TSカリスマライフ! ―カリスマスキルを貰ったので、新しい私は好きに生きることにする。―

夕月かなで

クリスと、紅茶の一時。

 遅めの昼食を食べた後、私とメグちゃんは一度お父さんとお母さんが居る部屋へと向かいました。
 二人はお洒落な服に着替えており、どうやら何処かへ出掛けるようです。

「千佳に恵。今度誕生日を迎える僕の母、つまり二人のお祖母ちゃんは明後日この家に帰って来る予定なんだ。それまでは親戚の皆と遊んでいてね」
「うん。お父さんとお母さんは?」
「私達はお父さんの知り合いに挨拶しに行くの。ちょっと遠いから、この家で待っててね」
「え、今日は帰って来ないの?」
「やだー!」
「いや、夜遅くになるだろうけど帰って来るよ」
「そっか。分かったよ」
「メグちゃん、いい子にしててね。千佳ちゃんと一緒に」
「分かったー!」

 という事でお父さんとお母さんは仲良く腕を組んで、執事さんと出掛けて行きました。
 またリムジンに乗って出掛けて行ったので、やっぱり知り合いもお金持ちなんだろうなぁ……。

 二人を玄関で見送った後、クリスとシャロルの元へ戻ろうとするとメグちゃんが見当たりません。
 まさか迷子!? と思った矢先、メイドさんに案内された扉を開けると。

「さぁ妹様! こちらが娯楽室ですわ!」
「ゲームだー!」

 ……いつの間にやらゲーマーと化したメグちゃんは、娯楽室でヒルデちゃんとゲームをしています。
 メイドさん達に捕まっていたはずですが、いつの間にか抜け出して来たようです。

「あっ、お嬢様ですわ! 対戦しましょう!」
「お姉ちゃん! 一緒にやろう!」

 こうして私も誘われたのですがクリスとシャロルに屋敷を案内してもらう予定なので、一人で食堂に戻る事に。
 まぁ、一人とは言ってもニコニコ顔の可愛いメイドさんがずっと後ろに付いて来ているのですが。
 私だけに見える幽霊とかじゃないよね?
 足音一つ立てないメイドさんに内心ビクビクしながらも、クリスとシャロルが待つ食堂へと戻って来ました。

「おっ、千佳。恵はどうしたんだ?」
「ヒルデちゃんに捕まって、今は夢中でゲームしてるよ。キャロルは?」
「キャロルはトイレに行ってるよ。置いて行ったら拗ねるだろうし、少し話でもして待とうか」
「そうだね」

 お昼の時と同じ位置に座っていたクリスの正面に座ろうとすると、さっきから私の背後霊をしていたメイドさんがスッと椅子を下げてくれます。
 音も立てずに椅子を引く、これが使用人の技なのかと思いながら、礼を言って座りました。

「千佳、何か飲むか?」
「そうだね、お願い」
「分かった。紅茶は飲めるのか?」
「飲めるよ」
「よし、紅茶を二人分頼む。キャロルの分は来てから淹れてくれ」
「かしこまりました」

 クリスの背後霊、じゃなくてメイドさんが紅茶を用意してくれました。
 中々深い味わいですが、値段を聞いたら卒倒しそうなので黙っておきます。

「さて千佳。何か不自由はしてないか? 日本とは大分違うだろう?」
「そうだね。まぁ日本と違うっていうより、庶民の生活とは違うって感じ」
「ははは、俺は何度も来て慣れてるけど、最初来た時はそんな気分だったよ」
「やっぱり? ていうかクリスは此処に住んでる訳じゃないんだ? 何度も来てるって言ってたし」
「ああ。俺とキャロル、それに両親はアメリカに住んでるんだよ」
「アメリカかぁ。行ってみたいな」
「来たら歓迎するぜ!」

 クリスは口調がフレンドリーなので、会って数時間とは思えない程に会話が続きます。

「そういえばクリスは何歳なの?」
「俺は十四歳で、キャロルが十七歳だ。来年で中学三年生だな」
「私が八歳だから、六つ離れてるんだね」
「八歳には思えない位に確りしてるよな、千佳は」
「あっははー……、よく言われるよ」

 前世足したら二十歳超えてるからね!

「お待たせねん、千佳たん! あれ? 恵たんは?」
「おかえりシャロル。メグちゃんはヒルデちゃんに連れられて娯楽室に居るよ」
「そうなのねん」
「それじゃあ案内に行くか」
「待ってねん! 私も紅茶が飲みたいねん!」

 そうしてシャロルを加えた三人でお茶を飲んでから、私は屋敷を案内してもらうことになりました。

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