連奏恋歌〜歌われぬ原初のバラード〜
/31/:要相談
「お前ら、猫は好きか?」
飯を食ってからの話題提供に乗り出した。
フォルとキィは顔を見合わせ、何か思い当たることがあったのか俺の方を向いて質問に答える。
「私はアレルギーですよ。ヤララン、知ってるでしょう?」
「私は好きだぞ。結構、動物には懐かれるんだよな」
一方は近寄れず、一方は好き、と。
思い出してみればフォルシーナはアレルギーで、過去の記憶ではくしゃみしまくって最終的にはむせてたな。
3年ぐらい前に俺が猫拾ってきてフォルシーナに近付けただけだったが、それを最後にもう猫と関わることもなかったから忘れていた。
「で、なんで猫なんですか?」
「これから向かうのは猫だらけの所だ。旧エリト村っつー所で、猫を操る奴が占拠してるらしい」
「…………」
フォルシーナの顔が、気付かぬままにむさいおっさんのシャツ着ててそれに気付いた時ぐらいもう本当最悪、って顔をしている。
何言おうがもう遅いがな。
行くもんは行くぞ。
「じゃあ2人組作って別行動……もしくはフォルシーナだけ村に戻ってくれ」
「えー、そんな殺生な……」
「仕方ねぇだろ。一応、問題は解決させたいしな」
「私が暴漢に襲われたらどうするんですか!?」
「暴漢ぐらいぶっ飛ばすだろ、お前」
形系統の魔法、特に力の四角形を生み出した奴がどこぞの輩に負けるとは思えない。
まぁ、数年前に遊びでフォルシーナがやり始めた「あなたの心に、ハート・スクエア…」とかふざけた魔法があんな力技になったのは今でも驚きだ。
そんな伝説を思い出しながらも、矢張りフォルシーナは1人で大丈夫だと感じる。
「別に、猫に隠れて閉じ籠ってるだけなら放っておけば良いじゃないかよ」
「なんだ? キィも乗り気じゃないのか?」
「いや、行くけど?」
「キィちゃん!? 私を裏切るんですか!?」
「じゃあこの先また闇雲に人を探すのか? その方が私は嫌だぞ。羽衣で飛んでけるっつっても、飛べない奴が増えちまったしな。道だけ聞いて、フォルシーナに村までカララルを届けてもらうのが一番効率いいだろ」
「…………」
一拍も休まずフォルシーナを説き伏せるキィ。
キィもまともな事言うようになったな。
「私たちの目的は一先ず、国を作る事だろ?なら機転利かせて動いてくれよ。頼むよ」
「……そこまで言われては、しょうがないですね。ヤララン」
「? なんだ?」
「くれっっぐれも! キィちゃんに手を出さないように!!」
「……出さねぇよ」
なんか鬼のような顔をしてらっしゃる。
そんなに俺が信用に足らんか?
……あぁでも、今朝危うかったからちょっと自分自身、自信ねぇわ……。
「……決まりだな?」
「はい」
「むしろこれ以外の選択肢はねぇだろ」
フォルシーナもキィも納得してくれた様だ。
んで、その肝心のカララルは……蚊帳の外だったからか、なんか蝶々と戯れてる。
なんだアイツ、本当に変わりすぎだろ……。
「じゃあ、マフラーと武器を剣をお渡ししますねー」
「ん? おう」
俺とキィにそれぞれ色の違う装備を渡される。
キィには青い柄の刀とマフラー。
俺には紫の柄の刀とマフラー。
今更見ると刀身は1m半ぐらいか、腰に指すために鞘と帯を受け取った。
形は全く同じマフラーと刀。
フォルシーナも赤のマフラーと刀を身につけ、ため息を吐いていた。
「全く、私は道具を作るだけの人間じゃないんですよ?」
「感謝してるっつーの」
疎外感からか、ふてくされ始めたフォルシーナ。
一時の別れぐらいで大げさな奴め……。
「フォルがふざけたりしなきゃこんな感じにならねぇと思うぞ? また合流したら美味いもん食おうぜ」
「……そうですね」
「あぁ、終わり次第俺たちも村に帰省する。少し待っててくれ」
「御意に。無事を祈ります」
綺麗にフォルシーナが一礼する。
よし、話は纏まった。
「じゃあ、カララルから道を聞いてくる。お前らはなんか適当に話しててくれ」
「はーい」
「おう」
2人の返事を聞いて、俺はカララルを誘って少し離れた場所で話を聞いた。
なんで離れたかというと、まぁアイツらは女子同士だし、俺に聞かれたくない話の一つや二つあるかもしれんと踏んだから。
あと、
「嫌です盟主様ぁぁああ!!!離れたくないぃぃいいいい!!!」
コイツめちゃんこ煩いから。
