女神の加護を持つ死神
水の中の迷宮 後編
スキル名《擬人化》。
実はこのスキルは元からあるそうで創造魔法では作る事が出来なかった。
因みにソラによるとこれを創ったのは初代の剣聖なのらしい。
剣を愛し、自分と同じ人型にさせたいと願った時に出来たスキルだと。
まあ既に創られてるので俺には創ることが出来ない。
それではロタンとの約束の意味が無くなるので俺はどうすれば良いかと必死に考えた。
……嘘です。
ソラにどうすれば良いか聞きました。
その時に返ってきた応えは、創られてるのなら創られたやつを使える魔法を創れば良いじゃないですか、だった。
初めは訳がわからなかったが、少し考えると直ぐに答えが分かった。
ソラが言いたかった事は、創造魔法は創られてない魔法を創る魔法。
なら創られている魔法を使う魔法を創れば良いという事なのだ。
という事で創ったのが《共鳴魔法》だ。
これは、考えている魔法が既に創られている場合、その考えた思考にこの魔法が反応しその魔法を使えるというものだ。
つまりは、魔法が既に創られているのに限るが、魔法を考えただけで使えるという魔法なのだ。
「ーーって事だ。分かったか」
「すまん、理解出来んのじゃ」
「なんとなく理解出来たの〜」
「少しだけだが我も」
「私は言った本人なので一応理解出来ますよ」
『儂は無理。頭はちぃと良くないからの』
アル、それにロタンは馬鹿だった。
……いや、違うか。
これが普通なのだ。
普通の反応なのだ。
他のメンバーが可笑しいのだ。
頭が良過ぎる。
「まあ今から簡単に説明してやる」
「『おおぉー』」
綺麗にハモっていた。
しかも言っているのは馬鹿二人だけ。
他のメンバーは説明しなくても大丈夫という事なのだろう。
「例えば《火属性魔法》は既に創られている魔法だろう。だからこの《共鳴魔法》が使える。少しやってみるぞ。……ほらっ」
そう言って俺は手に火を出してみた。
……ていうか、これ普通の《火属性魔法》よりも強くないか?
「共鳴魔法はそれに近い魔法も引き付けるようです。なので普通の魔法よりも出せる規模がデカイ様なので《火属性魔法》よりも強いのです。ですがその代わりに魔力の消費量が並の技よりも高い様です。キラリ様にはご関係ございませんが」
「ありがとな、ソラ」
「はい。分からない事があれば他にも言ってくださいね」
頼もしい。
「……で、それで《擬人化》を使うのじゃな」
「ああ。正確に言えば付与するんだけどな」
「どっちでもいいじゃろ、それぐらい」
「良くねーよ。意味が違い過ぎるだろが」
まあそんな事で俺は付与魔法を発動した。
ロタンに付与するわけだが、初めての道具以外の付与なので結構緊張する。
ミスったらどうしようとか考えてしまう。
「キラリお兄ちゃん、落ち着いてなの〜」
「ああ」
エルのお陰で緊張がほぐれた。
妹に助けてもらうお兄ちゃんって恥ずいな。
妹に顔向け出来ないよぉ。
「何言ってのじゃ馬鹿か」
「馬鹿じゃねーよ、天才だよ! このステータス見てみろよ」
「はいはい。我が主人は天才、天才」
ちっ。
今はヘーニルに止められたから止めたけど次はやってやる。
てか、最近皆俺への扱い方が非常に雑だ。
俺は赤ちゃんかよ!? 的なノリで相手されてるのだが。
『ご主人様よ。いつまで待っておれば良いのだ?』
「もう少し待っとけ。今、付与するから」
俺の右手がロタンに触れた。
その瞬間に俺は《共鳴魔法》を発動し《擬人化》を思い描き付与した。
うん、いつもよりむずい。
いつもなら、付与したい物にその付与した内容を思い描くだけで出来るのに、そこに《共鳴魔法》を発動して思い描がくというワンテンポ多いやり方になってしまうのでむずいのだ。
だがそれでも少し時間を掛け真剣にやれば出来た。
念の為の確認として鑑定でロタンを見てみたがしっかりと《擬人化》が付与されていた。
これでロタンが人の姿になれるだろう。
「完了だ。《擬人化》がステータスに追加されたぞ。これでお前も人型になれるぞ」
『ありがとうご主人様よ。これで儂も人型になれるんだな』
「ああ、なれるぞ……性別不明だがなぁ」
『……うん? 嘘だろ!? それは本当なのか!? ご主人様よ!!』
「心配すんな嘘だ。しっかりと女だよ。例えお前が元は男だろうが、女の形だ。強制的に女の形だ」
『なんだその言い方! 全く安心できんぞ。逆に怖いわ!!』
「そうか? それと人型の時だけ声を喋れるようにしといたからな。水竜の姿で喋られては困るからな」
『……そいう配慮はするんだな』
「いつでもどんな事でも配慮してるぞ?」
「「「「『何処が(じゃ)(なの)(ですか)』」」」」
なんか良く分からないが全員からツッコまれた。
そこまで俺は可笑しいことを言ってはいない筈なのだが……どうしてだ?
