かみさま、殺してきました「テヘ♡」

なぁ~やん♡

第七プロローグ:世之生(1)「世界よ、もう一度」

「おじゃまします。」

やばい、広い。いかに大魔王という感じが出ていた。
いや~かわいい。ピンク一色……。

「わぁすげぇ」
{意外といけるわね}

「……」
「……」

他の人たちは無言。きっと見慣れているからだろう。
驚いているのは私だけか。
撃沈したところで、ルーナを思い出してしまった。
四番目だから見たことがないのかな……と思った時点で悲しくなってきちゃったからやめよう。

「な、なぁみんな、自己紹介しないか?」
「う、うん。みんなのこと、よくしらないし……。」
「……あ、あぁそうだな。すこし意識が離れた。改めわたしは大魔王。よろしく。」

さくらは胸に手を当ててそう言った。

「自己紹介なんて必要あるか?まあワタシは冥王ルナ。よろ」

まさかの「よろ」であった。
冥王だったとしても流行り言葉を言うのか。しかし驚きはない。
セルステアの時で充分体験した。
あ、ちょっと泣けてきたからやめよう。

「小悪魔、そして新生魔王サランだよ♪よろぴく♡」
「……ヘイヘイ」

サランは相変わらずぶりっ子発動である。もうツッコミすら疲れてきた。
ルナが苦笑いをしている。
まあさすがに魔王様がそんな言い方はね。

「えっと殺し屋兼新生小悪魔ルーナ!よろしく!」
「あ、ルーナも上がったんだ」
「私を何だと思っている、皆上がったのに私は上がらないのか」

小悪魔になったからか、ルーナは口調を変えている。あとかぎかっこもなんか違うよね。
昇格したからなのはわかるが、「小悪魔」に真面目的なイメージはちょっといらないかも……?
ま、まあ見逃すか!私が何か言える口でもないし。

「私はクリスタルです。よろしくお願いします」

( ,,`・ω・´)ンンン?
神様殺しちゃった私にしては一番礼儀正しい気がする!?
まあ四天王でも何でもないし、初心者だから仕方ないけどね。
ルーナは皆の自己紹介を見て何かメモしている。こんなの参考になんないからやめといた方がいいと私は思うんだけどね。

「オレはれいじ。シクヨロッ!」

待て待て待て。
れいじってそんな性格じゃなかった気がする。
――――――――――――――――――世界そのものが、修復されたのか。
もうあの世界は存在しない。あの残酷な世界は、もうない。
私は自分の存在と、この情景をもう一度かみしめた。

「自己紹介は終わりだ。ちょっと説明したいことがある」

自己紹介が終わったのを確認し、ルナは真面目な顔で私たちの顔を一人ずつ見た。
真剣だという雰囲気を速やかに察知し、パシッと姿勢を正す。

―――――――――――――――この世界の未来を、変えよう。

ルナは確かにそう言った。
修復不可能になったこの世界を。
壊れてしまったこの残酷な世界を。

しかし、不可能な気はしなかった。なんだか、できそうな気がした。
これは、運命なのだと。

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