TSカリスマライフ! ―カリスマスキルを貰ったので、新しい私は好きに生きることにする。―
千佳ちゃんは校内放送で宣言する
「皆さんこんにちは! 水曜日恒例の、お昼休み校内放送ラジオのお時間です!」
わー、ぱちぱち。
「今日のゲストは学校中が認めるアイドル、三年生の諸弓千佳ちゃんが来ています! それではどうぞ!」
え? もう喋っていいの?
はい、分かりました。
「えっと、も、諸弓千佳でしゅ」
「……」
「……よ、よろしくお願いします。……ぐすん」
やらかした……また全校生徒に羞恥を晒してしまった……。
もうやだ、帰りたい。
というわけで今日は、先生方と放送委員の先輩からの熱烈なオファーによりお昼休みに行われている校内放送へと参加することになりました。
尚、もう帰りたいです。
教室じゃなくて、家に。
「か、可愛いですね! 流石千佳ちゃん、天然な所が実に可愛いですね!」
「や、やめて」
「おおおおお、真っ赤な顔を両手で隠す千佳ちゃんも可愛い!!」
私もうお嫁にいけないよぉ……。
いや、男にお嫁に行くつもりは全くないんだけど。
可愛い女の子に嫁にきてもらいたいね!
「さて、それでは時間もあまりないので、全校生徒からいただいた千佳ちゃんへの質問を行いたいと思います」
切り替えが早い!?
私は目の端に浮かんだ涙をそっと拭って、質問へと備えます。
「うん、もう大丈夫。どうぞ進めてください」
「それでは早速、ペンネーム千佳ちゃん親衛隊員さんからのご質問です」
「ペンネームの主張がすごい」
「円ちゃん、千佳ちゃん、こんちゃっちゃ! はい、こんちゃっちゃー」
「何それ!? こんちゃっちゃって何!?」
「我らが千佳ちゃんに質問なのですが」
「スルーなの!?」
円ちゃん私に冷たくない?
あ、時間無いから?
はい、了解しました円ちゃん。
ていうか円ちゃんって言うんだね、初めて知ったよ。
「千佳ちゃんの妹になるにはどうすればいいですか?」
「私が認めれば、人類皆妹だよ」
「それでは次の質問いきます!」
「何かコメントしてよぉ!!」
私がアホみたいじゃないですか!
それでも私のつっこみは総スルーでした。
「ペンネームまどーかさん、おお! これはかなり突っ込んだ内容ですね! いい質問です!」
「まどーかさんって、それ絶対円ちゃんだよね!? 自分の質問だよね!?」
こやつ、職権乱用しよった!
放送室の中、扉の前で腕を組んでいるお婆さん先生、放送委員の顧問らしいけど何うんうん頷いてるんでしょうか。
止めてくださいお願いします。
「そそそそそんなことないよ! さて! 千佳ちゃんこんちゃっちゃー!」
「もう円ちゃんって言ってないもんね、確信犯だもんね」
「千佳ちゃんに質問です、今好きな人はいますか? きゃっ、聞いちゃった!」
「乙女か! いや乙女だったか……」
おもむろに席を立って放送室を出ようとしますが、お婆さん先生が仁王立ちではだかっています。
むぅ、年の功なのか一分の隙もありません。
逃げ場がない!?
「さぁ千佳ちゃん! お答えは?」
「えっと、そうだ! 一番好きなのはお母さんかな?」
「それは禁じ手だよ千佳ちゃん! リスナーも冷めちゃうよ!」
「えぇぇ……」
それは面白くないと私に詰め寄る円ちゃん。
いつもはこうグイグイくると、ファンクラブのメンバーが突然に現れて連れ去るはずなんだけど……。
これはファンクラブも一枚噛んでる、いやこいつらもファンクラブじゃないか!
「えっと、その」
「さぁさぁ!」
「好きな人は」
「おおおおおおおおお!?」
そ、そうだ!
皆が好きって言えばいいんだよ!
円満に終わるはずだ!
「お、女の子が大好きです!!」
……あれ?
私、ファンの皆が好きですみたいなことを言おうと思ってたんだけど、何か違う気が。
「えっと、その、ちょっと間違いと言うか、訂正というか」
「きたあああああああああ!! ファンクラブの皆、聞きましたか!?」
「待ってえ!」
「千佳ちゃんは、女の子が大好きらしいぞー!! 私たちにも可能性はあるぞー!」
「そうだけど、そうだけど! ここで言うつもりじゃなかったよ!!」
アイドル的な好きを言おうとしたはずなのに、何故か恋愛対象を女の子だと宣言してしまった千佳ちゃん。
この先千佳ちゃんはどうなってしまうのでしょうか。
それでは時間を戻して、お昼休みのファンクラブメンバーの様子を確認してみましょう。
わー、ぱちぱち。
「今日のゲストは学校中が認めるアイドル、三年生の諸弓千佳ちゃんが来ています! それではどうぞ!」
え? もう喋っていいの?
