銀河を、この手のひらに。

巫夏希

エピローグ

 長らく人間が住めない環境にあった惑星『地球』にロボットを住まわせ、管理を行わせていた。
 そして地球に残された人間は空気清浄システム『アマテラス』を起動させるために一体のロボットを仲間にした。
 そのロボットは大いなる犠牲となったが、アマテラスによる浄化は成功し、人間の時代は再び始まった。
 アマテラスの浄化は、空気中のホコリやゴミを水分と結着させたものだった。
 だから、アマテラスによる浄化が始まると――まるであるものが降ったような錯覚を感じるのだった。
 その日、地球ではあまりにも久しぶりに『雪』が降った。
 そして、すべての電気が消え、ネオンが無くなった場所から見上げた銀河は、あまりにも美しいものだったという。










(銀河暦10249年・歴史新書第41冊目エルム・ハルバートの手記より)

「その他」の人気作品

コメント

コメントを書く