公爵令嬢は結婚したくない!
女生徒同士の決闘の話が思ったより大事になってる件について
私は学園長室から出てしばらく歩いたところで、女子寮の寮監のバッジを胸元につける。
バッチは蔦と盾が描かれている。
私は、カバンを両手で持ったまま廊下を歩いていく。
学園長室は3階にあるため、2階の購買部によるため階段を下りていく。
購買部は、夕方少し過ぎまで営業している事もあり、まだ開いていた。
私は、自分で料理を作るので基本、購買部には毎日寄っている。
購買部は、去年までは貴族ばかりが来るところだったこともあり気品ある作りになっている。
今年からは一般の受験生……一般市民の方も通えるように改革を行っている。
元々、貴族が大勢通っていたけど、そこまで裕福な貴族が数年前まで存在していなかった事もあり、貴族学院に寄付する貴族は皆無だった。
最近では、余裕が出来て見栄を張りたい貴族が寄付をしているみたいだけど。
それでも多くはない。
元々、貧しい貴族達だったのだ。
だから、裕福になっても資産を貯蓄したいと思うのが普通でしょう。
逆に、私が得ている利権の殆どは、地球に住む先人達が数千年蓄積してきた知識をそのまま借りているだけに過ぎない。
そしてウラヌス卿に、私はアイデアを提供してアイデア料として3割の利権をもらっているだけ。
その利権が膨大で、正直言うとシュトロハイム公爵家の総資産を超えるほどの利益を毎年稼いでいる。
そして、私と契約をしているウラヌス卿も、莫大な資産を築き上げていて急速に貧しかった領地の立て直しを行っている。
で。私と言えば……国にいたら男性と結婚をさせられるので、将来は国を出ていく予定。
だけど空間魔法に属するアイテムボックスを使えないため、そんなにお金の持ち出しができない。
だから最低限のお金を除いて、全て新設事業投資にお金を突っ込んでいる。
その一環として、私は貴族学院にお金を投資して一般の方でも通えるようにウラヌス卿経由で圧力をかけてもらっている。
一般市民の方が通えるようにしたのは、市民の方がこの世界でどのような生活をしているのか教えてもらうという調査目的でもあったけど……。
私は、購買部に脚を踏み入れる。
するとユーメさんが、身長140センチくらいの女生徒と話しをしていた。
校章の縁が赤いことから同級生だと思うけど、身長が120センチにも満たない私からしたらとても大きくみえる。
しかも胸も大きい。
上から下までスカスカの引っかかる所がない私とは大きな違い。
あ、目から汗が……。
「あ、ユウティーシアさん」
私に気がついたユーメさんが話しかけてきた。
ユーメさんの表情を見る限り、何か困り事の模様。
事件の匂いを感じますね。
「ごきげんよう、ユーメさん。どうかされたのですか?」
私は、貴族らしく挨拶をする。
購買部には何人もの金縁の学生服を着た学生服がいたからだけど……。
ユーメさんは頭を傾げて
「ユウティーシアさん、まるで貴族みたいですね?」
と言ってきた。
うん、元の世界ではどこにでもいるような一般人でしたからね。
貴族らしいオーラなんて持っていません。
というか一人で辺境生活ライフ満喫計画をしている私としては、貴族っぽい作法なんて余計な物でしかないですけどね。
まあ、周囲の貴族の子弟達は、公爵令嬢の私とユーメさんの会話を聞いて驚いているようですけど。
「それで、どうかされたのですか?」
私は夕食の用意をしないといけないので、食材を購入したいのですけど……さすがに話ながら食材を手に取って選ぶ訳にはいかない。
仕方無くユーメさんに話しの続きを促す。
「実は、こちらのクルミさんが今日から、貴族学院に通うことになったらしいんですけど……寮が手違いで埋まっていたらしくて、泊まるところはないそうなんです。それでユウティーシアさんに相談があって。前も購買部出会ったので……それで……」
なるほど……つまり。彼女も入寮の手続きミスと……。
ウラヌス卿に頼んで一般の方も通えるようにして頂きましたけど。これは……。
あまりにもお粗末としか言いようがありませんね。
明日、学院長に話しをして男性だけでも収容して貰わないと。
女性はこちらの女子寮で受け持てば、なんとかなるでしょう。
それと問題は……。
「わかりました。クルミさんでしたっけ?」
私は、20センチは身長差がある女生徒を見上げる。
栗色の髪を肩で切りそろえた純朴そうな少女は――。
「はい、クルミで……と申します」
ん? クルミさんは。言葉を言い直した?
つまり私を知っている?
ううーん。一応、貴族学院では何の変哲もない、どこにでもいそうな女の子を演じているつもりなんですけど。
この隠しきれないカリスマを分かってしまいますか。
仕方ありませんね。
「私、とてもユウティーシア様を尊敬しています。私達、一般生徒に酷い事をしてくる彼女達を決闘で倒したんですよね!」
え?
どうしてその話しをクルミさんは知っているのでしょうか?
