【書籍化作品】無名の最強魔法師
従属神襲撃(1)
壊滅したエルフガーデンの中で唯一残ったは、冒険者ギルドエルフガーデン支部と、【移動式冒険者ギルド宿屋】くらいなものだ。
まぁ、この2つに共通しているのは、開けた場所に建っていた事と地面に接していたと言う事くらいだろう。
冒険者ギルドのエルフガーデン支部は、頑丈な石造りの建物だったことで、そこそこの損傷で済んでいた。
ただし……【移動式冒険者ギルド宿屋】の方については、かなり建物に損害が出ていた。
おかげで、俺は不眠不休で建物の修理にあたる事になった。
「ユウマさん、そろそろ寝た方がいいんじゃないですか?」
イノンが俺を見上げて心配そうに声をかけてくる。
「いいや、もうすぐだ! もうすぐ出来るんだ!」
「そ、そうですか……」
俺は、今回の問題で痛感していた。
敵は、迷宮爆発というトンデモ手段でこちらに攻撃を仕掛けてきている。
つまり、相手も形振り構わなくなっているのだ。
さらに言えば敵が誰かまったく想像もつかない。
ウラヌス教ならまだいいが、俺と戦った勇者ユークラトスが、迷宮を制覇するほどの力を有しているとは到底思えない。
そして大舞台が展開するほど迷宮は広くないし、何よりエルフガーデンにそれだけの軍勢が来ていればエルフやエリンフィートから前もって知らされていたはずだ。
あとは、エルンペイア王とユリーシャ姫率いる反乱軍になるわけだが……。
この辺が一番、可能性が高いと俺は思っている。
何せユリーシャは、よく分からないがギルドマスターであるリネラスを探しているし、その配下には無名の最強魔法師っていう魔法師まで配下に加えているらしいからな。
そしてエルンペイア王は、クルド公爵やネイルド公爵を倒した俺の事を良くは思ってはいないだおう。
そう考えると、可能性が高いのはエルンペイア王だな。
この国の王なら、エルフの事もエリンフィートの事も知っていそうだし、Sランク冒険者を抱えているから、迷宮制覇して迷宮爆破という罠を仕掛けておくこともできるはずだ。
「ユウマ!」
「ん? どうした?」
俺は、建物の柱や土台を鉄筋コンクリート化しながら声が聞こえてきた方へ視線を向ける。
そこにはリネラスが立っており、横には女エルフが立っていた。
「いまいく――」
俺は最後の補修を終えて、屋根から降りるとリネラスに近づく。
「どうしてサマラがここにいるんだ?」
「ユウマさん、じつは……」
サマラがどうやら思いつめた表情で、何か言おうとしているがすぐに口を噤んでしまう。
実は、森の迷宮エルフガーデンが消滅してから、エルフがエロフでな無くなってしまったのだ。
その反動かどうかは知らないが、女性エルフは全員奥手のエルフ達に早変わり!
奴隷になっていた男たちは、あまりの変化に最初は戸惑っていたようだが、女性エルフ達の様子に、母性本能が刺激されたか知らないが、1割くらいの男たちがそのままエルフガーデンに滞在する事となった。
そして9割は、エルフガーデンを去って行った。
まあ、奴隷にされていてエロフに色々とされていて1割も残った事に俺は驚いてしまったが、まぁそこらへんは個人の自由だから敢て追求はしまい。
「――で、どうしたんだ?」
「じつは……ユウマさんは、建築にとても精通してるとお聞きして……」
「まぁ精通しているというか――」
俺の魔法は、想像と漢字で発動するからな。
もはや何でもありな魔法な訳で――。
建築でも畑でも何でもござれと言った具合だ。
「建物を建築してほしいのです。私達が住んでいましたのは、もともと男性のエルフ達が作った……」
「なるほど――つまりサマラ達、女エルフは建物を作った事がないんだな?」
「はい……」
「しかしな――」
正直、面倒だ。
俺にメリットがまったくないからな。
それに、エルフ達って女エルフだけでも1000人近くいるからな。
それだけの家を作るとかマジ無理。
「さすがにきついな……」
「そうですか……」
サマラは、俺に断られるのを知っていたのだろう。
まぁ、彼女たちに非が有るとは言えないが、俺もさすがに無償でするわけにはいかないからな。
無償であってしまえば、その後も他人に寄り添う癖がついてしまう。
ここは頑張ってほしいものだ。
俺は、サマラの後ろ姿を見送った後に作業に戻り――翌朝、目が覚めると横にはサマラが寝ていた。
「おはようございます。ユウマさん、昨日はとてもよかったです」
「え?」
全然記憶にないんだけど?
