異世界で教師⁈やらされました

田中 凪

20

あれから2週間ほど経ったころ大問題が発生した。
なんと、エルムギア王国が学園都市を国土にしようと侵略してきたのだ。てか、エルムギア王国ってどこ?
学園都市はこのベルモンド学園都市だけなんだそう・・・学長の名前が都市名になってるのか。
そして、今はどうするかの会議中である。
アサ「まさか、この学園都市を落とそうなんて考えるバカな王国があるなんてね。」
学長はため息まじりに言った。
フラ「まったくですな。学園都市はどの国にも属さない、侵略もされない。それゆえにどこの国からも生徒を受け付けると条約で誓ったというのに。」
あ、そんな条約があったのか。
ちなみに彼は新副学長のフランメルである。
メル「しかし、我らの兵力では王国軍にかないませんぞ。」
とメルフィスが言う。
まあそうだよな。学園都市には冒険者ぐらいしかいないし、教師や生徒は論外だしなぁ。なんて考えていると、
アサ「あら、ここに適任がいるじゃない。」
と俺を見て邪悪な笑みを浮かべながら学長たちが言う。
だが、アサルイ、ファリス、ルームナ、の3名以外はこいつになにができる?といった表情を見せる。そのため、学長が
アサ「そんなに彼の実力を知りたいのなら、模擬戦でもやればいいじゃない。」
と言いだした。
え?ちょ、心の準備が・・・
というわけで学園の中にはに来ている。俺は素振り用の模造刀を構えている。頑張って価値が低いものに見えるようにしてあるが、例の3人は見抜いているらしく、すごい睨まれている。
相手は杖術、魔法を使えるラムラナンという人である。
アサ「双方、準備はいい?」
俺とラムラナンは頷く。
アサ「では、はじめ!」
学長の合図と共に彼は詠唱を唱え始めた。さて、俺は待っておくか。
ラム「炎よ、その赤き身をもって我にあだなす敵を焼き払え、ファイアーボール!」
やっぱか、即席で水を作るのもいいが、ここは二酸化炭素を使わせてもらおう。
俺は二酸化炭素の幕でファイアーボールを包み込むイメージをする。そして、俺に向かってきたファイアーボールは消えた。そりゃあもう、一瞬で、
大「では、こちらも行くぞ。」
俺は炎をイメージし即座に出す、あ、詠唱忘れてた。しかも、ラムラナンの放ったファイアーボールよりもだいぶ大きかった。
彼のファイアーボールを野球の玉だとすると、俺のはバスケットボールくらいのものだ。
それを見ていた他の教師らは「無詠唱だと?!」や「あんな若造が・・・」といった声が漏れる。
ありゃりゃ、これは失敗したな。
ラムラナンはその大きさを見て驚いたが、即座に横に飛び回避した。
そして、俺の背後に回り込んだ。だが、そこに俺はもういない。
彼の首に刀の刃を近づける。
ラム「ま、まいった。」
こうして、俺1人で偵察任務をする羽目になった。

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