死神始めました

田中 凪

第192話 迷宮攻略その2

野宿なわけだが、見事に毒の粉がないので特に気にする必要がない(←元から気になってないだろ!)のは助かる。ただ、食べられそうなものがないので【アイテムボックス】の中からパンとシチューを取り出す。ちょうどテントも出し終わったようなので食事にした。
全「・・・・・・・」
飯は美味しかったが、殺風景だったので会話なども弾まず、ただ黙々と食べ続けているだけだった。食器の音だけがその場に響く。
2、3時間ほど仮眠を取ってから俺らは下の階層へと降りていく。
マル「不気味ねぇ。」
飛「そうね。生き物の気配がしないわ。」
アレ「昨日の爆発で死んじゃったんじゃない?」
ヘル「同意します。その可能性が1番高いです。」
そう、この会話を聞いていてわかるように下の階層でも、毒の粉が舞っておらず魔物が1匹もいない。
そして、ただ、歩いているだけでボス部屋と思われる扉の前へとたどり着いた。
その扉をゆっくりと開けると・・・
ラル「お前らなにやってくれちゃってんの?!?!」
魔術師がよく着るようなローブを着た白い骨がいましたとさ。
俺らはそっと扉を閉じる。
浩「なあ、見間違いじゃなきゃ今のスケルトンだよな?」
ヘル「いえ、おそらくですがリッチです。それもとんでもなく長く生きている、と言っていいのかわかりませんが、長く生きているようです。」
浩「誰か行きたい人。」
全「・・・」
浩「よし、じゃあ帰ろう!」
ラル「そりゃないだろ?!なんでそうなるのさ?!俺が手に塩をかけて丁寧に丁寧に育てた迷宮があっさり攻略されてしまいには無視される俺の身にもなれよ!!!」
俺らは仕方なくボス部屋へ入っていった。

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