何か俺は選択を間違ったのだろうか?
「間違いまくりじゃ!」
「そうです。選択も何も、いつも何も考えていられないじゃないですか」
えっ。
ソラ酷いよ。
最近俺への当たりキツくないか。
もう従者関係無くなってるよ。
続いていたとしてもどちらかといえばソラの方が上みたいになってるよ。
「……まあこの話は置いといて」
「置いとくな。話の逸らし方がもう大胆になってきとるぞ」
「良いんだよ。面倒くせぇ」
「はぁ〜」
そろそろ分かれよ。
俺は面倒くせぇのは絶対にやだ。
やるぐらいなら世界ぶっ潰してやる。
「どうやってそいう発想になるんじゃ。キラリの頭の中は一体どうなっているのじゃろうな」
「面倒くさい元凶をつくっている世界が無くなれば面倒くさい事は無くなるだろ」
「何をあたりまえだろ、みたいに言ってるのじゃ。その考え方可笑しいからな」
いやいや、普通の考え方だろう。
ごく普通の考え方だろう。
「なわけないのじゃ」
今思ったが話、脱線してない?
俺、てっきり言いたいことを忘れてたよ。
「それでだが、ロタン。一回《擬人化》してみてくれ。姿は一応俺が決めたが、似合ってなかったら変えるし」
『わかったのだ、ご主人様よ……やるぞ』
「おう」
『《擬人化》』
そうロタンが言った……もとい念話で伝えられた直後、ロタンの周りに白い煙が出てきた。
えぇ、このファンタジックじみた変身は俺の考えです。
俺の理想です。
こいう方がカッコ良いだろう。
ロマン溢れるし。
そんなこんなで出てきた白い煙は直ぐに消えた。
まあ勿論上から消えていった。
最後に下が消えた時に人が現れた。
その人は……というかロタンはなんというか物凄く声の雰囲気と似合っていた。
このメンバーにはいそうでいない黒髪だ。
目は黒眼が良かったのだがそれだと格好と似合わないと思って水色の瞳にしてみた。
因みに格好はゴスロリです。
身長は150センチぐらい。
可愛い。
理想のゴスロリ少女みたいで可愛い。
ていうか、あの黒髪の長い髪の毛でツインテールでも良かったかもしれない。
それでも似合ってるだろう。
「どうだ、ご主人様よ」
えっへんと胸を張ってロタンは言った。
ゴスロリにしたが少し間違えたかもしれない。
胸を大きくしすぎた。
ゴスロリと言えばちっちゃい、それはもうまな板ぐらいの方が良いのに。
まあアル以上、ソラ未満的な感じだ。
「か、可愛い……!」
「なんじゃあの愛らしさは……!」
「触りたいの〜!」
「あいつがロタンということを忘れそうだ」
「そうですね。可愛いですねあれは。まるで人形のよう」
それぐらい可愛いのだ。
あのヘーニルでさえ可愛いと思っているのだぞ。
ソラの言う通り人形のようだ。
てか触りたい。
余すことなく触りたい。
「「「「えっへえっへ」」」」
「な、何を考えておるのだ……!?」
「「「「それはだな……!」」」」
「……それは」
「お前を触り尽くしてやる〜〜!!!」
「やっ、止めてなのだ〜〜〜〜!!!」
俺は、というか俺達はロタンを余すことなく触り尽くしてやった。
それはもう隅々まで。
ソラは参加しなかったが。
一人、ご飯の準備を始めていた。
あいつこんな時まで抜け目ないな。
実はこのスキルは元からあるそうで創造魔法では作る事が出来なかった。
因みにソラによるとこれを創ったのは初代の剣聖なのらしい。
剣を愛し、自分と同じ人型にさせたいと願った時に出来たスキルだと。
まあ既に創られてるので俺には創ることが出来ない。
それではロタンとの約束の意味が無くなるので俺はどうすれば良いかと必死に考えた。
……嘘です。
ソラにどうすれば良いか聞きました。
その時に返ってきた応えは、創られてるのなら創られたやつを使える魔法を創れば良いじゃないですか、だった。
初めは訳がわからなかったが、少し考えると直ぐに答えが分かった。
ソラが言いたかった事は、創造魔法は創られてない魔法を創る魔法。
