最弱能力者の英雄譚 ~二丁拳銃使いのFランカー~

緒賀 実弦

36話

 ヘリはその洋裁がある山岳へと、移動させていた。
 あたり一帯は、禍々しい雰囲気を放しつつ、絶望がこれから待ち構えていると言っているような様子である。 
 絶望なんて今まで覆してきた。ならば……
 いままでのように、ただの俺をやるだけだ。
 ああ、待っていろマイ!!

 ヘリのインターフェースに二人の姿が見えていた。要塞の頂上付近で二人の男女が並んでこちらに背を向けるようにしてたっていた。あれは……
 長い髪の人物が、こちらを向いた。
 マイ…… あれはマイであった。
 ただ俺ということに気づいているのか、それともこちらに気づいていないのか。
 それはわからない。しかしだ。

 俺は彼女の隣にいたい。

「マイいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」
 ヘリの窓を蹴散らして、真っ逆さまに、上空から飛び降りた。
 身を切るような風が俺を覆い隠すように、刺さっていく。体中からかまいたちの辻斬りにあってしまったかのように、切り傷が増えている。まるでたくさんの日本刀の海にダイブしたような気分であった。
 そんな痛みなんてどうでもいい。

 要塞の頂上にいたもう一人の男性がこちらを向いていた。そして背にかかっていた黒のマントを投げ出してこちらの存在に完全に察知したのか、凄まじい眼光と共に、背負っていた大きな大きな鎌を、自分の身長の3倍ほどあるかというぐらいに大きい鎌であった。まるで物理法則を打ち破るように、いいや切り捨てるようにして伸びた鎌。
 彼がどのような武器を背負っているのか、ヒュドラシステムの第二の目による解析が始まった。
 結果はエラー。その物体は、その武器は存在しているようで存在していないという類の武器であるとの判断であった。んなもんはどうでもいい。
 そしてその男の横に立っていたマイがこちらに答えるようにして大きく手を広げ、待っていたと言わんばかりに両手を広げて声を大にして叫んだ。

「た、タスクうううううううううううううううううううう!!」

 はじめは涙に篭っていたのか、声が掠りながらも、それでもと張り裂けんばかりの大声を出していた。顔は俺が落ちて移動してしっかりと顔の形が確認できないというのに、くしゃくしゃになっていると、わかるような顔をしている。

 返事を確認して、彼女がそこにいると把握できた俺は、目標を倒すべき敵へと視界を写した。それに相反するようにして敵はこちらを見ていた。

「卍城オウヤぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 マイを荒くあしらうようにして、要塞頂上の端へと蹴り飛ばし、やつは叫んだ。

「佐部タスクぅううううううううううううううううううううううううううう!!!!」

 まるで針と針が、激突するようにして、二人は激突した。
 瞬間、凄まじいほどの衝撃で爆風のような現象が二人を中心にして巻き起こった。
 マイは、壁に背中を打ったが、なんとか痛みにこらえながらも、這い蹲るようにして安全なところへと移動した。その移動の最中、彼女はタスクが必ず勝ってくれると信じていた。

 そして場面を戻し、二人は、激闘の始まりを告げるような衝突の後、相手を倒すために次なる一手、互いの全力というものを瞬時にして引き出した。
「ヒュドラシステムッ!!!!」
「第三千世界因果律魔力ッ!!!!」

 互いはにらみ合う。そこには全儀のような徐々に力を出しながら戦うようなことは無かった。それは彼らがお互いに人知を超えたような凄まじい力を持っていると、瞬時にして人目してわかったからである。見えるものは、お互いの執念、そして希望であった。
「――――始動ッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「――――廻開ッ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 同時にその力の箍を外した。そのまるで気の合う双子のように同時に言い放ったことにより、彼らの中には、相手がこれまでどのようなことがあったのか、自らの経験によってわかった。それにより、ふたりとも互いに口が片方上がる。
 二人に説明は要らなかった。

