俺にエンジョイもチートも全否定!~仕方ない、最弱で最強の俺が行ってやろう~
第十七回 貴族の娘「ネルタリー・レジアス」
「あぁ~久しぶりの外、気持ちい~!!!」
「……私の別荘、居こごち悪かったですか?」
「いや多分それじゃないぞ」
此処は馬車の中。
シアノンの家から出た俺たちは、サテラの導きの元、「公共センター」に行った。そして高級馬車を雇ってみた。金を払ったのはレスナだ。上級馬車、料金300G。日本円ではおよそ3000円だと教えられた。さすが高級馬車だ、のりこごちは悪くない。
俺たちは談笑していた。冗談(禁句)も含めた。
「なんかおなかすいてきたんだけど。」
「そりゃそうですね。もう十一時をまわっています」
「……恥ずかしいけど、オレもなんだ」
この世界での朝ごはんの平均時間は六時。昼ご飯は十一時。夜ご飯は午後七時である。
つまり今は昼ごはんの時間だ。
ちなみに俺たちはもう三時間も馬車に揺られている。そこでだった。
「おい。公共センターだと、此処トセガイ町までになるぜ。これはマップだ、これでも参考にしな。」
馬夫と呼ばれている、まぁ馬車を運転している人が馬から降りて、俺たちにこのあたりの細かい地図と、王都まで行く道のりが記されている地図を渡した。
彼の話によると、此処はトセガイ町という町であり、此処ではレストランなどが盛んになっているそうだ。王都の内心部、つまり王都を守る砦のようなところだ。
そして彼が言うには此処には沢山の貴族らが集まっているという。特に今時期は王都でパーティがあるため、別荘を買ったり、ドレスを作ったりしているらしい。そしてトセガイには今この国、セル帝国の第三女王が平民になってまぎれこんでいるらしい。
それだけを伝え、馬夫は俺たちを降ろし、去っていった。
「まぁ、歩くのも悪くないんじゃね?まぁ俺は五歳だし」
「ただのファミリーに見えますよね♪」
「おいリーゼルト。妙におとなしいと思ってたらそんなことをかんがえていたのか!?」
自分は五歳だと主張したところで、サテラがお恥ずかしい突っ込みを入れてきた。それに乗ってレスナもわざとらしく引いた様子て俺から一歩離れる。
俺の頭の上にお怒りマークが生じた。
「ちげーよ!そんなこと考えてねぇし!!!」
今朝よりは怒っていないが、少し声を荒げてみた。普段地球でならみなびくびくしながら涙を流し謝りながら走り去っていくのだが、今では違う。
五歳なので怒っても可愛いとしか思われない!!!!
五歳だから怒っても可愛いとしか思われない!!!!!(大事なことなので二回言った)
「冗談ですよ、冗談。でも周りには本当にそう見えるようですし、まぁいいんじゃないですか」
「リーゼルトって案外引っかかりやすいんだな。。。」
「うっせー!」
そう言いながら俺はレスナの腕を軽く叩いた。サテラはほのぼのとした様子で俺を見ている。
俺は一度肩をすくめ、また歩き出した。
「……どうしましょう…?どうしましょう………?」
曲がり角の先に、一人の華やかなドレスを着た紫のロングヘア、華やかなカチューシャをしたいかにも貴族な女の子、恐らく俺と同い年だろう。その女の子は町をうろうろしながらなにやら焦っているようだった。
俺はサテラに振り返り、
「リオン、どうする?」
「……助けましょうよ。異世界転生らしく。」
どうやらサテラには「異世界転生」という概念があるらしい。さすがナビ。
そういえば皆忘れていると思うが、サテラは組織の中で賢者の名を持ち、セル帝国を管理しているが、あまり仕事が回ってこないためナビ・案内役をしているのだ。
俺とレスナはゆっくりとうなずき、少女に向かって歩き出す。
「どうしたの?」
俺はなるべく笑顔で女の子に聞いた。
「ふん、貴方なんかに応えたくありませんわ!!!」
女の子の顔には微かに涙の跡が付いていた。
女の子は俺の方から顔を背け、生意気な感じに腕を組んでいた。
終わったよ、俺。本当に終わった。
「ってめえなぁ……」
「ストップリーゼルト君」
喧嘩体制に入ろうとした俺を止めたのはサテラだった。サテラはかがんで、下から目線で少女に問う。
「ねぇ、君、名前は何ですか?どうしてここにいるのですか?または、どうしたのですか?」
五歳辺りには難しい質問だろう。しかし女の子の服装を見るに貴族なため、少しは勉強しているだろうと思った俺は気にしないことにした。
多分無視されるだろうし~。
「わ、わたくし、ネルタリー・レジアス六歳ですわ!……じつは、父様がご失踪なさったのです……、わたくしにはどうしようもなくて、困っていたのですわ」
「そう。じゃあ、ネルタリーちゃん。……長いからネルって呼んでいい?」
「はい。大丈夫ですわ」
!?
