死神始めました

田中 凪

第93話 アレミトと飛鳥の心境

最近全然かまってくんないなぁ。そう思いながらアレミトはため息をついた。最初の頃は一緒にクエストに挑戦したり、野宿して一緒に寝てたり、いきなりここの近くの迷宮クリアしたりして楽しかったな。また、あの頃に戻りたい。無理だとわかっていてもそう思ってしまう。この気持ちはなんだろう?飛鳥ちゃんに聞いてみようかな?でも・・・
その様子を影で見ている者がいた。
飛鳥だ。
フフッ、アレミトちゃんさては浩太が好きなんだな。どうやってあの鈍感男とくっつかせようかな?でも、なんだろう?浩太が取られたくない。ッて気持ちが心の奥でうごめいてるのはなんでだろう?・・・まさか、ね。
2人とも浩太のことが好きだった。



アレミトの部屋にて、女性陣2名による作戦会議?が行われていた。
「・・・っていう気持ちなんだけど、これってなんだろうね?」
「いや、それ恋ってやつじゃない?実はね私もね、・・・ってなってるんだよね。」
「飛鳥ちゃんのもきっと恋だよ。私たち浩太くんのことが好きなんだよ。」
アレミトがそう言うと、飛鳥は顔を真っ赤にしながら、
「わ、私がこ、浩太をす、好きなわ、わけな、無いじゃん。」
かなり動揺していた。
「そ、それにひ、1人としかけ、結婚できないんでしょ?」
「え?そんなこと無いよ。一夫多妻は、結構あることだし。」
「そ、そうなの?!」
「うん。王様やら冒険者の人もそうなってたりするよ。」
飛鳥は頭がクラクラしてきていた。
「アイツすごい鈍感だから、気づいてないと思うよ。だから私達から言い出さないときっとアイツ永遠にわかんないよ。でもタイミングがないわね。」
「え?そうなの?」
「16年間側で見てきた私が言ってるのよ。信じたほうがいいわ。だって前世で浩太ルック、もとい顔は良い方だし優しいし細かい気遣いだってできるから好きな子が結構いたんだけど、浩太はなんも気付かなかったのよ。」
「ほ、本当に鈍感だね。」
アレミトは、若干引いていた。
「でしょ。だから、言い出さないといけないんだよね。でもどのタイミングで言おうか?」
「じゃあさ、浩太くんが寝る前に私達が部屋に隠れててさ、入ってきたら告白する。とかどう?」
「それ良いかも!じゃあ、明日早速やろう。」
「うん。」
こうして、2人の作戦会議?は、終了したのだった。
はたして浩太くんはどう受け取るだろうか?続きは次回!

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