イケメン被りの青春オタク野郎と絶対利益主義お嬢様

片山樹

25

 カルチャーショックを痛感した俺は自分の知識の無さに酷く落ち込みながらも店員を呼び、ミートソースパスタを注文した。
ユカは店内1番人気と売り文句されている『ショートケーキ』とアイスティーを注文していた。

「あのぉーそれで聞きたい事があるんだけど。どうして夏影さんなの? 興味を持ったとか前は言ってたけどそれ、嘘だよね? そんなことでソラは動かないし」

 流石、幼馴染と褒め称えたい。
だけど3割正解って感じだ。まだね。

「まぁー確かにそうだな。だけど興味を持ったらすぐに俺は行動に移すタイプだぜ。だから、アニメとかのグッズとかもすぐに買っちゃうし」

「ま、まぁーそうかもしれないけど。それとこれは別じゃない」

「ふぅ〜ん。そうか。それでもしも、嘘だとする。その場合、俺はどうなるんだよ?」

「いや、別に何も無いけど……」

「それならきっかけとかはどうでもいいだろ。終わり良ければ全て良しとか言うし。大丈夫だ」

「そういう問題じゃ無いと思うけど……それも恋愛に置いての終わりって悲しいね」

 確かに恋愛の終わりが全て良しなんて不吉だ。

「それもそうだな……あ、ところでなんだが」
 ここで俺は話を切り出す。

「あのさ……俺が次期生徒会長になることになるのは分かってるよな?」

「う、うん。勿論。だって学年トップがなるし」

「そう……そこで何だが俺は生徒会にユカを入ってほしいと思ってる。それで、あの……入ってくれるか?」

「う〜ん。ヤダ!」
 断れるとは思って無かったので身体が一気に冷めた。俺の体温だけ10度くらい下がった気がした。まぁ、そんなことは無いと思うけど。

「な、なんでだよ……?」

「だ、だってさ。その生徒会って夏影さんも入るんでしょ?」

 夏影が入る。
それはどうだろう。
考えても無かった。
確かに秋里実里にその話を持ちかけたのは彼女だ。しかし彼女自身の口から入るとは一言も言ってはいない。
だけどそれでは困る。
俺の数少ない知り合いから選ぶのだから脱落者がいると困る。
結論、確実に入れてみせる。

「あぁー多分入るだろうな」
店員が注文の際に持ってきたコップに注いだ水を飲む。カラカラと氷がコップの内側に当たり音を奏でた。

「じゃあー入らないよ」

「そこを何とかお願いします!」

「む……無理無理!」
 ユカが手をパタパタと横に振る。

「まじかよぉ〜どうしよう……」

 先程も述べた通り、俺には知り合いが少ない。
生徒会メンバーは最低でも副会長を1年生から1人。会計は2年生を1人と1年生が2人の3人。書記が1人。庶務が2人となっている。
そして生徒会長である俺を含めて、計8人だ。
だが、夏影が入ってくれれば会計を1人で熟す事ができるだろう。そうなれば1年生2人は要らない。庶務も2人となっているが、ユカが入ってくれれば問題は無いだろう。
そうなれば、わざわざ面倒くさい生徒会集めをしなくても済むからな。それに生徒会を手伝いたいと言う奴は少なからず居る。そいつらと生徒会が手伝えば問題は無いはずだ。

「なぁ、頼むよ。今日は俺が奢るからさ」
 無理を承知で言ってみる。

「良いよ。別にそれなら。あ、でも後から嘘でしたは無しね」

 ユカは笑ってそう答えた。

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