死神始めました

田中 凪

第189話 セルムンド帝国にて

浩太が事後処理に追われている頃、帝国では会議が行われていた。
アー「ワシル王国がどんな兵器を使ったかわかるか?」
皇帝のアーゼ=セルムンドが口を開く。だが、その問いに答えるものはいない。まだ、わかっていないからだ。
アー「まあよい、あのあとの妙な事件の数々と今回の戦争とはどう関係しておった?」
ルギ「は、報告させていただきます。今回消失した家は全て、この戦争に関っている者の家族でした。なぜ消失したのかは不明です。現場には魔力を使った形跡が残っていなかったので・・・申し訳ございません。」
今度の質問には、捜査官を束ねていたルギュスが答えた。
アー「・・・そうか。しかし、わからないことが多すぎる。どうしたものか。」
その言葉を聞きこの場にいる者達は安堵する。なぜなら、ほとんどの場合で失敗すれば処刑だからである。
しかし、それは先帝の時代の話である。今代の皇帝は優しく、しかし厳しい統治を行っていたのだ。
だが、だからと言って一族に代々伝わってきた”皇帝を怒らすな、処刑される。”という言葉がが本能とも言えるべきところまで入っているものを取り出すことはできない。
その後、今後も戦争を続けていくかなどを話し合い会議は終了した。
そして、1人になった皇帝がつぶやいた。
アー「私はなにをすればよいのだろうか?」

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