――っていうかどうして、俺の部屋にサマラが?
そこで扉のノブが回された音が室内に響いた。
まぁ、この2つに共通しているのは、開けた場所に建っていた事と地面に接していたと言う事くらいだろう。
冒険者ギルドのエルフガーデン支部は、頑丈な石造りの建物だったことで、そこそこの損傷で済んでいた。
ただし……【移動式冒険者ギルド宿屋】の方については、かなり建物に損害が出ていた。
おかげで、俺は不眠不休で建物の修理にあたる事になった。
「ユウマさん、そろそろ寝た方がいいんじゃないですか?」
イノンが俺を見上げて心配そうに声をかけてくる。
「いいや、もうすぐだ! もうすぐ出来るんだ!」
「そ、そうですか……」
俺は、今回の問題で痛感していた。
敵は、迷宮爆発というトンデモ手段でこちらに攻撃を仕掛けてきている。
つまり、相手も形振り構わなくなっているのだ。
さらに言えば敵が誰かまったく想像もつかない。
ウラヌス教ならまだいいが、俺と戦った勇者ユークラトスが、迷宮を制覇するほどの力を有しているとは到底思えない。
そして大舞台が展開するほど迷宮は広くないし、何よりエルフガーデンにそれだけの軍勢が来ていればエルフやエリンフィートから前もって知らされていたはずだ。
あとは、エルンペイア王とユリーシャ姫率いる反乱軍になるわけだが……。
この辺が一番、可能性が高いと俺は思っている。
何せユリーシャは、よく分からないがギルドマスターであるリネラスを探しているし、その配下には無名の最強魔法師っていう魔法師まで配下に加えているらしいからな。
そしてエルンペイア王は、クルド公爵やネイルド公爵を倒した俺の事を良くは思ってはいないだおう。
そう考えると、可能性が高いのはエルンペイア王だな。
この国の王なら、エルフの事もエリンフィートの事も知っていそうだし、Sランク冒険者を抱えているから、迷宮制覇して迷宮爆破という罠を仕掛けておくこともできるはずだ。
「ユウマ!」
「ん? どうした?」
俺は、建物の柱や土台を鉄筋コンクリート化しながら声が聞こえてきた方へ視線を向ける。
そこにはリネラスが立っており、横には女エルフが立っていた。
「いまいく――」
俺は最後の補修を終えて、屋根から降りるとリネラスに近づく。
「どうしてサマラがここにいるんだ?」
「ユウマさん、じつは……」
サマラがどうやら思いつめた表情で、何か言おうとしているがすぐに口を噤んでしまう。
実は、森の迷宮エルフガーデンが消滅してから、エルフがエロフでな無くなってしまったのだ。
その反動かどうかは知らないが、女性エルフは全員奥手のエルフ達に早変わり!
奴隷になっていた男たちは、あまりの変化に最初は戸惑っていたようだが、女性エルフ達の様子に、母性本能が刺激されたか知らないが、1割くらいの男たちがそのままエルフガーデンに滞在する事となった。
そして9割は、エルフガーデンを去って行った。
まあ、奴隷にされていてエロフに色々とされていて1割も残った事に俺は驚いてしまったが、まぁそこらへんは個人の自由だから敢て追求はしまい。
「――で、どうしたんだ?」
「じつは……ユウマさんは、建築にとても精通してるとお聞きして……」
「まぁ精通しているというか――」
俺の魔法は、想像と漢字で発動するからな。
もはや何でもありな魔法な訳で――。
建築でも畑でも何でもござれと言った具合だ。
「建物を建築してほしいのです。私達が住んでいましたのは、もともと男性のエルフ達が作った……」
「なるほど――つまりサマラ達、女エルフは建物を作った事がないんだな?」
「はい……」
「しかしな――」
正直、面倒だ。
俺にメリットがまったくないからな。
それに、エルフ達って女エルフだけでも1000人近くいるからな。
それだけの家を作るとかマジ無理。
「さすがにきついな……」
「そうですか……」
サマラは、俺に断られるのを知っていたのだろう。
まぁ、彼女たちに非が有るとは言えないが、俺もさすがに無償でするわけにはいかないからな。
無償であってしまえば、その後も他人に寄り添う癖がついてしまう。
ここは頑張ってほしいものだ。
俺は、サマラの後ろ姿を見送った後に作業に戻り――翌朝、目が覚めると横にはサマラが寝ていた。
「おはようございます。ユウマさん、昨日はとてもよかったです」
「え?」
全然記憶にないんだけど?
――っていうかどうして、俺の部屋にサマラが?
そこで扉のノブが回された音が室内に響いた。
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