スキルゲ!!

チョーカー

まどろみに消えた真相

 休憩時間の10分は学級委員の説明で終わった。
 次の授業が始まり、僕は席に戻ったが学級委員の話が頭を占めて授業が入ってこなかった。
 学級委員。名前は風上春花だったけな?。
 春花ちゃんの言葉は、確か・・・・・・

 滝川晴人は、この街の有名人。
 治外法権である『キングダム』を統治する組織『本陣』。現在、滝川晴人は『本陣』の代表者の1人。

 滝川晴人は、この学校の卒業生。
 彼が在校生だった頃、一時期、行方不明だったエピソードが語り継がれた。
 その結果、この学校の七不思議の仲間入りをはたしたそうだ。

 そして、この街の特徴。
 モンスターが実体化して人々を襲うという事。
 それが七不思議を結びつき、本来の滝川晴人とは別の存在として、滝川晴人という名前のモンスターが誕生してしまった・・・・・・という事らしい。

 モンスター?そもそも、モンスターの定義ってなんだ?
 化け物。怪物。いや、それはわかっている。
 七不思議が実体化しているから、七不思議はモンスター?
 いや、それは逆説的だ。常に逆説が正しいとは限らない。
 あれ?おかしい。
 モンスターってのは、昔から存在していて、それらを認識できた者達が伝承してきた。
 そう考えられていた。じゃ、七不思議ってなんだ?
 ひょっとして逆じゃないのか?
 嗚呼、僕は、自分が否定してばかりの逆説を使おうとしている。
 そう逆なんだ。
 モンスターの正体は―——スキルとは―——
 何かにたどり着きそうな気がする。何か、重要な事に。

 頭の中で声がする。
 「……聞こ…る…?……たどり…なら…私を……」

 頭に衝撃が入る。
 一瞬の間があって、自分が叩かれた事に気がつく。
 「おい転校生。俺様の授業中によく居眠りできんな。俺様は、体罰教師や。よく覚えておけよ」
 とんでもなく厳つい教員が目の前に立っていた。
 僕は、ひたすら平謝りを繰り返した結果、バケツを両手に持たせられ廊下に立たされた。
 今どき、バケツって・・・・・・。
 これが許容されているのは文化の違いか?それとも、あの教師特有のものなのだろうか?
 僕は、深いため息をついた。

 そう言えば、アノ声は何だっただろうか?
 夢にしては妙にリアルだった。人間が発する言葉とは思えないほど、重圧的で・・・・・・。
 地獄から響くような声って感じか?
 う~ん、その前に何か、重要な事を考えていたはずなんだが、頭からスッポリ抜け落ちていて思い出せない。
 「なんだったかな?」
 人が誰もいない、授業中の廊下。
 静まり返った廊下に僕の独り言だけが広がって行った。
 

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