スキルゲ!!

チョーカー

学校の七不思議の不思議?

 授業中に回ってきた手紙。

 「昨日、滝川晴人と一緒に歩いていたって本当?」

 確かに、昨日、僕は滝川晴人に合っている。
 それも、この場所。この教室でだ。
 「ん~」と手紙と睨めっこしながら考えていた。
 滝川晴人。アイツはなんだったのだろうか?
 結局、芦屋先生にも誤魔化されたからなぁ・・・・・・。
 少し悩んで、手紙の下側にYESと書き込んで、隣の生徒へ返した。
 手紙の内容を確認した生徒が驚きの表情を、僕に向けてくる。
 その手紙を受け取った、その隣の生徒も驚きの表情だ。
 そのまた、隣も・・・・・・そのまた、隣も・・・・・・
 一体、なんなんだ? 滝川晴人って?

 授業終了のチャイムが鳴ると同時にクラスメイト達が走って集まってきた。

 「本当に!本物の滝川晴人だったの!」
 「なんて、なんて話したの?」
 「よく生きて帰ってこれたな!」

 一瞬で20人以上の人間に囲まれ、同時に喋られる。
 その勢いは、スクラムを組んだラグビー選手たちを連想させる。
 「はいはい、落ち着いて。朝倉くんも、話せないでしょ」
 眼鏡をかけた少女が、クラスメイト達を落ち着かせる。
 どうやら、彼女は学級委員らしく、真面目な印象をうける。
 「はい、これ」
 と彼女から束の紙を渡された。
 「みんなが聞きたいであろう事を授業中にまとめておきました。この休み時間中にご記入くださいね」
 「真面目じゃなかった!?」

 流石に冗談だったらしい。クラスメイトを代表してなのか、彼女が話してくる。
 「学校の七不思議?」
 「うん、滝川晴人って言うのは七不思議の一種なの」
 学校の七不思議。どこの学校にでもある怪談話ではあるが・・・・・・
 さすがに高校生になって、このフレーズを聞くとは思ってもなかった。
 そして、僕が実体験する事になるとも思ってみなかった。

 「他には

 『夜な夜な動き回る二宮金次郎像のゴーレム化現象』

 『夜な夜な理科室に集まっては人体練成の実験を行うというマッドサイエンス達の悪霊』

 『夜な夜な学校を徘徊する七人の校長先生』

 そして最後が・・・・・・

 『到達者 滝川晴人のドッペルゲンガー』

 これが我らが学校、私立キングダム西高等学校の七不思議です!?」

 「ん?いや、4つだけなんだが、残り3つは?」
 「あぁ、あまりにも危険すぎるという事だったらしく、去年、先生たちの手で討伐されましたよ」
 「討伐!?」
 「ちなみに、残り3つは
 『夜な夜な音楽室の鳴り響く、死の旋律ピアノ』
 『上りきると絞首刑に早変わりする放課後の十三階段』
 『夜な夜な、女子生徒の縦笛を狙って現れる不審者』
 でした」

 「いや、最後のはリアルな変質者では?」
 さすがに討伐って比喩だよな?捕まえて警察に引き渡したって意味だよな?

 「少なくとも討伐されたという事実を在学生である私たちが知っている間は、新しい七不思議は生まれないみたいですね。結局、彼らを生み出しているのは生徒たちの恐怖心と好奇心。本当に怖い物の正体は私たち、人間なのではないでしょうか?」
 「いや、そんな怪談のオチみたいにまとめられても・・・・・・」


 

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