Creation World Online

かずみ

第73話

「…以上が報告になります」
「そう、ご苦労様」


 第81界層・ダンジョン『悪辣の淵夜城』
 そんなダンジョンの通路で、フードを目深に被った男女がそんなやり取りをしていた。
 男の報告に対して女はそう答えると、手渡された数枚の書類を流し読む。


「しかし、貴女様も意外とミーハーなものですね」
「何が言いたいの?」
「いえね、その調査相手ですよ。最近話題の_」


 そこまで言ったところで男は口を閉じる。
 なぜなら自身の眼前に戦棍メイスの切っ先があったからである。
 ピュゥと男が降参とばかりに手を上げて軽く口笛を吹くと、女は溜息を吐きながら戦棍を下ろす。
 目深に被ったフードによって表情は伺えないが、呆れている様子だった。


「なんてことないわ。計画に必要なだけよ」
「左様でございますか。ま、私は貴女について行くだけですよ」


 戯けたようにヒラヒラと手を振る男に、再度溜息を吐いた女は踵を返すと出口に向けて歩き出す。
 すると、突然曲がり角から禍々しい鎧を着た兵士型モブ『ナイトメアジェネラル』が巨大な戦斧を引き摺りながら現れる。


『グォオオ!ニンゲン…コロス…』
「ははっ!これは良いですね、少し運動に付き合ってもらうとしましょうか!」


 男が黒塗りの長剣を取り出すと、女がスッと手を出して男を制止する。


「私がやるわ。【顕現せよ】」
『シネ!ニンゲン!』


 戦棍から噴き出した炎がまるで生き物のように、振り下ろされた戦斧を絡めると、別の炎がナイトメアジェネラルの身体に着火し、爆発する。
 爆発の余波を炎で防いだ女だったが、流石に熱気によって生まれた風までは消すことが出来なかったらしく目深に被っていたフードがハラリと落ちる。


「フフフ、必ず迎えに行くわ。貴女は計画の鍵よ【炎熱の魔導姫】…いや、アンリ」


 そう言って、吹き荒れる爆炎の中で黒髪の女は妖艶に笑うのだった。


  ☆


➖【CWO総合攻略掲示板】➖
11.『りりり』
 やーほー、みーんなー。元気かなー?


12.『アフィー』
 おー、りっさんお久ー。


13.『マヨチキン』
 あれ?りりり君ギルドに所属したって言ってなかったっけ?


14.『りりり』
 >13
 そーなんだよ!大手だがなんだか知らないけどさー!リアルだったら過労死ものだよね!


15.『湯湯』
 うわー…御愁傷様です。


16.『リフュー』
 僕のところも結構大きいんだよね。大きいというか、子会社?


17.『湯湯』
 >16
 もしかして…どっかの国家の直属ですか?


18.『NOOR』
 リフュー君国家公務員じゃん。やったね、安定だよ


19.『りりり』
 国といえばみんなはどこの国に所属してんの?俺は無所属だけど


20.『フレン』
 同じく無所属!


21.『リフュー』
 僕は天和之國だよ。ちなみにギルドは第3兵団だったりして


22.『湯湯』
 私は聖リジェアッタです。これでもシスター長なんですよ。えっへん。


23.『マヨチキン』
 シスター長ってなんぞやw
 あ、俺はダスク連合でーす。


24.『湯湯』
 >23
 非正規のシスター見習い達のまとめ役ですよー


25.『NOOR』
 >24
 ただのバイトリーダーw
 俺は中小国家に属してるよー


26.『リフュー』
 みんなバラバラだなーwてか、イグニクスはいないんかw


27.『フレン』
 俺元々イグニクスだったけど、男ばっかでむさかったから辞めた〜。
 そんなことより最近【絶対零度】ちゃんを遠目に見たよ。大っきかった


28.『リフュー』
 >27
 甘いな!フーさん!僕は今日任務で【絶対零度】さんの部屋に入りました。ちな、【炎熱の魔導姫】ちゃんもいたよ。【鬼畜】のあんちきしょうもいたけど


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 その後の書き込みは、主に【鬼畜】のシュウへの不平不満だけが書き込まれていくのであった。          

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