死神始めました

田中 凪

第129話 そうだ、扇風機を作ろうその1

今の季節は夏、浩太がこの世界に来てから1年が経つか経たないかぐらいの時だ。
「うーん、この暑さには参っちまうなぁ。」
浩太はそう愚痴っていた。・・・日本のように蒸し暑い夏、というのではなくこの世界の夏は、あまり蒸し暑いといった感じはない夏だった。当然、蒸し暑いのには多少の耐性がある訳だがただ、暑いだけにはあまり耐性がなかった。
そこでふと考えた。そうだ扇風機を作ろう、と。
「てな訳で扇風機を作ろうと思う。」
「浩太、バカなの?あんた小学校の頃からずっーーーーと不器用だったじゃない。色んな面において。」
飛鳥の言葉に浩太は心に深々と言葉の矢を刺された。
「グッ、そ、それは言わないで欲しいな。」
「事実でしょ?」
口で笑ってはいるが目が笑っていない。
「ウ、ウン。ソウデスネ。」
あまりの怖さに言葉がつっかえる。そこにアレミトが、
「ねーねー、浩太くん扇風機って何?」
と聞いてきた。丸ともその言葉に頷く。
「ん?ああ、そうか2人はどんなものか知らないんだったな。・・・ほら、こういうのだよ。」
「「・・・何これ?」」
「これはな、電気を使ってこの中にある羽を回して風を送るための装置だよ。」
俺は簡単にこの機械の説明を行う。
「すごいね。それがあれば風魔法が使えない人でも大丈夫なんでしょ?」
「ま、まあそうなるか?実際に作らないとわかんないしな。」
「そっかぁ、でも発明できたら確実に画期的なものになるでしょ。」
「この世界では、な。」
「まあ、これを作るのに反対はしないわ。それより、不器用じゃないってとこを見せて欲しいわ。」
「このやろう!そんなこと言うなよ!心が傷つくわ!」
「冗談だよ、冗談。」
とまあ、こんな感じで会議は無事?・・・無事に終わった。

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