ヒーローライクヒール(リメイク連載中)

手頃羊

その1・そうだ、海に行こう

[クロノ]
夏の真っ只中、やはり暑い。
クロノ「こう暑いと、海に行きたくなりますね~。」
ハゼット「そういや、今年は海には行ってないな。」
クロノ「やっぱこっちでも海で泳いだりとかってあるんですか?」
ハゼット「沖の方は魔獣がいるからそこまで泳ぐやつはいないが、海辺の方なら普通にバカンスなんかで訪れるやつは多いさ。」
クロノ「へぇ~。」
ハゼット「なんだったら行ってきたらどうだ?空いてる奴ら連れてって。」
クロノ「いいんですか?」
ハゼット「どうせだ、楽しんでくるといい。」

クロノ「というわけで行きません?」
ターニア「海か…。」
レーニャ「私たちの町だと、近い海でもやはり北ですから…。行ったことないですね…。」
クロノ「フレアは?どうする?」
フレア「んん?あぁ、行こうかな…」
クロノ「フレア最近元気ない?」
フレア「夏だから暑くてダルいんだよ。」
クロノ「フレア、炎魔法主体の人間でしょうが…」
フレア「他に誰連れてくんだ?」
クロノ「シーラも連れてくし、レオも来たいって。」
フレア「意外と多いな。」
シーラ「南でバカンスといったら、アウストールの町でしょうか?」
フレア「海っていったらそこしかないだろ。」
シーラ「聞いた話ですが、あそこで最近魔獣の活動が活発なんだそうです。沖の方なのであまり関係はないと思いますが。」
そういうこと言うなよ。絶対フラグじゃないか。

一行は海の観光で栄えるアウストールの町に到着。
ちなみにレオはシレイノが特注の水着を作りたいと言ったらしく、完成してから後に合流するらしい。
クロノ「へぇ~。やっぱこういう町は活発だな。いかにもな漁師の町って感じじゃん。」
シーラ「この町は漁業でも有名ですからね。人生で一度でもこの町の魚料理を食べないと損をすると言われているくらいに。」
クロノ「へぇ~。」
レーニャ「魚料理ですか…。」
ターニア「ちょうどお昼時だし、先に腹ごしらえといくか。」
フレア「シーラ、どっかいい店知んない?情報屋でしょ?」
シーラ「情報屋をそういう使い方しないでください!知ってますけど…」

近場の海の家的な雰囲気の店に入る。
昼時なので客は多い。
クロノ「海の家みたいだな…。」
シーラ「クロノさんがいた世界ではこういう店はあったんですか?」
クロノ「あぁ、海水浴場の近くではだいたいあったな。ここではどういう料理が出るか気になるな…。」
ターニア「ふむ、空いてる席は…あそこしかないな…。」
見回したところ、空いてる席はとてもゴツい髭の男が座っている横くらいしかなさそうだ。
クロノ「ならあそこでいいでしょ。」

シーラ「すいませーん。席空いてないんで隣いいでしょうか?」
男「おお、構わんぞ!観光か?」
近くで見ると座っているはずなのに、明らかにデカいと分かる。
おそらく2メートルはあるだろう。
ものすごいゴリゴリの筋肉で、筋肉髭ダルマという言葉がよく当てはまりそうな、そのままのおっさんみたいな男…いや漢だな。
クロノ「すごい筋肉っすね…。」
男「はっはっは!そうだろう!この辺りではそれなりに名の知れておっての。剛力のカンザーという名前は聞いたことあるかの?」
シーラ「剛力のカンザー!」
クロノ「知ってるのか、シーラ?」
シーラ「ええ、情報屋の間ではとても有名です!カンザー・サイリベル。己の体を武器とし、どんな魔獣でもその豪腕で殴られれば、無事では済まないと。」
ターニア「ベルージアでもカンザー殿の活躍は届いているぞ。凶暴な魔獣の群れを千切っては投げ千切っては投げの一騎当千ぶりを見せたとか。」
カンザー「ガハハ‼︎ワシはもう60を超えとるが、まだまだ現役じゃて‼︎」
レーニャ「人間で60はもう十分老人の枠に入るはずですのに…。」
カンザー「子供の頃から毎日鍛錬を欠かさず、己の体を鍛えに鍛え抜いたおかげでこの体を手に入れたんじゃ。まだまだ老いには負けんぞ。」
シーラ「そういえば聞いた話なんですが…沖の方で魔獣が暴れ始めたとか…。」
カンザー「ふむ…さすが情報屋、よく知っとるの。そうじゃ。沖の方で魔獣の活動が活発になっての。こちらまで来ることはないと思うが、漁師どもが漁をしづらくなっとるんじゃ。」

世間話をしながら、運ばれてきた料理をたいらげる。
カンザー「さて、お主らはこれからどうするんじゃ?」
クロノ「とりあえず宿に荷物置いて、さっそく海に突撃しようかと。」
カンザー「はっはっは‼︎ここの海は綺麗だかろのぉ。しっかり遊んでいくといい‼︎それではな!」
カンザーが海の家を出ていく。
レーニャ「噂以上にすごい筋肉でしたね…。」
ターニア「あぁ…。」
シーラ「さぁ!宿に行きますよ!」

「ヒーローライクヒール(リメイク連載中)」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く