飯を食ってからの話題提供に乗り出した。
フォルとキィは顔を見合わせ、何か思い当たることがあったのか俺の方を向いて質問に答える。
「私はアレルギーですよ。ヤララン、知ってるでしょう?」
「私は好きだぞ。結構、動物には懐かれるんだよな」
一方は近寄れず、一方は好き、と。
思い出してみればフォルシーナはアレルギーで、過去の記憶ではくしゃみしまくって最終的にはむせてたな。
3年ぐらい前に俺が猫拾ってきてフォルシーナに近付けただけだったが、それを最後にもう猫と関わることもなかったから忘れていた。
「で、なんで猫なんですか?」
「これから向かうのは猫だらけの所だ。旧エリト村っつー所で、猫を操る奴が占拠してるらしい」
「…………」
フォルシーナの顔が、気付かぬままにむさいおっさんのシャツ着ててそれに気付いた時ぐらいもう本当最悪、って顔をしている。
何言おうがもう遅いがな。
行くもんは行くぞ。
「じゃあ2人組作って別行動……もしくはフォルシーナだけ村に戻ってくれ」
「えー、そんな殺生な……」
「仕方ねぇだろ。一応、問題は解決させたいしな」
「私が暴漢に襲われたらどうするんですか!?」
「暴漢ぐらいぶっ飛ばすだろ、お前」
形系統の魔法、特に力の四角形を生み出した奴がどこぞの輩に負けるとは思えない。
まぁ、数年前に遊びでフォルシーナがやり始めた「あなたの心に、ハート・スクエア…」とかふざけた魔法があんな力技になったのは今でも驚きだ。
そんな伝説を思い出しながらも、矢張りフォルシーナは1人で大丈夫だと感じる。
「別に、猫に隠れて閉じ籠ってるだけなら放っておけば良いじゃないかよ」
「なんだ? キィも乗り気じゃないのか?」
「いや、行くけど?」
「キィちゃん!? 私を裏切るんですか!?」
「じゃあこの先また闇雲に人を探すのか? その方が私は嫌だぞ。羽衣で飛んでけるっつっても、飛べない奴が増えちまったしな。道だけ聞いて、フォルシーナに村までカララルを届けてもらうのが一番効率いいだろ」
「…………」
一拍も休まずフォルシーナを説き伏せるキィ。
キィもまともな事言うようになったな。
「私たちの目的は一先ず、国を作る事だろ?なら機転利かせて動いてくれよ。頼むよ」
「……そこまで言われては、しょうがないですね。ヤララン」
「? なんだ?」
「くれっっぐれも! キィちゃんに手を出さないように!!」
「……出さねぇよ」
なんか鬼のような顔をしてらっしゃる。
そんなに俺が信用に足らんか?
……あぁでも、今朝危うかったからちょっと自分自身、自信ねぇわ……。
「……決まりだな?」
「はい」
「むしろこれ以外の選択肢はねぇだろ」
フォルシーナもキィも納得してくれた様だ。
んで、その肝心のカララルは……蚊帳の外だったからか、なんか蝶々と戯れてる。
なんだアイツ、本当に変わりすぎだろ……。
「じゃあ、マフラーと武器を剣をお渡ししますねー」
「ん? おう」
俺とキィにそれぞれ色の違う装備を渡される。
キィには青い柄の刀とマフラー。
俺には紫の柄の刀とマフラー。
今更見ると刀身は1m半ぐらいか、腰に指すために鞘と帯を受け取った。
形は全く同じマフラーと刀。
フォルシーナも赤のマフラーと刀を身につけ、ため息を吐いていた。
「全く、私は道具を作るだけの人間じゃないんですよ?」
「感謝してるっつーの」
疎外感からか、ふてくされ始めたフォルシーナ。
一時の別れぐらいで大げさな奴め……。
「フォルがふざけたりしなきゃこんな感じにならねぇと思うぞ? また合流したら美味いもん食おうぜ」
「……そうですね」
「あぁ、終わり次第俺たちも村に帰省する。少し待っててくれ」
「御意に。無事を祈ります」
綺麗にフォルシーナが一礼する。
よし、話は纏まった。
「じゃあ、カララルから道を聞いてくる。お前らはなんか適当に話しててくれ」
「はーい」
「おう」
2人の返事を聞いて、俺はカララルを誘って少し離れた場所で話を聞いた。
なんで離れたかというと、まぁアイツらは女子同士だし、俺に聞かれたくない話の一つや二つあるかもしれんと踏んだから。
あと、
「嫌です盟主様ぁぁああ!!!離れたくないぃぃいいいい!!!」
コイツめちゃんこ煩いから。
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