スキルゲ!!
『王』と『システム』と『スキル』
その一撃。
人間が喰らえば、骨さえ残さずに燃え尽きて消滅してしまう。
大地に落ちれば、大きなクレーターが生まれる。
もしも、そこが町中ならば、ビルの一つ、二つの倒壊は防げないかもしれない。
だが、その一撃は、太陽と比較するほどの熱量も大きさも存在しなかった。
威力は、初段の火球と同等だった。とても、とても、宇宙に影響を与えれる物ではなかった。
対して『王』は短剣を振る。
おそらく、最初の火球をかき消した時と同じ動きなのだろう。
『王』は火球が自身に到達するよりも早く短剣を振るう。
上から下へ。何も存在しない空間に短剣を振り落す。
すると距離を無視して火球の一部が削り取られたような跡が生まれる。
さらに一振り。火球の一部が削り取られる。
さらに一振り。二振り。三振り。徐々に『王』の腕は『加速』を始める。
普通の人間は肉眼で取られる事が不可能なスピードに達した頃には、巨大な火球の大半は削り取られ、空中で消滅していた。
『リヴァイアサン』は二撃目、三撃目と連続で火球を繰り出していく。
しかし、その全ては『王』によってかき消された。
次に『リヴァイアサン』の咢から発射された物は呼応の雄たけび。
それが混乱と悲しみを秘めたモンスターの嘆きである事を理解していたのは、皮肉にも敵として立ちはだかる『王』だけだった。
「『リヴァイアサン』よ……
君は、神々にすら匹敵する不死身のモンスターではない。それこそ、ホップズが言った『人工的人間』に本質は近い。
だから―——
あるべき姿に堕ちよ!
『王』は空を駆け、動きを加速させた。
その速度はスキルの効果を大幅に超えている。
彼が言う『システム』には『スキル』も含まれている。
彼が、『王』が、どこまで『システム』について知っているのかは、彼以外にわからない。
だが、彼の言葉は一部の人間に伝わっている。
それによると―——
『システム』とは外部の存在である。
モンスターという敵を作るのも『システム』であり、人間にスキルを与えるのも『システム』である。
そして、その『システム』と呼ばれる存在の真意はレベル100を迎える者に提示される。
ゆえに『到達者』である『王』や彼の腹心は、『システム』に接触済みであり
この世界の秘密を握っていると言われている。
だから『王』は断言するのだろう。
『リヴァイアサン』の存在を否定する言葉を……
人間が喰らえば、骨さえ残さずに燃え尽きて消滅してしまう。
大地に落ちれば、大きなクレーターが生まれる。
もしも、そこが町中ならば、ビルの一つ、二つの倒壊は防げないかもしれない。
だが、その一撃は、太陽と比較するほどの熱量も大きさも存在しなかった。
威力は、初段の火球と同等だった。とても、とても、宇宙に影響を与えれる物ではなかった。
対して『王』は短剣を振る。
おそらく、最初の火球をかき消した時と同じ動きなのだろう。
『王』は火球が自身に到達するよりも早く短剣を振るう。
上から下へ。何も存在しない空間に短剣を振り落す。
すると距離を無視して火球の一部が削り取られたような跡が生まれる。
さらに一振り。火球の一部が削り取られる。
さらに一振り。二振り。三振り。徐々に『王』の腕は『加速』を始める。
普通の人間は肉眼で取られる事が不可能なスピードに達した頃には、巨大な火球の大半は削り取られ、空中で消滅していた。
『リヴァイアサン』は二撃目、三撃目と連続で火球を繰り出していく。
しかし、その全ては『王』によってかき消された。
次に『リヴァイアサン』の咢から発射された物は呼応の雄たけび。
それが混乱と悲しみを秘めたモンスターの嘆きである事を理解していたのは、皮肉にも敵として立ちはだかる『王』だけだった。
「『リヴァイアサン』よ……
君は、神々にすら匹敵する不死身のモンスターではない。それこそ、ホップズが言った『人工的人間』に本質は近い。
だから―——
あるべき姿に堕ちよ!
『王』は空を駆け、動きを加速させた。
その速度はスキルの効果を大幅に超えている。
彼が言う『システム』には『スキル』も含まれている。
彼が、『王』が、どこまで『システム』について知っているのかは、彼以外にわからない。
だが、彼の言葉は一部の人間に伝わっている。
それによると―——
『システム』とは外部の存在である。
モンスターという敵を作るのも『システム』であり、人間にスキルを与えるのも『システム』である。
そして、その『システム』と呼ばれる存在の真意はレベル100を迎える者に提示される。
ゆえに『到達者』である『王』や彼の腹心は、『システム』に接触済みであり
この世界の秘密を握っていると言われている。
だから『王』は断言するのだろう。
『リヴァイアサン』の存在を否定する言葉を……
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