「サテラに向けてのみ」流暢に答えるネルタリー。
これを地球では「媚びている」というのだ。それにレスナも気づいているようで、傍でまた引き気味になっている。そして今回は多分本当だろう。
そして本題。
ネルタリーは父が失踪した。と言っていた。
つまりこれは、俺たちも手伝うということで、王都につくのが遅れるということだ。
だが別にいい。
異世界なんだ。もし俺みたいなのが恨まれたら一瞬で殺される。
死ぬよりはいいことをしようと、俺は思ったのだった。
「……じゃあ俺も強制的にネルって呼んでやる」
「嫌ですわ!!!」
「強制だって言ったろ?拒否権はナシだ」
何と思ったか、俺はこの女の子に強く当たりたくなったのだ。
こいつには、調教が足りん!!!
そして俺は何か意味の分からないことに燃え始めた。
そう、教育だ。俺にとって、この教育もいいことなんだ!!!!!
『元ヤンが教える、正しい人生の生き方!!!』
どう見ても教えられたくねぇな……。
ネルタリーは真っ青になっていた。
そんなに呼ばれるのが嫌だったのか、と俺も落ち込んだ。
「はい、喧嘩はそこまでです。まず、二人に別れて探しましょう」
サテラはかがんでいた状態からすくっと立ち、真剣な顔で一人一人の顔を見た。
これぞ賢者。
そしてレスナもやっと普段の調子に戻ったようで、同じように真剣な顔をしている。
「じゃあ、チーム分けだな」
チーム分けをすることになった――――――――――――――――――――――――。
『人生四苦八苦を体験し時、彼は猛大な力を手に入れるであろう』————————————☆
「……私の別荘、居こごち悪かったですか?」
「いや多分それじゃないぞ」
此処は馬車の中。
シアノンの家から出た俺たちは、サテラの導きの元、「公共センター」に行った。そして高級馬車を雇ってみた。金を払ったのはレスナだ。上級馬車、料金300G。日本円ではおよそ3000円だと教えられた。さすが高級馬車だ、のりこごちは悪くない。
俺たちは談笑していた。冗談(禁句)も含めた。
「なんかおなかすいてきたんだけど。」
「そりゃそうですね。もう十一時をまわっています」
「……恥ずかしいけど、オレもなんだ」
この世界での朝ごはんの平均時間は六時。昼ご飯は十一時。夜ご飯は午後七時である。
つまり今は昼ごはんの時間だ。
ちなみに俺たちはもう三時間も馬車に揺られている。そこでだった。
「おい。公共センターだと、此処トセガイ町までになるぜ。これはマップだ、これでも参考にしな。」
馬夫と呼ばれている、まぁ馬車を運転している人が馬から降りて、俺たちにこのあたりの細かい地図と、王都まで行く道のりが記されている地図を渡した。
彼の話によると、此処はトセガイ町という町であり、此処ではレストランなどが盛んになっているそうだ。王都の内心部、つまり王都を守る砦のようなところだ。
そして彼が言うには此処には沢山の貴族らが集まっているという。特に今時期は王都でパーティがあるため、別荘を買ったり、ドレスを作ったりしているらしい。そしてトセガイには今この国、セル帝国の第三女王が平民になってまぎれこんでいるらしい。
それだけを伝え、馬夫は俺たちを降ろし、去っていった。
「まぁ、歩くのも悪くないんじゃね?まぁ俺は五歳だし」
「ただのファミリーに見えますよね♪」
「おいリーゼルト。妙におとなしいと思ってたらそんなことをかんがえていたのか!?」
自分は五歳だと主張したところで、サテラがお恥ずかしい突っ込みを入れてきた。それに乗ってレスナもわざとらしく引いた様子て俺から一歩離れる。
俺の頭の上にお怒りマークが生じた。
「ちげーよ!そんなこと考えてねぇし!!!」
今朝よりは怒っていないが、少し声を荒げてみた。普段地球でならみなびくびくしながら涙を流し謝りながら走り去っていくのだが、今では違う。
五歳なので怒っても可愛いとしか思われない!!!!
