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約束〜必ずもう一度君に〜

矢崎未峻

森の探索2

 イノシシを倒してから3日経った。いまだに森から出られていない。できればもうそろそろ出たいところだが、そう上手くいかないのが現実である。
 猪肉ももうすぐなくなる。武器も使えそうなのが骨で作った槍と刃折れの剣、それとレア度の高そうな剣。それぞれ一本ずつだ。さらに今の俺が扱えるのとなると、レア度の高そうな剣は除かれる。つまり、結構ギリギリ。

「やばい、マジでそろそろ抜けないと死活問題が多すぎる」

 飯の方は何とかならないこともないだろう。しかし、戦えなくなると結局そこもクリアできない。結論、武器が、足りない。いや、まともな武器がない上、それを扱う俺の技量が全くないのだ。よって、めちゃくちゃ早く壊れる。雑に扱ってごめんね。
 もうひとつ、進むのが遅い原因がある。

「この荷物、多いんだよなぁ」

 なら減らせばいいだろって?その通り。だができない理由がある。
 それは、街に着いたら売ろうと思っているからだ。考えてみると、俺はこの世界の金を持っていない。だから、金を稼ぐ手段がいるわけだ。その手段として、倒した化け物の皮とかを手製の荷物入れに放り込み引きずっているのだが、これが重い!
 それが、進みの遅い原因である。

「にしても、ほんとに出口が見えないな。・・・・お?あれは・・・!?」

 み、見なかったことにしよう。そうだ、俺はサーベルタイガーみたいな化け物なんて見ていない。遠回りしよう。

グルルルル

 ん?空耳かな?なんか、唸り声が聞こえたような・・・唸り声!?
 全力で振り向き、全力で走る。気付かれていた。間違いなく追いつかれる。
 近くの岩に向かって走り、槍を構える。振り向くとほぼ目の前で、噛みつかれる寸前だったので、岩を支えに槍で迎え撃った。
 運よく頭に突き刺さり、即死したが、槍は壊れた。そして左腕が折れた。出血もしている。クソ痛い!

「く、ぐあ、あぁ。いってぇ。効き腕にしなくて正解だったな」

 イノシシの骨と皮を利用して応急処置をすませる。出血は放置だ。そのうち止まるだろう。
 その後時間はかかったがサーベルタイガーの解体を済ませ、売れそうなものを荷物入れに放り込む。
 昼ぐらいになったので、猪肉を食べようとしたが、よくみると腐りかけていたので、サーベルタイガーの肉を食べた。猪肉よりうまかった。
 3日振りの大怪我か。痛いな、やっぱり。・・・歩こう。気が紛れるかもしれないし。
 歩き始めてしばらくして、3日間で何度も遭遇し、倒してきた白い狼が現れた。戦える気がしなかったので、捨てるのを忘れていた腐りかけの猪肉を与え、食べてる間に通りすぎた。
 白い狼が見えなくなったところで、森の出口らしき光が見えた。

「あれが出口じゃなかったら、心折れるわ。もう色々限界なんだよ」

 フラフラしながら光に向かい、辿り着けば・・・出口だった。念願の、出口だった。森を抜けた!なんて感動は、一切なかった。
 少し進んだところに川を見つけた。この4日、肉汁たけが水分だった。そのことが走馬灯のように脳裏に駆け巡り、無性にのどが渇いた。俺は、全身の疲労や痛みを忘れ、川に向かった。

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