世界を滅ぼせ太郎

極大級マイソン

第1話「禁断の愛」

「おい佐藤、これは一体どう言うことだ。ちょっと俺がトイレに行っているうちに、なんでクラスメイト全員が保健室送りになるなんてことが起きるんだよ」
「それはな石垣。お前がクラスメイト全員の弁当箱に、大量のデスソースを混ぜたのが原因なんだよ。おかげで保健室は、今年一番の繁盛らしいぞ」
「なんて軟弱な奴らだあの雑魚共め。ちょっと舌が溶けそうになったくらいでグダグダ騒ぎやがって」
「舌が溶けたら普通喋れないと思うぞ?」
「大丈夫、喋れるから。だって現に今、俺が喋れてるからな」
「舐めやがったのか!?」
「好奇心には勝てなかったぜ。まあ、砂糖のように甘くはなかったな」
「二つの意味で?」
「そう二つの意味で。まあでも雑魚共もいなくなったし、時間の浪費である無駄な授業も受けなくなって二度美味しいぜ。舌が溶けて味わかんねえけどな!」
「それは何よりだ」
「ところで佐藤、俺は一つわからねえことがあるんだけど良いか?」
「何が聞きたい」
「俺はこのクラスで、全ての食い物にデスソースを混ぜた。そう、全てだ! 俺の食い物も含めて全部に毒を混ぜってやったんだ!」
「そこでなんで自分のにも混ぜてるんだよ。あと、デスソースを毒って言うな。事実だけど」
「なのに何で佐藤、お前はそんな平気そうな顔をしてるんだ!? 俺は今日、確かにお前が弁当を食べてるところを目撃したのに!」
「ああ、それは簡単な理由だ石垣。俺の弁当には既にデスソースがかけられているんだ」
「何故っ!?」
「俺は佐藤だからな、元々が砂糖のように甘いんだよ。ところで、何でこんな馬鹿なことしたんだ?」
「授業を無くすため、クラスの大半が体調不良になれば帰れると思ったんだ」
「それは立派な心がけだな。しかし、残念ながらそうはならない。この俺がいる限りな」

 こうして、石垣と佐藤は2人きりの1日を過ごす事になった。
 2人の愛が燃え上がり、いつしか2人は結ばれる事になる。
 それは禁断の愛。しかしその想いは決して消え去る事なく、いつまでも体の奥底を熱くさせるのだ。

 そう、デスソースの辛味のように!

  ***

「……そう言えば佐藤、宿題やってきたから丸付けしてよ」
「おお、お前にしては珍しいな。ていうか先生つけろよ、担任だぞ俺」
「んなの良いだろ別に。早くしてくれよ、次体育なんだから着替えるの遅れちまうよ」
「着替えなんてその辺でしてこいよ、別にお前の着替えなんて誰も見ないだろうし」
「女子高生の生着替えだぞ!?」
「女の片鱗も見せないお前なら大丈夫だ」
「ぐぐぐ……、ハッ!! だったらもう良いよ俺は授業に行くから! 佐藤のバーカバーカ!! お前のかーちゃんでーべーそー!!」
 石垣はひたすら佐藤を罵倒し、そのまま更衣室へと去っていった。

「……女とは思えないんだよなぁマジで」

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