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TSしたら美少女だった件~百合ルートしか道はない~

シフォン

「卵だと思ってたんだけどなぁ」

あーびっくりした。
亮太が帰ってきたと思えば何故か顔中が卵白で汚れてるんだけど、これ亮太が女だったらなんというかご褒美的な絵面になる状況だよな………その、あれだ、粘液をぶちまけられた状況なんてもんは性別をかなり選ぶよなってこと。
男が粘液にまみれてる状況なんざ見たくないね。かなり気持ち悪い。
ただ一応買い物は済ませてきたみたいだし、それに免じて多少は労ってやるとしよう。
だがその前に、何故卵黄がついていないのか激しく気になるんでな。質問させやがれ亮太。
「なぁ兄貴、俺今激しく理不尽な理由で尋問されている気がしてるんだけど」
「大丈夫だ、問題ない」
「何が!?」
ハハハ、まぁそんなことは気にせずに俺の質問に答えろよ亮太クン。
なんでお前に卵をぶつけたと思わしき奴は卵白だけをぶつけてきたんだ?そのせいで余計に気持ち悪い絵面になってるから、俺の精神衛生のためにそいつへ怒りをぶつけたいのだけれど。
そんな意思を込めた視線で俺は亮太を見るが………気付いてないな、この感じじゃ。
まぁ普通の人間には他人の心の中身を見るなんてことは出来ないからな。仕方ないか。

じゃあ普通に言葉で聞いてみるとしよう。
「ところでお前、なんで卵白だけぶつけられてんの?」
「………それ聞くか?普通」
うるせー、黙って質問に答えろやー。とか言ってやりたいところだが、ここはまだその手を使う時じゃない。
どうせ知られて損するもんでもないし、素直に教えてやるとしようじゃないか。
「簡単さ、ちょっと粘液にまみれたお前の姿が気持ち悪いから、犯人に怒りをぶつけたくて仕方ないんだ」
「想像以上に酷い理由だなオイ」
………酷いとは何だ酷いとは。
お兄ちゃん悲しいぞ。お前が反抗期に入っちゃってさ。なんてこったい!と叫んで、お前に八つ当たりしたくなるくらいには。
「で、なんでそうなってんだ?理由を答えないなら明日の弁当は俺が全力で腕を揮ってお前の嫌いなもので揃えてやる」
そんなわけで少し悲しい気分になった俺は亮太にえげつない脅迫をして無理矢理聞き出すことにした。
家族だからね。苦手なものくらいいくらでも知ってるんだよ。
えげつないとか言わないでおくれよ?嬉しくてつい舞い上がってしまうからさ。
「………家に入ろうとしたら後ろから男たちが来て、何故か一斉にボウルに入った卵白を投げつけてきた。これが真実だよ」
「………」
何それ怖い。被害者が俺だったらどうしてたんだろう。
「で、実は兄貴を狙う予定だったらしいんだが、暗くてよく見えなかったんだと」
うへえ、本当に何か大変なことになってたかもしれない。俺が被害者だったなら。
今回は本当に幸いだったわ………亮太が被害者で良かった。幸運、いや激運だね。これが仏様のご利益ってやつなのか?
祈ったその日にご利益とか心広いなーとか思わなくもないが、俺に何かしらの損があったりはしないんだし気にしないことにしよう。

「由さーん、これ使いますかー?」
俺が無駄に効果ご利益の早い仏様に感謝していると、ステラが何やらモコモコした布を持ってきた。
確か母さんだか父さんが通販で買ってたマイクロなんちゃらのタオルもどき。もしかしたら雑巾かもしれないけど、そこは気にせずにいよう。
「使うわー」
「了解で………あわっ!?」
しかし、ステアは何故か亮太に近付いた瞬間に何故かビックリした猫か何かのように去って行ってしまった。
何かあるのか?まぁ一応、マイクロなんちゃらの雑巾(そんな気がする)は置いて行ってくれたから良いけどさ、一体なんだと言うのか………
俺は床に落ちた雑巾を回収し、亮太に渡す。
………あ、ステラ戻ってきたぞ。しかもマスク装備で。
なんか物騒な感じがするなぁ。
「由さん、亮太さんから離れてください。その卵白っぽいのは………媚薬です」
予想的中!本当に物騒だ!

………じゃねえよ!?
媚薬とか、それ完全に薄い本的な展開が待ってたんじゃないですかやだー。
あー、本当に被害者が亮太で助かったね。本当に………ん?
そーいやなんで俺、今その効果を受けてないんだ?
「なぁ兄貴、とりあえずこのやたらモコモコした布は捨てとくか?」
亮太は自分についていた媚薬………というか卵白っぽい媚薬を拭き取った布をどうするか聞いてくるが、これの処理は簡単だ。
普通に洗濯しよう。それ一枚を適当なバケツにぶち込んで手洗いでな!
あ、もちろんやるのは亮太な。俺がやると効果を食らいかねないし………ってことでよろしく。

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