異世界で教師⁈やらされました

田中 凪

24

先生達が会議をしていた頃、生徒達は自分の寮の部屋、街の人達は自分の家に入り戦争に備えていた。
モー「戦争に備えておけって言われてもなにするんだろうね?」
モーガンは同じ部屋で生活しているアナに聞く。
アナ「さあ?私たちなんてただ待機なんでしょ?なら部屋でゆっくりしてればいいのよ。」
アナはそう言いながら中庭を覗く。
アナ「っ?!なんであの先生がいるの?!」
モー「え?なになに?謎先生でもいた?」
謎先生とは、大輝のことである。彼が来てから一ヶ月ほどでついたあだ名である。
アナ「そうよ、でも他の先生達もいるよ?どうしたんだろ?」
アナの疑問は窓から聞こえてきた話し声によって解決する。
アサ「双方、準備はいいわね?」
モー「決闘?え?なんで?」
アナ「わかんない。でも大輝先生負けない?」
モー「なんで詠唱してないのよ?!早くしないと負けちゃうって!」
次の瞬間、ファイアーボールが放たれた。
だが、放たれたファイアーボールは大輝が手をかざすだけでなくなった。そして、詠唱をしていないのにさっき放たれたファイアーボールよりも大きいファイアーボールが出る。
モー「詠唱した?!」
アナ「してない。だって口が全く動かなかったもん。」
だが、放たれたファイアーボールは避けられてしまった。
モー「惜しい!って、あれ?謎先生は?」
アナ「ほ、ほんとだ、いない・・・」
彼女達が中庭の中を目で探していると、見えたのは大輝がラムラナンの首元に剣のようなものを突きつけているところだった。
モー「な、なにあの動き、全然見えなかった。」
彼女達は震えた。今自分たちが見た光景が本物ならば担任の先生はバケモノなのだと。

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