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分解っ!

ノベルバユーザー194919

4‐3 志願

スカイとフィナはハンボルトの王都へと到着した。
冒険者登録をした矢先、受付の職員にハンボルトへ行くことを勧められたのである。
道中のクエストを受けさせられ、クラミシア王国の港町まで行く間に
スカイとフィナは冒険者ギルド内に置けるランク制度において、Bをとっていた。
港町からハンボルト王国への航海中にフィナの船酔いや海特有のモンスターとの戦いを経て、
ハンボルト王国の港町に着き、そこで再度の冒険者登録とランクBの引き継ぎを済ませ、
2人はハンボルトの王国へと到着した。
そして、2人は受付の職員にこう言われた。
「あなた達は冒険者より軍人の方がお薦めです」と。
特に身分の保証さえされないほどの田舎に住んでいた(という設定)であれば、
冒険者になってもせいぜいBランク。
しかし、実力主義的を重視するハンボルト王国であれば、冒険者Bランクの分が加算されて、
よっぽど軍人になって上の地位に着くのがいいらしい。
そして、今彼らはちょうど採用試験がひらかれていた場に参加したのだ。
「次!」
部屋の中で1人づつ戦い、実力を持ち合わせた者だけが軍に入れるようであった。
「次は…Bランク冒険者か!少しは手ごたえがありそうだ。行け!」
そしてスカイは部屋へと入る。
「ではよろしく」
「ああ」
試験官の男が1人いるだけの質素な部屋で両者は手を握り合う。
「どれか一つ好きな剣を選べ」
少しづつ柄の長さや刃の長さが違う木剣が並んでいる。
「…別にどれでも」
「そうか…では私はこれにしよう」
試験官は唯一形の違った物を選んだ。刀だ。
「…じゃあ俺も」
そしてスカイが手に取ったのも刀。
「いいのか?初心者には―――」
「早く始めてくれ。連れが我慢できなくなる」
「…では参る!」
一気に距離を詰めてくる試験官。
「『流』」
スカイは木刀を滑らせ、試験官の斬撃をそらす。
「っと…これは意外だ。刀の使い手だったとはな…っ!」
カンッと木が撃ち合う音が響く。
「別にどれでもいい。―――全て使える。『薙』」
一瞬で鍔迫り合いを終わらせて試験官の脇に木刀を滑らせる。
「『防』っ!」
一瞬で試験官の木刀がカンッとスカイの木刀を跳ね上げる。
「あー全く、こんな公募で才能のある奴とぶち当たるとは思わなかったぜ…『斬』!」
ブワリと半身になったスカイのすぐそばを風が通り過ぎる。
その間に後ろに下がる試験官。
「試験にしては…真剣勝負をお望みのようだな。『円月サークルムーン』」
一気にスカイは距離を詰める。
「『シャドウ』っ!」
横に移動しようとした試験官の脇腹にスカイの木刀が当たる。
「『連・月光』」
衝撃でよろめいた試験官の腹に木刀の突きがとどめと言わんばかりに入る。
それはまるで吸い込まれるかのような無駄のない動きだ。
「がっ!」
2、3m吹き飛び、ドサッと地面に倒れる試験官。
「ちっ…俺の負けだ。奥の部屋にこれを渡してこい」
服のポケットから赤色の紙を取り出す試験官。
「ああ。…連れはもう二、三段階下だ」
「全然嬉しくねぇ知らせだな、おい…次を呼べ!」
スカイは奥の部屋へと進む。
「試験お疲れ様です。紙を出してください」
「ああ」
先ほどの赤い紙を取り出すスカイ。
「…え?あ、赤?推薦状付きっ!?」
随分とまずいものを貰ったようだと理解したスカイ。
「偽造するとは思えないし…でも…」
「ああ、そう言えばさっきの試験官、俺が腹に一撃入れたら吹き飛んだぞ」
「…吹き飛んだ?」
「それ以上言い表せないが?」
「そうですか…えっと、お連れの方はいらっしゃいますか?」
「ああ、俺の次だからな。もうそろそろ…」
部屋の中に入ってくるフィナ。
「あ、えっと紙を出してください」
「んー」
ペラッと青い紙を出すフィナ。
「…もう、いいです。とりあえずあなた達は上から十番目位の地位から始めて貰います!」
「「は?」」
彼らは知らなかった。
今先ほど戦ってきた相手はこの国でも有数の戦闘隊長であったことを。
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メインストーリー:【死神】
『第一章【胎動】第五節:志願編』が完了しました。
これに伴い、サブストーリー:【那奈】が改変されました。

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