勝手知りたる神々の権能

創伽夢勾

壱:初の権能

 んーとまだしばらくかかりそうだし。魔物とかいるなら武器がほしいよな・権能は使用時間に制限がありそれに応じたリキャストタイムもあるしな。んーと武器武器。あっいいこと思いついた。
 早速試してみようかな

『我は神々の意志を継ぎし者。我、汝に求は神の権能。炎と鍛冶を司る神よ汝の名は【ヘパイストス】』

 髪の色が紅く染まり手には長い柄のハンマー。そしてヘパイストスの権能の情報が頭に流れてくる。
10分しか使えないしなさっさとしないとな。

 右足で地面を踏む。

 ゴゴゴゴゴゴゴ

 そんな音を立てながら目の前に出てきたのは金床だった。

 作りたい武器を想像する。想像するのは双剣長さは短剣より長く長剣より短く。柄を回すことにより連接剣に、そうしてイメージを固めハンマーに力を籠める。ハンマーには炎が灯る。金床の上には何もない、だが迷わずハンマーを振り下ろす。

手からはハンマーが消え、金床もなくなる蒸気で発生した霧も消え髪の色は元の銀髪に戻っている。目の前に落ちているのは二対の剣。鞘もあらかじめ用意しておいた、これでちょうど10分

「結構ぎりぎりだったけどできたな」

ガチャという音ともに部屋に入ってきたのはラピス。
部屋が暑いがそれよりもラピスの目線が向いているのは俺が持っている剣にだ。

「この状況に手に持っているもの。権能を使われたのですね」
「まぁね、地上で権能以外にも戦う術が欲しかったんだよ」

とりあえずラピスが持ってきた服に着替えることにした。
ラピスが仕立てた服は女の子物かと思えばまぁどちらともとれるような服だった。
上はコートより短いものを羽織っている。すべてラピスお手製らしい。
下がズボンで安心したよ。短いけど、、、すごく短いけど!!まぁもうあきらめたよ
腰にベルトを巻き後ろに交差するように剣を収める。

「よし準備完了だ。とりあえずどこでもいいから飛ばしてくれ
「了解しました。テト様どうかお気をつけて、何かあったらすぐに呼んでくださいね」
「あー分かったよ」
「それでは行きます」

その言葉とともに目の前がブラックアウトした。

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