五歳だから怒っても可愛いとしか思われない!!!!!(大事なことなので二回言った)
「冗談ですよ、冗談。でも周りには本当にそう見えるようですし、まぁいいんじゃないですか」
「リーゼルトって案外引っかかりやすいんだな。。。」
「うっせー!」
そう言いながら俺はレスナの腕を軽く叩いた。サテラはほのぼのとした様子で俺を見ている。
俺は一度肩をすくめ、また歩き出した。
「……どうしましょう…?どうしましょう………?」
曲がり角の先に、一人の華やかなドレスを着た紫のロングヘア、華やかなカチューシャをしたいかにも貴族な女の子、恐らく俺と同い年だろう。その女の子は町をうろうろしながらなにやら焦っているようだった。
俺はサテラに振り返り、
「リオン、どうする?」
「……助けましょうよ。異世界転生らしく。」
どうやらサテラには「異世界転生」という概念があるらしい。さすがナビ。
そういえば皆忘れていると思うが、サテラは組織の中で賢者の名を持ち、セル帝国を管理しているが、あまり仕事が回ってこないためナビ・案内役をしているのだ。
俺とレスナはゆっくりとうなずき、少女に向かって歩き出す。
「どうしたの?」
俺はなるべく笑顔で女の子に聞いた。
「ふん、貴方なんかに応えたくありませんわ!!!」
女の子の顔には微かに涙の跡が付いていた。
女の子は俺の方から顔を背け、生意気な感じに腕を組んでいた。
終わったよ、俺。本当に終わった。
「ってめえなぁ……」
「ストップリーゼルト君」
喧嘩体制に入ろうとした俺を止めたのはサテラだった。サテラはかがんで、下から目線で少女に問う。
「ねぇ、君、名前は何ですか?どうしてここにいるのですか?または、どうしたのですか?」
五歳辺りには難しい質問だろう。しかし女の子の服装を見るに貴族なため、少しは勉強しているだろうと思った俺は気にしないことにした。
多分無視されるだろうし~。
「わ、わたくし、ネルタリー・レジアス六歳ですわ!……じつは、父様がご失踪なさったのです……、わたくしにはどうしようもなくて、困っていたのですわ」
「そう。じゃあ、ネルタリーちゃん。……長いからネルって呼んでいい?」
「はい。大丈夫ですわ」
!?
「サテラに向けてのみ」流暢に答えるネルタリー。
これを地球では「媚びている」というのだ。それにレスナも気づいているようで、傍でまた引き気味になっている。そして今回は多分本当だろう。
そして本題。
ネルタリーは父が失踪した。と言っていた。
つまりこれは、俺たちも手伝うということで、王都につくのが遅れるということだ。
だが別にいい。
異世界なんだ。もし俺みたいなのが恨まれたら一瞬で殺される。
死ぬよりはいいことをしようと、俺は思ったのだった。
「……じゃあ俺も強制的にネルって呼んでやる」
「嫌ですわ!!!」
「強制だって言ったろ?拒否権はナシだ」
何と思ったか、俺はこの女の子に強く当たりたくなったのだ。
こいつには、調教が足りん!!!
そして俺は何か意味の分からないことに燃え始めた。
そう、教育だ。俺にとって、この教育もいいことなんだ!!!!!
『元ヤンが教える、正しい人生の生き方!!!』
どう見ても教えられたくねぇな……。
ネルタリーは真っ青になっていた。
そんなに呼ばれるのが嫌だったのか、と俺も落ち込んだ。
「はい、喧嘩はそこまでです。まず、二人に別れて探しましょう」
サテラはかがんでいた状態からすくっと立ち、真剣な顔で一人一人の顔を見た。
これぞ賢者。
そしてレスナもやっと普段の調子に戻ったようで、同じように真剣な顔をしている。
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