異世界転移!~俺は金(マネー)で強くなる!~

なぁ~やん♡

二話:マネー男とステータス

 鳥が鳴いている。太陽が差し込んでいる。
 むん、と力を入れて体を起こすと太陽がまぶしくて思わず目を瞑る。「知らない天井だ……」と起きる前につぶやいたのは当たり前だ。

 昨日俺がラフェエニルと相談して三階と二階の半分が俺のものになった。
 この家は全三階あり、大都市の中でも貴族がたくさんいる中心部にある家だ。

 中心部なのだからという配慮でラフェエニルは大きめの家を作って俺を呼び寄せたのだろう。その辺やはり単にディスられる女神とは違う。

「はぁ、つーか異世界ってなんなんだよ。ついてきちゃったけど。知らない人に付いて行くなってのは小学生で習ったのになぁ……」

 それでも毎朝七時に起きる俺が太陽が昇ると同時に起きる理由はひとつ。
 単に俺が魔術にも少しは憧れていたのだ。

 そ、れ、と。
 早く冒険者ギルドとかに行って金を貰いたいからだ。やはりそこはぶれない。というかぶれてしまったら俺のプライドとライフが持たない。

「起きたかしら? 環境には応対できそう?」

「あぁ。俺の体は強いからな、ちょっとばかり住んでる所変わっただけで体調体調は悪くなんねえよ」

「そう、それならいいわ。これからしばらく健樹君は私のところで修行をする必要があるわ。それから冒険者ギルドに行かないとすぐに死ぬわよ」

「あー」

「今の健樹君は持ち金がゼロだからどちらかというと最弱なのよ」

 その言葉で大体意味が分かった。
 持ち金ゼロで最弱なのなら金持ちになればチートということだろう。

「健樹君のチートは、お金を持てば持つほどチートになるの。健樹君の所有物なのなら、身に着けていなくても認められるわ。訓練にマネーは家に置いてきていいわよ」

「いいや、俺には俺なりの戦い方がある」

 マネーを所有すればするほどチートになるのなら、俺にはやり方がある。
 最も俺に似合った、俺のやり方が。

「ちょっと、今日はまだ訓練はしないわよ。明日から」

「マジか!!」

 二階に下りようとした俺にかけられた言葉は少し恥ずかしかった。顔を隠しながら俺は自分の部屋にて布団の中で引きこもりをする。
 ラフェエニルはため息をついて説明を始める。

「まず、ステータスと唱えなさい」

「ああ、そういうことか。ステータス!」

「叫ばなくてもいいのよ……それで、パネル的なものは見えているかしら?」

 ツッコミを受けながらも俺は頷く。
 ステータスというものは恐らく他人には見ることができないようになっている。

 薄い青のパネルには様々な俺の個人情報がかかれている。
 パネルと出したとき、体の中からごっそり何かを持っていかれるような感覚があった。
 恐らくそれが魔力、或いはマナなのだろう。

「それを把握する必要があるから書いてある通りに読みなさい」

「了解」

 健樹けんき
 二十二歳
 独身
 称号:異世界人
 魔力:60(₊0)
 速度:12(₊0)
 体力:3(₊0)
 攻撃力:6(₊0)
 防御力:7(₊0)
 属性:———
 スキル:マネー・チェンジ(所有マネーでステータスに割り振れます)/マネー・買/マネー・売(所有マネーを使ってスキル、属性を買ったり売ったりできます)
 所有マネー:0

「おう、マネーなくても全部「0」ってわけじゃねえのな」

「そりゃそうよ、でも本当にステータスが雑魚のそれね」

「生まれつきチートの運命なんていらねえから、俺は金だけだから」

 魔力だけでも平均では100。冒険者になりたいのなら、100以上くらいではなければすぐに殺されてしまうだろう。
 女神いわく、このステータスは完全に雑魚のそれだった。

「ま、強くならないと何も始まらないわね。私は六千マネー持っているはずだけれど、まずは三千マネーをあげるわ。返さなくてもいいわよ、ゲームのチュートリアルだと思いなさい。使い方は目を閉じて、3000という数字をステータスに割り振るのよ」

「金をステータスに、ねぇ……それなら攻撃用と常用とステータス用に分ける必要があるな」

「え? マネーで攻撃するつもりなの?」

「ああ。でも今はいい、三千マネーを割り振ってくる」

 ラフェエニルから三千マネーを受け取り、俺は目を瞑る。さっきのパネルの形と何が書いてあるかは覚えた。妄想なら日常茶飯事なので普通にできる。

 魔力に1割り振ろうと想像すると脳内で音がして61に上がった。

 これで使い方は把握したためそのまま三千マネーを割り振っていく。

 健樹けんき
 二十二歳
 独身
 称号:異世界人
 魔力:660(₊600)
 速度:612(₊600)
 体力:603(₊600)
 攻撃力:606(₊600)
 防御力:607(₊600)
 属性:———
 スキル:マネー・チェンジ(所有マネーでステータスに割り振れます)/マネー・買/マネー・売(所有マネーを使ってスキル、属性を買ったり売ったりできます)
 所有マネー:0(3000−3000)

 割り振ったあとのステータスはこんな感じになった。
 さっきから思っていたが独身という情報は本当に要らない。

「おお……これで冒険者にはなれるのか?」

「一応ね。ていうか健樹君て属性もないのね。でも買えるから今はどうでもいいわね」

「どうでもよくはねえよ……」

「属性を買うのは一定稼いでからにしましょう。冒険者登録は一人1500マネー必要なのよ」

「マジかよ、ぼったくりか」

「そんなことを言うのはやめなさい、行かせないわよ?」

 この後思い切り謝った。

 そしてラフェエニルからの指示と共に、俺は冒険者ギルドへ行く準備をした。

 え? 訓練をしていない?
 登録をするのに訓練は必要ないので後でするということになったのだ。

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