はい、分かりました。
「えっと、も、諸弓千佳でしゅ」
「……」
「……よ、よろしくお願いします。……ぐすん」
やらかした……また全校生徒に羞恥を晒してしまった……。
もうやだ、帰りたい。
というわけで今日は、先生方と放送委員の先輩からの熱烈なオファーによりお昼休みに行われている校内放送へと参加することになりました。
尚、もう帰りたいです。
教室じゃなくて、家に。
「か、可愛いですね! 流石千佳ちゃん、天然な所が実に可愛いですね!」
「や、やめて」
「おおおおお、真っ赤な顔を両手で隠す千佳ちゃんも可愛い!!」
私もうお嫁にいけないよぉ……。
いや、男にお嫁に行くつもりは全くないんだけど。
可愛い女の子に嫁にきてもらいたいね!
「さて、それでは時間もあまりないので、全校生徒からいただいた千佳ちゃんへの質問を行いたいと思います」
切り替えが早い!?
私は目の端に浮かんだ涙をそっと拭って、質問へと備えます。
「うん、もう大丈夫。どうぞ進めてください」
「それでは早速、ペンネーム千佳ちゃん親衛隊員さんからのご質問です」
「ペンネームの主張がすごい」
「円ちゃん、千佳ちゃん、こんちゃっちゃ! はい、こんちゃっちゃー」
「何それ!? こんちゃっちゃって何!?」
「我らが千佳ちゃんに質問なのですが」
「スルーなの!?」
円ちゃん私に冷たくない?
あ、時間無いから?
はい、了解しました円ちゃん。
ていうか円ちゃんって言うんだね、初めて知ったよ。
「千佳ちゃんの妹になるにはどうすればいいですか?」
「私が認めれば、人類皆妹だよ」
「それでは次の質問いきます!」
「何かコメントしてよぉ!!」
私がアホみたいじゃないですか!
それでも私のつっこみは総スルーでした。
「ペンネームまどーかさん、おお! これはかなり突っ込んだ内容ですね! いい質問です!」
「まどーかさんって、それ絶対円ちゃんだよね!? 自分の質問だよね!?」
こやつ、職権乱用しよった!
放送室の中、扉の前で腕を組んでいるお婆さん先生、放送委員の顧問らしいけど何うんうん頷いてるんでしょうか。
止めてくださいお願いします。
「そそそそそんなことないよ! さて! 千佳ちゃんこんちゃっちゃー!」
「もう円ちゃんって言ってないもんね、確信犯だもんね」
「千佳ちゃんに質問です、今好きな人はいますか? きゃっ、聞いちゃった!」
「乙女か! いや乙女だったか……」
おもむろに席を立って放送室を出ようとしますが、お婆さん先生が仁王立ちではだかっています。
むぅ、年の功なのか一分の隙もありません。
逃げ場がない!?
「さぁ千佳ちゃん! お答えは?」
「えっと、そうだ! 一番好きなのはお母さんかな?」
「それは禁じ手だよ千佳ちゃん! リスナーも冷めちゃうよ!」
「えぇぇ……」
それは面白くないと私に詰め寄る円ちゃん。
いつもはこうグイグイくると、ファンクラブのメンバーが突然に現れて連れ去るはずなんだけど……。
これはファンクラブも一枚噛んでる、いやこいつらもファンクラブじゃないか!
「えっと、その」
「さぁさぁ!」
「好きな人は」
「おおおおおおおおお!?」
そ、そうだ!
皆が好きって言えばいいんだよ!
円満に終わるはずだ!
「お、女の子が大好きです!!」
……あれ?
私、ファンの皆が好きですみたいなことを言おうと思ってたんだけど、何か違う気が。
「えっと、その、ちょっと間違いと言うか、訂正というか」
「きたあああああああああ!! ファンクラブの皆、聞きましたか!?」
「待ってえ!」
「千佳ちゃんは、女の子が大好きらしいぞー!! 私たちにも可能性はあるぞー!」
「そうだけど、そうだけど! ここで言うつもりじゃなかったよ!!」
アイドル的な好きを言おうとしたはずなのに、何故か恋愛対象を女の子だと宣言してしまった千佳ちゃん。
この先千佳ちゃんはどうなってしまうのでしょうか。
それでは時間を戻して、お昼休みのファンクラブメンバーの様子を確認してみましょう。
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