スキルゲ!!
開戦
人質。
普通だったら、知人、友達、家族、あるいは恋人。
あぁ、そうか。
全く関係のない人間が人質に取られても、ここまで頭にくる物なのか。
頭が揺さぶられる。精神が揺さぶられる。心が揺さぶられる。
平常心なんて、とっくに捨て去っている。
シンプルな怒りが僕の感情の全てだ。
僕は進む。廊下には誰一人として、人がいない。
たぶん、学校から人が消失しているのだろう。
滝川晴人の結界。芦屋先生や東郷さん、三島さんなら結界を無効化できると聞いていたが……
たぶん、その問題点もクリアしているのだろう。今まで東郷さんと三島さんに邪魔されてきた滝川晴人が、それらのメンバーを校内にいるタイミングを狙ってくるはずもない。
だからか。だから、このタイミングで僕に無関係な女子生徒を人質にまで取って、強行策にでたのか。
理由は分からない。分からないけれども、それほど焦っているのか?
焦っている? ヘッと鼻で笑ってしまう。
滝川晴人は焦っているから強行策に出た?普段の滝川晴人は、人質を取る奴じゃないって事か?
僕は滝川晴人を信頼でもしてたのか?
馬鹿が。アイツは敵だ。人間ですらない人外の存在だ。
だから、だから、だから……
僕は滝川晴人を殺す?
いや、無理だ。いや、逆だ。
おそらく、僕は滝川晴人に殺されるだろう。
僕は殺されるために進軍している。
けれども……
一発くらいは入れて殴り倒してやる
体育館。僕は重いスライド式の扉を開く。手にはずっしりとした重量感が伝わっていく。
 開いていく音は重低音で重さを演出させている。
中は暗闇。カーテンで閉め切られ、光の入らない空間。
予想通り、人の姿は見当たらない。いや、暗闇の中で人影がぼんやりと見える。
そいつは体育館の一番奥。
こちらには気がついていないのか、ステージに腰をかけ、足をブラブラとさせている。
いや、気がついている。暗闇でシルエットしか見えない状態だが、彼がこちらを見てるのがわかる。
「やぁ、心配せんでも人質は無事や」
距離はかなり離れているはずだが、よく通る声でハッキリと聞こえた。
彼は、まるで人間だ。しかし、その正体は怪物であり、化け物であり、モンスターだ。
そんな彼に、僕は身を捧げようとしている。
死を前に冷静な僕がいる。それに怒りで猛り狂っている僕も同居している。
彼がステージから降りると同時に体育館の照明に灯が燈る。
彼の背後。捕縛されている少女の姿が見える。
気を失っているらしいが、ここからは様子がわからない。
彼女を見てから、徐々に怒りが増していく。
怒りの源は正義感。普段は眠っている正義感が起き上がっていく。
「滝川・・・・・・滝川晴人おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
僕は怒りに身を任せ、滝川晴人に向かい駆け出していた。
普通だったら、知人、友達、家族、あるいは恋人。
あぁ、そうか。
全く関係のない人間が人質に取られても、ここまで頭にくる物なのか。
頭が揺さぶられる。精神が揺さぶられる。心が揺さぶられる。
平常心なんて、とっくに捨て去っている。
シンプルな怒りが僕の感情の全てだ。
僕は進む。廊下には誰一人として、人がいない。
たぶん、学校から人が消失しているのだろう。
滝川晴人の結界。芦屋先生や東郷さん、三島さんなら結界を無効化できると聞いていたが……
たぶん、その問題点もクリアしているのだろう。今まで東郷さんと三島さんに邪魔されてきた滝川晴人が、それらのメンバーを校内にいるタイミングを狙ってくるはずもない。
だからか。だから、このタイミングで僕に無関係な女子生徒を人質にまで取って、強行策にでたのか。
理由は分からない。分からないけれども、それほど焦っているのか?
焦っている? ヘッと鼻で笑ってしまう。
滝川晴人は焦っているから強行策に出た?普段の滝川晴人は、人質を取る奴じゃないって事か?
僕は滝川晴人を信頼でもしてたのか?
馬鹿が。アイツは敵だ。人間ですらない人外の存在だ。
だから、だから、だから……
僕は滝川晴人を殺す?
いや、無理だ。いや、逆だ。
おそらく、僕は滝川晴人に殺されるだろう。
僕は殺されるために進軍している。
けれども……
一発くらいは入れて殴り倒してやる
体育館。僕は重いスライド式の扉を開く。手にはずっしりとした重量感が伝わっていく。
 開いていく音は重低音で重さを演出させている。
中は暗闇。カーテンで閉め切られ、光の入らない空間。
予想通り、人の姿は見当たらない。いや、暗闇の中で人影がぼんやりと見える。
そいつは体育館の一番奥。
こちらには気がついていないのか、ステージに腰をかけ、足をブラブラとさせている。
いや、気がついている。暗闇でシルエットしか見えない状態だが、彼がこちらを見てるのがわかる。
「やぁ、心配せんでも人質は無事や」
距離はかなり離れているはずだが、よく通る声でハッキリと聞こえた。
彼は、まるで人間だ。しかし、その正体は怪物であり、化け物であり、モンスターだ。
そんな彼に、僕は身を捧げようとしている。
死を前に冷静な僕がいる。それに怒りで猛り狂っている僕も同居している。
彼がステージから降りると同時に体育館の照明に灯が燈る。
彼の背後。捕縛されている少女の姿が見える。
気を失っているらしいが、ここからは様子がわからない。
彼女を見てから、徐々に怒りが増していく。
怒りの源は正義感。普段は眠っている正義感が起き上がっていく。
「滝川・・・・・・滝川晴人おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
僕は怒りに身を任せ、滝川晴人に向かい駆け出していた。
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