まさか……決闘ごときでそこまで大事になっているなんて知りませんでした。
バッチは蔦と盾が描かれている。
私は、カバンを両手で持ったまま廊下を歩いていく。
学園長室は3階にあるため、2階の購買部によるため階段を下りていく。
購買部は、夕方少し過ぎまで営業している事もあり、まだ開いていた。
私は、自分で料理を作るので基本、購買部には毎日寄っている。
購買部は、去年までは貴族ばかりが来るところだったこともあり気品ある作りになっている。
今年からは一般の受験生……一般市民の方も通えるように改革を行っている。
元々、貴族が大勢通っていたけど、そこまで裕福な貴族が数年前まで存在していなかった事もあり、貴族学院に寄付する貴族は皆無だった。
最近では、余裕が出来て見栄を張りたい貴族が寄付をしているみたいだけど。
それでも多くはない。
元々、貧しい貴族達だったのだ。
だから、裕福になっても資産を貯蓄したいと思うのが普通でしょう。
逆に、私が得ている利権の殆どは、地球に住む先人達が数千年蓄積してきた知識をそのまま借りているだけに過ぎない。
そしてウラヌス卿に、私はアイデアを提供してアイデア料として3割の利権をもらっているだけ。
その利権が膨大で、正直言うとシュトロハイム公爵家の総資産を超えるほどの利益を毎年稼いでいる。
そして、私と契約をしているウラヌス卿も、莫大な資産を築き上げていて急速に貧しかった領地の立て直しを行っている。
で。私と言えば……国にいたら男性と結婚をさせられるので、将来は国を出ていく予定。
だけど空間魔法に属するアイテムボックスを使えないため、そんなにお金の持ち出しができない。
だから最低限のお金を除いて、全て新設事業投資にお金を突っ込んでいる。
その一環として、私は貴族学院にお金を投資して一般の方でも通えるようにウラヌス卿経由で圧力をかけてもらっている。
一般市民の方が通えるようにしたのは、市民の方がこの世界でどのような生活をしているのか教えてもらうという調査目的でもあったけど……。
私は、購買部に脚を踏み入れる。
するとユーメさんが、身長140センチくらいの女生徒と話しをしていた。
校章の縁が赤いことから同級生だと思うけど、身長が120センチにも満たない私からしたらとても大きくみえる。
しかも胸も大きい。
上から下までスカスカの引っかかる所がない私とは大きな違い。
あ、目から汗が……。
「あ、ユウティーシアさん」
私に気がついたユーメさんが話しかけてきた。
ユーメさんの表情を見る限り、何か困り事の模様。
事件の匂いを感じますね。
「ごきげんよう、ユーメさん。どうかされたのですか?」
私は、貴族らしく挨拶をする。
購買部には何人もの金縁の学生服を着た学生服がいたからだけど……。
ユーメさんは頭を傾げて
「ユウティーシアさん、まるで貴族みたいですね?」
と言ってきた。
うん、元の世界ではどこにでもいるような一般人でしたからね。
貴族らしいオーラなんて持っていません。
というか一人で辺境生活ライフ満喫計画をしている私としては、貴族っぽい作法なんて余計な物でしかないですけどね。
まあ、周囲の貴族の子弟達は、公爵令嬢の私とユーメさんの会話を聞いて驚いているようですけど。
「それで、どうかされたのですか?」
私は夕食の用意をしないといけないので、食材を購入したいのですけど……さすがに話ながら食材を手に取って選ぶ訳にはいかない。
仕方無くユーメさんに話しの続きを促す。
「実は、こちらのクルミさんが今日から、貴族学院に通うことになったらしいんですけど……寮が手違いで埋まっていたらしくて、泊まるところはないそうなんです。それでユウティーシアさんに相談があって。前も購買部出会ったので……それで……」
なるほど……つまり。彼女も入寮の手続きミスと……。
ウラヌス卿に頼んで一般の方も通えるようにして頂きましたけど。これは……。
あまりにもお粗末としか言いようがありませんね。
明日、学院長に話しをして男性だけでも収容して貰わないと。
女性はこちらの女子寮で受け持てば、なんとかなるでしょう。
それと問題は……。
「わかりました。クルミさんでしたっけ?」
私は、20センチは身長差がある女生徒を見上げる。
栗色の髪を肩で切りそろえた純朴そうな少女は――。
「はい、クルミで……と申します」
ん? クルミさんは。言葉を言い直した?
つまり私を知っている?
ううーん。一応、貴族学院では何の変哲もない、どこにでもいそうな女の子を演じているつもりなんですけど。
この隠しきれないカリスマを分かってしまいますか。
仕方ありませんね。
「私、とてもユウティーシア様を尊敬しています。私達、一般生徒に酷い事をしてくる彼女達を決闘で倒したんですよね!」
え?
どうしてその話しをクルミさんは知っているのでしょうか?
まさか……決闘ごときでそこまで大事になっているなんて知りませんでした。
「恋愛」の人気作品
書籍化作品
-
-
0
-
-
969
-
-
755
-
-
768
-
-
55
-
-
104
-
-
39
-
-
6
-
-
1168
コメント