ヒーローライクヒール(リメイク連載中)

手頃羊

その2・巨大魔獣


[クロノ]
アリシア・フォレスト。可愛らしい女の子。高校生くらいの見た目だ。
こんな可愛い妹がいるとは…。ガイア、許せん。
アリシア「あなたの名前は?それに、なんか見慣れない服だけど、どこの人?」
うっ、どうする?自分が異世界人ということはあまり広めるなと言われている。アリシアを信用していないわけではいないが、無闇に広めるのは良くない。
しかし、よその街のことは全く知らないから変なボロが出ても困るし…。
記憶喪失?いや、それでもボロが出そうな気がするなぁ…。
クロノ「カミヅキ・クロノだよ。一応、ここ生まれのここ育ちなんだけどね。服はちょっと昔に東の方に行った友人がお土産だって言ってくれたんだ。」
これはなかなかの誤魔化し方じゃね?
アリシア「へぇ~。東かぁ。東といえばマキノさんも東生まれだったよね。」
アリシアがガイアの方を見る。
ガイア「あいつは東生まれ東育ちだったが、こいつは両親が東で生まれ育ち、この街にきてこいつを産んだんだそうだ。」
ガイアが合わせてくれた。咄嗟にこういう嘘をサラッと言えるとは。この男、やりおる。
エリー「あらいけない。アリシアちゃんの分のお茶も持ってこなくちゃ。」
クロノ「あ、俺が持ってきますよ。」
ちょっとアリシアに罪悪感が湧いてきた。
仕方ないとはいえ、キツイものがある。

そんなこんなでお昼過ぎ、フレアとアクアはまだ戻ってこず、マキノもいつも通り。
ガイア「さて、そろそろ行くか。」
アリシア「うん!」
この2人、まさか同じ部屋で寝るんじゃ。とか良からぬ妄想をしそうになったその時、バン!と乱暴にドアを開け、アクアが息を切らしながら入ってきた。
ガイア「アクア?どうした?」
アクア「ハァ…ハァ…森の…方から…ハァ…デカイ魔獣が現れて…、今、フレアが…1人で…」
デカイ魔獣?こないだのスライムみたいなのか?
ガイア「アリシア、ここで待ってろ。様子を見に行ってくる。」
エリー「アクアさんもここで待っててください。」
アクア「フレア1人じゃあ、無理だ…。助けてやってくれ…。」
一体なんだってんだ。

街を出た瞬間、森の方にこいつのことかとすぐに分かるようなデッカいゴブリンが見える。
ミニゴブリンとなんとなく似てるが、右腕がちゃんと腕の形をしているので、ミニではない普通のゴブリンなんだろう。今見えているのら明らかに普通のゴブリンのサイズではないが。
軍の兵を数人連れて急いで森の方に着く。
こういう緊急事態ではさすがに軍も動かせるようだ。数名だが。
巨大ゴブリンのサイズは近くで見るとさらにデカイ。ビル程の高さのある森の木を超えている。
(こんなやつどこに隠れてやがったんだ⁉︎)
フレアが地面に倒れている。
クロノ「フレア‼︎」
脚に魔力を込めて、走るスピードを高める。
クロノ「大丈夫かよ?フレア!おい‼︎」
フレア「…あぁ、大丈夫…。ちょっとゴツい一発をもらっちまって……。」
近くにいるのは巨大ゴブリンの他にも、普通サイズのゴブリンが数十体、森の中から出てきている。しかし、そのゴブリン達の様子がおかしい。歩き方が妙にフラフラしているというか、まるでゾン
ガイア「クロノ‼︎危ない‼︎」
クロノ「えっ?」
いきなりガイアに呼ばれて、ゴブリンの方を見る。木を一本引っこ抜いて俺の方に投げてきた。
これを避けると、後ろの方にいる人たちに、下手すれば街の方まで飛んでいくかもしれない。
ならば、やってみるしかないだろう。
剣を取り、魔力を込め、飛んでくる木を防ぐ構えをとる。
木が剣に当たる瞬間、あの時のミニゴブリンと同じように剣に込めたカウンターの魔法が発動する。
木から受けるダメージが剣や体内を流れ、もう一度剣に戻す。あの時とは尋常にならない程のダメージを感じるが、負けたら大惨事が引き起こされるかもしれない。
剣でそのまま木を押し返す。あまり吹っ飛ばなかったが、こっちに飛んでこられるよりはマシだ。
剣に込めた魔力がまだ残っており、早く放出してほしいと剣を持つ手がプルプル震えている。
剣を銃に替え、銃をゴブリン共の上空に向けて発射する。
発射した魔力がゴブリンのちょうど真上にきた。
この世界にきて最初の技を決めるタイミングが来た様だ。魔力の塊に向かって指を鳴らす。自分は指を鳴らす時は中指派だ。
クロノ「フラッシュレイン‼︎」
魔力が空中で止まり、そこからさらに細く線状になった光が地面に降り注ぐ。地面に着弾すると小さな爆発を起こし、広範囲にダメージを与える。
エリーが兵の1人にフレアを後退させるよう頼み、フレアを担いで下がっていった。
ガイア「エリーと俺で巨大ゴブリンの相手をする‼︎クロノとレオと手の空いている兵は森から出てくるゴブリンを殲滅しろ!」
ゴブリンの数はそれなりに減らせたがまだ湧いてくるようだ。早々に終わらせやろう。

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