操蟲の勇者

かずみ

第3話

「えっと、世界を救うってどういうこと?そして、あなたは誰なの?」


 おっ、佐伯いい質問だ。普段はまともなこと何一つ言わないくせに、よく言った。
 僕が内心そんなことを言っていると目の前の少女が「あっ」と言って居住まいを正して言う。


「私はこの国【シュガル王国】の第2王女、ルナ=シュガルと申します」


 そう言ってルナはニコリと笑う。
 佐伯と白河はルナの美しさに見惚れたように口を小さく開けて惚けていた。
 確かにルナは可愛らしくはあるが僕はこの女は好きになれそうになかった。なぜかというなら先程から僕達を見る目が嘲りや嫌悪感を含んでいたからである。しかし、後ろの2人は気がついていないだろう。人のことを観察している僕だからこそ気がつけたようなものだ。それくらいルナの隠蔽いんぺいは上手かった。
 僕が頭の中で要注意人物の1人としてカウントしているとルナが笑顔のまま言う。


「ご説明は私の父である国王が致しますので、どうぞこちらに」


 そう言ってルナは扉に向かって歩いていく。
 僕達も仕方がないのでそれについていく。


 さて、どんな面倒事が待ち構えているのやら。


 僕は周りに聞こえないようにため息を吐くのだった。          

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