異世界で教師⁈やらされました

田中 凪

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とりあえず森の中に逃げよう。あの質問に答えるのめんどいし。
うーん、どうすっかな・・・あ、ゴブリンキング達のとこに行くか。 
門で手続きをさっと済ませて森に入る。
大「よう、久々に来たぞ〜。」
キン「これはこれは、マスター。今日はどの様な用件で?」
大「最近、学長に連れまわされてなかなか来れなかったから様子見と、今、生徒達に追われてるから、匿ってほしいってことかな。」
キン「わかりました。しかし、生徒達もよほどのアホでなければここに来ると思われますが?」
さすがに、そんなアホはいないでしょ。
大「そりゃそうだろ。そこはうまくやってくれ。」
キン「・・・結局は丸投げなのですね。」
そりゃね。俺はめんどくさいことは誰かに丸投げする主義ですから。
大「それはそうと、共通語話せる様になったのな。」
キン「はい、マスターの置いていった本を必死に覚えましたから。今では、全員が問題なく話せます。」
大輝はゴブリン達の学習スピードに驚いた。
大「へぇ、そこまでか。すごいな。ところで、冒険者からちょっかいを出されたり・・・来たな。じゃ、あとよろしく〜」
大輝はそう言って、洞窟の奥へ消えていった。
レー「あ、いたいた。ゴブリンキングさんだ。ここにダイキ先生は来なかった?」
キン「きてはいないが?」
ゴブリンキングは努めて平静を装った。
レー「へぇ〜」
だが、レーナは疑いの目でゴブリンキングを見ていた。
キン「嘘だと思うならば探してみるがいい。」
大輝は近くでそれを聞いていたので、急いで【光学迷彩】を使い天井に張り付く。念のために【ワープ】の準備もしていた。
レーナは隅々まで目視で確認し、獣人としての聴覚、嗅覚を使った。
大輝は嗅覚を使われる前に【ワープ】で逃げ去ったが。
(あっぶね〜あのまま、あそこにいたらバレるところだった。まあ、レーナが戻ったらまたあそこにいさせてもらうけど。)
この時大輝はレーナの嗅覚を甘く見ていた。それが元でこのあと悲惨な目にあうのだが、彼はまだ知らない。


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