての仕事があったのを忘れていましたとお伝えください」
「――はい、かしこまりました。それで屋敷の方へはどのようにお帰りに?」
「貴族学院には馬車がありますので、それで帰ります」
私の言葉に従者の方が頷くと、シュトロハイム公爵家の家紋が入った馬車は走り始めた。
そして、その姿をみるみる小さくしていく。
私は、女子寮に戻り自分の部屋に入ると、ドレスから部屋着に着替えた後にホールへ戻る。そしてしっぽを振って近づいてきたルアちゃんを抱き上げて匂いを嗅ぐ。
「……へんな匂いがする」
きっとケルピーさんの唾液の匂いなんでしょう。
ロクな事をしないですね。
ケットシ―さんもどこかへ消えてるようですし――。
私はルアちゃんを両手でもったままお風呂場に行き火と水の魔法を使いお湯を作り出し湯船の中に注ぐ。
湯船から木のタライにお湯を汲んだ後、ルアちゃんを入れる。
タライの縁に顔を置いて浮かんでいるのを確認してから、脱衣場に戻り洋服と下着を脱いでからお風呂場に戻る。
その後は、タライで浮かんでいたルアちゃんを洗った後にルアちゃんを抱き上げてお風呂に一緒にはいる。
一日ドレスを着ていたからなのかすごく肩が凝っている。
最近は、胸が大きくなって唯でさえ肩コリがひどいのに、本当に困りますね。
「恋愛」の人気作品
書籍化作品
-
-
140
-
-
755
-
-
75
-
-
59
-
-
124
-
-
20
-
-
39
-
-
516
-
-
1
コメント