なら創られている魔法を使う魔法を創れば良いという事なのだ。
という事で創ったのが《共鳴魔法》だ。
これは、考えている魔法が既に創られている場合、その考えた思考にこの魔法が反応しその魔法を使えるというものだ。
つまりは、魔法が既に創られているのに限るが、魔法を考えただけで使えるという魔法なのだ。
「ーーって事だ。分かったか」
「すまん、理解出来んのじゃ」
「なんとなく理解出来たの〜」
「少しだけだが我も」
「私は言った本人なので一応理解出来ますよ」
『儂は無理。頭はちぃと良くないからの』
アル、それにロタンは馬鹿だった。
……いや、違うか。
これが普通なのだ。
普通の反応なのだ。
他のメンバーが可笑しいのだ。
頭が良過ぎる。
「まあ今から簡単に説明してやる」
「『おおぉー』」
綺麗にハモっていた。
しかも言っているのは馬鹿二人だけ。
他のメンバーは説明しなくても大丈夫という事なのだろう。
「例えば《火属性魔法》は既に創られている魔法だろう。だからこの《共鳴魔法》が使える。少しやってみるぞ。……ほらっ」
そう言って俺は手に火を出してみた。
……ていうか、これ普通の《火属性魔法》よりも強くないか?
「共鳴魔法はそれに近い魔法も引き付けるようです。なので普通の魔法よりも出せる規模がデカイ様なので《火属性魔法》よりも強いのです。ですがその代わりに魔力の消費量が並の技よりも高い様です。キラリ様にはご関係ございませんが」
「ありがとな、ソラ」
「はい。分からない事があれば他にも言ってくださいね」
頼もしい。
「……で、それで《擬人化》を使うのじゃな」
「ああ。正確に言えば付与するんだけどな」
「どっちでもいいじゃろ、それぐらい」
「良くねーよ。意味が違い過ぎるだろが」
まあそんな事で俺は付与魔法を発動した。
ロタンに付与するわけだが、初めての道具以外の付与なので結構緊張する。
ミスったらどうしようとか考えてしまう。
「キラリお兄ちゃん、落ち着いてなの〜」
「ああ」
エルのお陰で緊張がほぐれた。
妹に助けてもらうお兄ちゃんって恥ずいな。
妹に顔向け出来ないよぉ。
「何言ってのじゃ馬鹿か」
「馬鹿じゃねーよ、天才だよ! このステータス見てみろよ」
「はいはい。我が主人は天才、天才」
ちっ。
今はヘーニルに止められたから止めたけど次はやってやる。
てか、最近皆俺への扱い方が非常に雑だ。
俺は赤ちゃんかよ!? 的なノリで相手されてるのだが。
『ご主人様よ。いつまで待っておれば良いのだ?』
「もう少し待っとけ。今、付与するから」
俺の右手がロタンに触れた。
その瞬間に俺は《共鳴魔法》を発動し《擬人化》を思い描き付与した。
うん、いつもよりむずい。
いつもなら、付与したい物にその付与した内容を思い描くだけで出来るのに、そこに《共鳴魔法》を発動して思い描がくというワンテンポ多いやり方になってしまうのでむずいのだ。
だがそれでも少し時間を掛け真剣にやれば出来た。
念の為の確認として鑑定でロタンを見てみたがしっかりと《擬人化》が付与されていた。
これでロタンが人の姿になれるだろう。
「完了だ。《擬人化》がステータスに追加されたぞ。これでお前も人型になれるぞ」
『ありがとうご主人様よ。これで儂も人型になれるんだな』
「ああ、なれるぞ……性別不明だがなぁ」
『……うん? 嘘だろ!? それは本当なのか!? ご主人様よ!!』
「心配すんな嘘だ。しっかりと女だよ。例えお前が元は男だろうが、女の形だ。強制的に女の形だ」
『なんだその言い方! 全く安心できんぞ。逆に怖いわ!!』
「そうか? それと人型の時だけ声を喋れるようにしといたからな。水竜の姿で喋られては困るからな」
『……そいう配慮はするんだな』
「いつでもどんな事でも配慮してるぞ?」
「「「「『何処が(じゃ)(なの)(ですか)』」」」」
なんか良く分からないが全員からツッコまれた。
そこまで俺は可笑しいことを言ってはいない筈なのだが……どうしてだ?
