ヒーローライクヒール(リメイク連載中)

手頃羊

その10・祝勝会

[クロノ]
海水浴場の船着き場に戻る。
ハゼット「よう、どうだった?」
クロノ「あれ?ハゼットさんにエリーさんにマキノさん?アクアさんとシレイノさんもいるじゃん。」
シレイノ「美しい女性達の水着を見ずして夏を越せ」
ハゼット「こっちが空いたからな。俺らも遊びに来たんだよ。何やら事件があったそうじゃないか。」
シーラ「それなら終わりましたよ!バッチリ解決です!」
カンザー「お主がハゼット・ローウェルか!」
ハゼット「そうだけど…ええと、あんたは?」
カンザー「ワシはカンザー・サイリベルという者じゃ。」
ハゼット「カンザー?剛力のカンザーか!活躍は聞いたことがある。まさかこの町にいるとは…。」
カンザー「はっはっは!ドラゴンスレイヤーのハゼット殿に知ってもらえるとは光栄じゃのう!」
クロノ「なぁ、シーラ。」
シーラ「なんです?」
クロノ「ドラゴンスレイヤーとかってのは職業か何かなの?」
シーラ「いえ、ただの二つ名ですよ。この世界での有名な傭兵や強い騎士などは大抵二つ名というのがあります。剛力のカンザーだとか隻眼の女騎士だとか。ハゼットさんのドラゴンスレイヤーというのもドラゴンを討伐できる者という意味で、こう呼ばれることがあるんです。」
クロノ「へ〜。」
シーラ「普通は誰かに呼ばれたのが定着したという感じですが、たまに自分がそう名乗ったのが広まったというのも多かったりしますね。クロノさんも何か1つもってみてもいいと思いますよ?」
クロノ「その気になったらな。」
どうせならなんとかの勇者とか、なんとかヒーローみたいなカッコイイのが欲しいなぁ。
ハゼット「ただ不老不死ってなだけの人間だよ。」
カンザー「いやいや!ドラゴンと1対1で戦うことができるのはハゼット殿しかおらんじゃろうて!」
ハゼット「不老不死だから何されても大丈夫ってなだけだ。」
フレア「とりあえず一旦宿に戻ろう。…っとその前にブランを医者に連れてかなきゃならんな。」

カンザー「それでは、クラーケン討伐の成功を祝って、乾杯‼︎」
海の家で祝勝会を行う。
ブラン「フレア~!お酒持ってきたわよ~!」
フレア「おっ、サンキューブラン!」
アクア「おい、クロノ。あの子は何者だい?」
クロノ「ブラン?カンザーさんの弟子ですよ?」
アクア「そういうことを聞いてんじゃないよ!フレアにベッタリじゃないか!」
クロノ「嫉妬ですか?」
アクア「そうじゃないさ!ありゃまるで恋人みたいじゃないか!」
(うわぁ悪い顔…。)
アクア「ふふふ…。こりゃ楽しくなりそうだねぇ…。」
こりゃ本当に嫉妬じゃなくていじりたくて仕方なさそうな感じだな。

シレイノ「にしてもあの子…可愛いわね。」
クロノ「欲しけりゃフレアに聞いてからにしろよ。」
シレイノ「では早速」
クロノ「ギルドに戻ってからな。後ついでにカンザーさんの許可も取ってからだ。」
シレイノ「そんな⁉︎ダメと言ってるようなものじゃないか⁉︎」
クロノ「ダメって言ってんだよ。」
シレイノ「くっ…せめて、メイド服を…」
これが執念か。

シーラ「クロノさんはお酒はダメでしたよね。はい、マンゴージュースです!」
クロノ「サンキュー。」
レオ「ク、クロノさん‼︎これ、フルーツジュースだよ‼︎」
最近分かったことだが、レオは緊張してたりすると俺のことをお兄ちゃん呼びではなく、名前で呼ぶ。
クロノ「あぁ、ありがとう。」
(どっちも苦手なのは黙っておこう…)
ちゃんと飲み干して、カフェオレを取りにいく。
にしても、シーラとレオがなんか競い合ってるな。
何を争っているのやら。

