スキルゲ!!
混沌とした学校生活の始まり
「待て」
急に声をかけられた。
校門の横に設けられた詰所から2人の警備員が出てきた。
その首から黒い鉄の塊がぶら下がっている―――—銃!?
それもマシンガン。その銃口がこちらに向けられた。
僕は、両手を上げ、無抵抗主義者のマネで非暴力を訴える。
「貴様、見たことない顔だ。本校の生徒ではないな」
「いや、えっ、僕は、転校してきた・・・・・・」
「黙って生徒手帳をだせ」
警備員の1人がこちらに近づいてくる。銃口は降ろされない。
震えた手で手間取ったが、言われたとおりに生徒手帳を取り出す。
警備員は僕の手から素早く奪った生徒手帳を、取り出した機械にかざす。
機械で情報をスキャン―――読み取ってるようだ。
「朝倉亮期か?」鋭い目つきで僕の名前を確認してくる。
僕は頷く。
「本物だと確認した」と警備員が警戒を解く。銃口の狙いも僕から外された。
思わず、足元から崩れて座り込んでしまった。
腰が抜けるなんて現象を始めて味わった。
そんな僕に警備員の一人が手を差し出してきた。
・・・・・・握手?
そう思って握り返すと―――
「うわあぁっ!?」
力強く引かれ、立ち上がらされた。
「ようこそ。私立キングダム西高等学校に。我々は君を歓迎する」
「えっ?え?え?」
困惑した僕の様子を警備員2人は笑い声を上げる。
「新しいルーキー君が『すげぇ!?すげぇネーミングセンスだ!?』なんて、我々の職場に対して失礼な事を考えているようだったのでな。ちょっとだけ、からかってみたのさ」
「・・・・・・僕、声出してました?」
「いや、全く。そのくらい分かるようにならないと、ここじゃ警備員なんて勤まらないよ」
呆気に取られる僕に警備員2人は自己紹介を始める。
「俺は、三島界人。こっちは東郷剣だ。よろしく」
「よろしく」
僕はそう答えながら、自分の思考を探る。僕が感じている不可解な感情。
愉快に笑う彼らを見ていると、「何か忘れていないか」と僕が僕に問いかけていく。
はて?僕は何を忘れているのだろうか?
「お邪魔します」
ここは職員室。
学校で一番、違和感を感じる場所。
その違和感の正体は、学校という子供たちのある種、日常生活の場において
唯一、大人の場所。さらに言えば、大人が働く職場。
おそらく、そこに携わるのは遠くない未来だと、僕らは知っているから違和感を覚えるのではないだろうか?
入ると同時に、知らない大人たちの視線に晒される。
女性の若い教員が近づいてきた。
「すいません。転校の、あの、お世話になる朝倉亮期ですが、その・・・・・・」
事前に、挨拶を考えてきたのだが、緊張からか、しどろもどろになったしまった。
「お~い。こっちこっち」
と手を振るおじさん。
僕は慌てて、小走りで向かう。
「俺が担任の芦屋悟朗だ。おまえが朝倉亮期か。ちょっと待ってろ」
僕は暫し、待たされ、芦屋先生に新しいクラスへと案内される。
急に声をかけられた。
校門の横に設けられた詰所から2人の警備員が出てきた。
その首から黒い鉄の塊がぶら下がっている―――—銃!?
それもマシンガン。その銃口がこちらに向けられた。
僕は、両手を上げ、無抵抗主義者のマネで非暴力を訴える。
「貴様、見たことない顔だ。本校の生徒ではないな」
「いや、えっ、僕は、転校してきた・・・・・・」
「黙って生徒手帳をだせ」
警備員の1人がこちらに近づいてくる。銃口は降ろされない。
震えた手で手間取ったが、言われたとおりに生徒手帳を取り出す。
警備員は僕の手から素早く奪った生徒手帳を、取り出した機械にかざす。
機械で情報をスキャン―――読み取ってるようだ。
「朝倉亮期か?」鋭い目つきで僕の名前を確認してくる。
僕は頷く。
「本物だと確認した」と警備員が警戒を解く。銃口の狙いも僕から外された。
思わず、足元から崩れて座り込んでしまった。
腰が抜けるなんて現象を始めて味わった。
そんな僕に警備員の一人が手を差し出してきた。
・・・・・・握手?
そう思って握り返すと―――
「うわあぁっ!?」
力強く引かれ、立ち上がらされた。
「ようこそ。私立キングダム西高等学校に。我々は君を歓迎する」
「えっ?え?え?」
困惑した僕の様子を警備員2人は笑い声を上げる。
「新しいルーキー君が『すげぇ!?すげぇネーミングセンスだ!?』なんて、我々の職場に対して失礼な事を考えているようだったのでな。ちょっとだけ、からかってみたのさ」
「・・・・・・僕、声出してました?」
「いや、全く。そのくらい分かるようにならないと、ここじゃ警備員なんて勤まらないよ」
呆気に取られる僕に警備員2人は自己紹介を始める。
「俺は、三島界人。こっちは東郷剣だ。よろしく」
「よろしく」
僕はそう答えながら、自分の思考を探る。僕が感じている不可解な感情。
愉快に笑う彼らを見ていると、「何か忘れていないか」と僕が僕に問いかけていく。
はて?僕は何を忘れているのだろうか?
「お邪魔します」
ここは職員室。
学校で一番、違和感を感じる場所。
その違和感の正体は、学校という子供たちのある種、日常生活の場において
唯一、大人の場所。さらに言えば、大人が働く職場。
おそらく、そこに携わるのは遠くない未来だと、僕らは知っているから違和感を覚えるのではないだろうか?
入ると同時に、知らない大人たちの視線に晒される。
女性の若い教員が近づいてきた。
「すいません。転校の、あの、お世話になる朝倉亮期ですが、その・・・・・・」
事前に、挨拶を考えてきたのだが、緊張からか、しどろもどろになったしまった。
「お~い。こっちこっち」
と手を振るおじさん。
僕は慌てて、小走りで向かう。
「俺が担任の芦屋悟朗だ。おまえが朝倉亮期か。ちょっと待ってろ」
僕は暫し、待たされ、芦屋先生に新しいクラスへと案内される。
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