 一人は、愛する一人の少女を救うために。
 一人は、自らの宿敵を倒すために。

 タスクの視界が現実の時間軸を飛び越えるようにして加速していった。まるでいままであった現実を置き去りにするようにして。
 そしてオウヤの世界は多面へと拡散していく、唯一つの勝利する世界を手繰り寄せるようにして。
 タスクの体の節々から、血流が飛び散った。それは圧縮された血流のためまるで弾丸のような威力となっている。ゼロコンマ1秒の間にタスクの周りの建物が木っ端微塵に消し飛んだ。まるで爆弾が起動したかのようでもある。

 一方、オウヤの現実がどれかは、わからなくなっていた。あるときは普通の青年で大学に通っている世界、そしてあるときは億万長者になりビルのうえで下人共をあざ笑っている世界、そしてあるときは家族に囲まれて食事をしている世界。どれもある程度の幸福はあった。しかし、この世界ではいまだ彼は満足していない。
 オウヤはとある能力者を倒し食らうことによって、その能力を会得し、昇格させた。

 だからこそ、彼はタスクを倒すという”欲求”のために、この世界全ての力を手に入れた。誰もが見ていない、自分だけが観測できる、タスクを”倒す”という世界の観測を捉えるという”欲求”のために。
 双方には、次元が干渉できないようなブラックボックスが円形となって広がっていく。人型には観測できない、進化のその先にある世界が彼らを包み込んでいた。
 マイは双方を次元の先にいる二人を観測できないでいた。

 マイは、それでもタスクが勝つと信じている。
 そのタスクが守って見せると誓った小さな手は絡み合うようにして祈っている。

 双方がイメージしたのは、ランク祭の会場であった。
 それは彼らが、初めてお互いを意識した場所であったからだ。
 おのずと戦うところは、どんなところであれ、存在意識的にはそこになるだろうと確信している二方。
 タスクの概念が、タスクを形作り、そして一人の男へと攻撃を開始していた。
 オウヤの概念も、オウヤを形作り、そして一人の男へと攻撃を開始していた。

「タスクぅ!! 君と戦うと魂の揺らめきが、ここでこうなるだろうと僕は確信していたぁ!! その元の主人公すら打ち倒す力、先代の主人公であった僕に見せてくれ!!」

 セリフの一節に体を動かして、俺という人間と戦うということに人生全ての、魂全ての喜びがあふれ出てしまったように、彼は元の彼とは違うバイタリティーあふれる姿となっていた。

 互いの武器は、その進化変わってしまった武器は、元に二人が対峙していた武器とは違うもの、二人が始めに戦った武装になっていたのだ。

「なあに言ってんだお前、何が先代主人公だよぉ!! いつまで経ってもそんな中二病の考えが、意識的な捉え方が変わらねえのかよ!!」

 頭おかしいんじゃねえのかと感じられるような声、そしてそれらを楽しんでも、受け入れてもいるような声でタスクは笑うようにして声を発していた。

「君だって、その愚かさは、全くと変わっている様子はないねぇ!!」
「愚かなのが俺なんだよッ!! ほっとけヴゥアーーーカッ!!!! っていうかな、俺は昔とは違って愛を知ったぞ!!!!!!」

 対抗するようにして、お互いは、大声を出し合っていた。

「愛だって? いつか失うもののことかぁ!?」
「それは、ちげえよ、お前のは愛じゃねえ!! ただの物欲だ、このサイコパス!!!!」
 お互いは構える。
 いままで、双方の人生は全くと違うようなものではあったが、しかしながら、その双方の人生は全くと同質なものとなっている。それが人生であり、人である。
「しかしだ、君が手に入れたものが愛というのなら、君は世界を救うに値するために、愛という鍵を手に入れたという個になるのか、だが、君はそれでもその先は、自滅のその先だ。その証拠が君の体の能力、その不死身の能力が証明しているわかっているかい!!」
「なーにいってんだ、意味が微塵にも理解ができねええよぉお!! 俺が代わったからかしらねえけどお前って何一つ変わってねえぞ」
「気味こそなに一つとして変わってないねええええええ!! 僕は人を超越して全世界を全界逆騒乱の中で、唯一として「摂取」の能力を手に入れた。これによって6666666666666666666666666個のスキルを同時展開できるような力を手に入れたのだ。いいやコレは世界改変の力だ。なぜなら多元並行宇宙の自分の力を取り出すことができる能力だからなあこの「パラレルキングダム」はッ!!!!!!」