マキノ「こうやって柄を回すと、剣に魔力をストックできるのさ。」
ターニア「ほう!」
マキノ「5個分までストックすることができる。」
ターニア「つまり、5個貯めることで、強力な1撃を放つことができるのか!」
マキノ「それでもいいし、5回に分けて放出することもできる。」
レーニャ「素晴らしい機能ですね!」
と言いつつ剣を見ずにターニアを見てるのは目が滑ったのかな?
マキノ「レーニャのレイピアにも同じ機能は付けてあるぞ。」
レーニャ「本当ですか⁉︎」
マキノ「あぁ、ちなみにストックした魔力は他人が使うこともできる。2人が戦っている時には、いざという時に片方が2人の武器を使ってさらに強力な攻撃を行うこともできる。」
レーニャ「お姉さまと2人で…!」
ターニア「ふむ…次に一緒に戦う時が楽しみだな!」
レーニャ「は、はい‼︎」
スタッフさんに背景に花のエフェクト入れてもらうように頼んでおこう。

カンザー「この歳になると、酒くらいしか楽しみがなくてのぉ…。」
ハゼット「そうだなぁ。俺もこれといった趣味があるわけでもないしなぁ。」
エリー「ハゼットさん、この2000年をどうやって生きてきたんですか…?」
ハゼット「どうやって過ごしたっけ…。…あれ、俺の趣味ってなんだっけ…?」
エリー「何か探してみたらどうです?」
カンザー「ふぅむ、趣味か…」
エリー「そうだ!クロノさんに聞いてみたらどうです?あの人なら故郷の遊びなんか知ってそうですし。」
カンザー「おぉ、そうじゃ。クロノの故郷というのはいったいどこなんじゃ?」
ハゼット「あぁ、それは…本人に聞いた方がいいと思うな。」
クロノ「俺は言ってもいいとは思いますけど…良いんですか?」
エリー「あら?クロノさん聞いてました?」
クロノ「割と序盤の方から聞いてました。」
カンザー「お主はどこの生まれじゃ?」
クロノ「そうですねぇ…。…異世界から来たなんて言ったら信じます?」
カンザー「異世界?ふぅむ…」
考え込む。
カンザー「異世界…とは、こことはかなり違うのか?」
クロノ「…てっきり、何を言っているんだこいつは、みたいなことを言われるかと思ってましたよ。」
カンザー「お主の体の中を流れる魔力が普通の者とは違うとは思っていた。異世界と言われても、納得できる。」
エリー「疑わないんですか?」
カンザー「こやつが冗談は言っても嘘は言わん性格だということは知っとる。」
クロノ「そいつはありがたいですね。まぁ、その異世界から色々あってこっちに来たんですよ。」
カンザー「その異世界からは自分の意思で来たのか?」
クロノ「いいえ。巻き込まれたって感じですかね?」
カンザー「無理やり連れてこられたということか。やはり、あっちの世界には帰りたいか?」
クロノ「そりゃあまぁ…一応、自分が元いた世界ですし、帰らなきゃいけないですし?」
ハゼット「もう一つ聞きたいことがあったな。あっちの世界でなんか暇つぶしにでもできそうな趣味とかはないか?」
クロノ「趣味ですか?う~ん、そうですねぇ…。将棋…とかですかね…。」
ハゼット「ショウギ…?」
シーラ「クロノさーん!」
レオ「クロノさんー!」
クロノ「また今度教えますよ。ちょっと呼ばれてるんで行ってきます。」

時が過ぎ…
カンザー「ふむ、そろそろ終いの時間かのぉ。」
ブラン「えぇー。もう少し続けてもいいじゃない~。」
カンザー「いつでもできるじゃろう。さて、ブランよ。」
ブラン「なに?師匠。」
カンザー「お主に言うことがある。先ほどハゼット殿と話し合って決めたことじゃ。」
ブラン「ハゼットと?何?」
カンザー「お主、ラフに入団してこい。」
ブラン「にゅ、入団⁉︎」
フレア「聞いてねえよハゼット⁉︎」
ハゼット「言ってないからな。」
クロノ「いきなりなんでさ?」
カンザー「ワシがブランに教えてやることはもうない。後はブランが自分で見つけていくものじゃ。ラフの連中となら過ごしやすかろう?」
ブラン「それはそうだけど…」
ハゼット「カンザーからの提案だったのさ。」
ブラン「師匠…。」
カンザー「どうじゃ?」
ブラン「みんなが…良いって言うなら…」
みんなで目を見合わせる。
フレア「もちろん、大歓迎だ!」
ブラン「…ありがとう‼︎」
カンザー「なぁに、戻りたくなったら戻ってくればいい‼︎いつでもワシの特訓を受けさせてやるぞ‼︎」
ブラン「ふん、その頃には師匠越えてやるんだからね‼︎」
こうして、元気な格闘家が仲間に加わった。
次の日、全員で海で遊んだブランだが、シレイノの可愛い水着地獄に巻き込まれた。
男性陣は見れなかったが、さすがのエリーも止めに入るレベルだったそうだ。

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