何か俺は選択を間違ったのだろうか?
「間違いまくりじゃ!」
「そうです。選択も何も、いつも何も考えていられないじゃないですか」
えっ。
ソラ酷いよ。
最近俺への当たりキツくないか。
もう従者関係無くなってるよ。
続いていたとしてもどちらかといえばソラの方が上みたいになってるよ。
「……まあこの話は置いといて」
「置いとくな。話の逸らし方がもう大胆になってきとるぞ」
「良いんだよ。面倒くせぇ」
「はぁ〜」
そろそろ分かれよ。
俺は面倒くせぇのは絶対にやだ。
やるぐらいなら世界ぶっ潰してやる。
「どうやってそいう発想になるんじゃ。キラリの頭の中は一体どうなっているのじゃろうな」
「面倒くさい元凶をつくっている世界が無くなれば面倒くさい事は無くなるだろ」
「何をあたりまえだろ、みたいに言ってるのじゃ。その考え方可笑しいからな」
いやいや、普通の考え方だろう。
ごく普通の考え方だろう。
「なわけないのじゃ」
今思ったが話、脱線してない?
俺、てっきり言いたいことを忘れてたよ。
「それでだが、ロタン。一回《擬人化》してみてくれ。姿は一応俺が決めたが、似合ってなかったら変えるし」
『わかったのだ、ご主人様よ……やるぞ』
「おう」
『《擬人化》』
そうロタンが言った……もとい念話で伝えられた直後、ロタンの周りに白い煙が出てきた。
えぇ、このファンタジックじみた変身は俺の考えです。
俺の理想です。
こいう方がカッコ良いだろう。
ロマン溢れるし。
そんなこんなで出てきた白い煙は直ぐに消えた。
まあ勿論上から消えていった。
最後に下が消えた時に人が現れた。
その人は……というかロタンはなんというか物凄く声の雰囲気と似合っていた。
このメンバーにはいそうでいない黒髪だ。
目は黒眼が良かったのだがそれだと格好と似合わないと思って水色の瞳にしてみた。
因みに格好はゴスロリです。
身長は150センチぐらい。
可愛い。
理想のゴスロリ少女みたいで可愛い。
ていうか、あの黒髪の長い髪の毛でツインテールでも良かったかもしれない。
それでも似合ってるだろう。
「どうだ、ご主人様よ」
えっへんと胸を張ってロタンは言った。
ゴスロリにしたが少し間違えたかもしれない。
胸を大きくしすぎた。
ゴスロリと言えばちっちゃい、それはもうまな板ぐらいの方が良いのに。
まあアル以上、ソラ未満的な感じだ。
「か、可愛い……!」
「なんじゃあの愛らしさは……!」
「触りたいの〜!」
「あいつがロタンということを忘れそうだ」
「そうですね。可愛いですねあれは。まるで人形のよう」
それぐらい可愛いのだ。
あのヘーニルでさえ可愛いと思っているのだぞ。
ソラの言う通り人形のようだ。
てか触りたい。
余すことなく触りたい。
「「「「えっへえっへ」」」」
「な、何を考えておるのだ……!?」
「「「「それはだな……!」」」」
「……それは」
「お前を触り尽くしてやる〜〜!!!」
「やっ、止めてなのだ〜〜〜〜!!!」
俺は、というか俺達はロタンを余すことなく触り尽くしてやった。
それはもう隅々まで。
ソラは参加しなかったが。
一人、ご飯の準備を始めていた。
あいつこんな時まで抜け目ないな。
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