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TSしたら美少女だった件~百合ルートしか道はない~

シフォン

「今日は檜山に足を向けて眠れないな」

「いやー、おめーら何してるん?別に何かあるわけじゃないが………盛るんならなぁ、こことかこことか、どうよ?」
突如分ゲー部室に現れた顧問、檜山!
奴は俺の絶体絶命のピンチを救う………訳ではなく、ただ加奈ちゃんに、なんというか『ご休憩のあるホテル』を紹介したのであった。
でも俺からはこう言わせてもらおうじゃないか。
この策は………史上最高の反撃だ!
ご休憩のあるホテルであれば部長への制裁と俺の危険回避を兼ねる事が出来るからな!
「………それもそうですね。正吾の浮気を問い詰めるよりそっちの方が………」
「正吾?あぁ、いやアイツが浮気なんてできるわきゃねーだろ………これでも、学校で一番の女好きでしかも成功率0%が常なんだぞコイツ。コイツの彼女なら言ってやってくれよ、ナンパも大概にしやがれってさ」
あぁ、素晴らしいよ檜山センセ。アンタはなんてことを言ってくれたんだ。
俺じゃちょっと言いにくいことを、そのマイペースさと物怖じしないその精神は容易に言ってくれる。
そこに痺れる憧れるゥ!とは言わないけど、とにかくすごいよ檜山。
普通の人間には出来ないことをやるその強さに、俺から適当な勲章をあげちゃおう。300円(税別)な!
「そうですね………キツく言っておきますよ」
「おう、そんじゃな。でもヤバいことはするなよ?俺の監督不行き届きで減給か謹慎喰らうかもしれんからよ」
………いや、気にするとこそこかいな。まぁそれがこの檜山という男なんだがな。
俺がそんな感想を抱きつつ、檜山への評価をそこそこ高く変えていると、加奈ちゃんが部長を引っ張って連れて行った。
どこへ、というのを聞くのは野暮って奴だろう。

だが、檜山のマイペースさ所以の利きにくいことを聞く精神攻撃は、加奈ちゃんと部長だけでなく俺にも牙を剥いた。
「それと………田中、お前いつから女だった?」
しかも、俺のTSに触れる形で。
なんて話題に触れてくれやがったんだ。別にこのことを予想してなかったわけじゃないが、このタイミングでなんの脈絡もなくこの話題が出てくるとはな。
………だがなぁ、俺だって進化するんだよ。今日の俺は昨日の俺と違って、ある程度分かりやすく説明出来るのさ。
まずそうなる経緯を説明して、そうなった過程を説明して、最後に結果を説明する。
ホラ完璧だろ?どこにも隙が無いパーフェクトかつ最高の説明だ。我ながら惚れ惚れするよ。
「えぇ、それがですね………」
俺は、檜山に説明をするのであった。

―――――

「なぁ、お前が一応何も隠さずに、パーフェクツな説明をしてるのは理解したけどさ………正直な話、まったく
分からん」
………デスヨネー。
檜山が俺の説明を全て聞いたあと、全く分からんと答えたのだが、やはり俺としても『あれ?これまったく分からなくね?』と思っていた。
だって神さまが現れて突然TSさせてくるなんて信じられるわけがないもんね。
それに、TSしたのがどう考えても真実だとはいえ、実際に存在しても信じられないモノだってあるわけだ。
うーん、こりゃ難題。解決法もないしそもそも出来ることやっちゃったあとになるからなぁ………
「まぁ、とりあえずお前は性転換したってことだけ理解しときゃ大丈夫だろ?」
「そっすね」
とりあえずここは簡単なところだけ理解してもらっておけば大丈夫だろう。
どうせ神様の悪質さとか、外道さとか知ったところでなんの得もしない訳だしさ。
うん、そう納得してやるとしよう。この件についてはあとであの神様に『お前の話は存在単位で分かりにくいから消えて』と言いに行くついでで相談してみるかな。ステラに。

俺が実際のところほとんどクレーマーのそれに近い論理で腐れ神様に文句を言いに行く計画を立てていると、文ゲー部室のドアがガラガラっ、と開かれる。
「先輩、来るのが遅いから来ましたけど………これどんな状況ですか?」
後輩ちゃんだ。まぁあれだな、これは嫌な予感がするぜ。
説明を何回もする日が二日も続くとか、なんなんだよ!

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