「マジでナに言ってんだよ、頭バックれっち待ったのか!! 頭を思いっきり叩いたら直るんじゃねええか!? なおさら戦うのが楽しみになってきたぜええええ!!」
「それは僕もだぁあああああああ!! この時間軸である主人公よ!! その力を自滅の先をこの僕へと見せてくれ!!」

「百回殺し:堕天の名声により、回数を無限へインストール」

「ヒュドラシステムッ!! 全リミッター解除」

 タスクに「了解」と頭の中で沈黙があったように、登録されていた音声が流れた。その次の瞬間、無数の『殺す』という概念が降りかかった。まるで雨のように、それに対抗するようにして体中の傷が前へと行けと言わんばかりに、再生と破戒の矛盾無限回路が走る。矛盾概念がタスクを殺そうと精神へと襲い掛かる。しかしその時間を超越した移動は現状を突き破るようにして、まるで全てを救うために変えるために、現実を変えるためにと、結末を変えるためにと、遺伝子の矛盾回路さえも超越してみせると、人の楔をぶっ壊すために、概念を壊すために、決まりを壊すために、生物すら超越するために、誰もが見ていないような世界に行くために、誰もを引っ張っていくために。
 そこに体という概念は無くなっていた。

 ”気”だ。

 概念というそんな蚊帳は置いていくようにして、加速していくタスクの存在。あんなにまで近くに遠くにいたオウヤが、その目の前へと、それは10センチも満たないような距離でお互いを殴り殺すためにと、頭突きをしていた。
 互いの頭は花火のように消滅して、そして体の半分が消えた辺りで、オウヤの『パラレルキングダム』によって現象操作の能力によって体は『直る科学力をもった世界に体を交換』によって元に戻っていた。そしてタスクは超再生によりそして超越した加速によって体は、無へと神への階段を登るようにして無へと変化していた。
 いいやコレは”真化”である。

「君は愚か者である!! もうすでに体の半分は死んでいるッ!!」

「こうやって戻るのが俺だったろ!! 超再生自体はお前は初見だったなあ!!」

 何も無かったように、神/人の体は、原型に戻っていた。
 その先は、反神であった。
 頭の再生はしていてしていない。
 しかし透明に感じ取れるような実態のある体である。

「超越殺し:終焉者〈バットエンダー〉により神殺しをインストール」

「痛みすら力に変えてやるぜええええええええ!! 本格的に俺は化け物になっちまったああああああああああああああああ!!!!!」

 タスクの人間であった体が、再生と破戒を繰り返していた。まるで人のように、それは無情の地獄であった。しかしタスクはそれを受け入れていた。それこそが生きるということであるとタスクは、全てをなげうつでもナkぅ、全てを受け入れようと、全てのサラであろうと、すbての供物であろうと、世界のはめつであtろうと、人間mの至らなさであろつyと、全てwお受け入れtれているクコとが彼であろうと、全てを引っ張って以降tおその先へ彼は付きすすs無、過去の執念、過去の失態、過去の罪、過去の悲しみ、過去の自傷、失った人、全てをひっくるめて、未来へと歩むんだとm、それでも彼は世界の無常を変えていくとその決意とともに、あのソウル地9区の出来事、違う世界の自分、それすらもまとめてハッピーエンドに持っていく。

「だkぁあらら俺は多救う『タスク』って言うんだろう!!」

「誰に対してそのようなことを、それも戯言のようなことを言っていえるんだぁ!!」

「俺の父さんだよぉああああああ!!!!!!!!」

 父さん、俺世界救うよ。

 体中が無限概念へと、力を使い、現状崩壊の力が、彼を襲おうとも、それでも突き進んだ。悪いが俺には作者にはこの現状を説明ができない。だって何がどうおきているのか俺すらよくわからん。

「認知ができない! 認知がだ! 僕たちはいまどこにいるんだ?」

「んなものしるかよ、いまさら俺と戦うのがおじ下ついたのか!?」

「なわけがないだろう!! この瞬間tが多sのしいに決まっているt!!」

「ならお前のありったけ俺にぶつけてみやがれえええええええええええええええええ」

「喜んでお受けするううううううううううううううううううううううううううううう」



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