死神始めました

田中 凪

第91話 町ごと転移⁈

俺はある作業をしていた。あの町の人達を俺の国に転移させた後どこに住まわせるか。ということを忘れていたので、受け入れのため急ピッチで魔除け石を積み上げているのだ。そこに伝言兵が走ってきた。
「失礼します。情報収集を終えたユーリナム様が戻ってまいりました。どういたしますか?」
「そうだな。今日の夜は予定があるからねぎらうためのパーティーはできないが、明日には行おう。それまでは適当に疲れを取るようにとでも言っておいてくれ。」
「はっ!わかりました!」
うーん、相変わらず肩苦しいな。もうちょっと気を抜いてもいいのに。俺は肩苦しいのは嫌いだ。なので、兵士や町の人達には気軽に話すように。と、お願いしたのだ。町の人達はそうしてくれるのだが、兵士達は長年の癖が抜けないらしい。まあ、仕方ないな。と、そろそろ作業を再開しなきゃな。

数時間後

終わったー。後は予定の時間までゆっくりして・・・られねぇ!急いで仕度をして城を出る。調べたところ町の人達全員が亡命を図っていた。もちろん巡回兵も例外ではない。家族は同じ町に住んでいるようなので、俺は考えた。その結果行き着いたのが町を丸ごと転移させる、という方法である。これがバレたら帝国中が大騒ぎすることだろう。これなら相手の動揺も誘え、貴重な情報源が手に入る。まさに一石二鳥である。そして、俺は今町の上空を飛んでいる。町の人を全員【催眠】を使い寝かせる。その後、町の下に巨大な【ワープゲート】を出現させる。よし。成功だ。【ワープゲート】を徐々に上へ上げていきゆっくりと町を丸ごと転移させる。10分後ようやく終わった。うまくあの場所に転移できてるかな?今日は疲れた。帰ってゆっくり寝るとしよう。そう思いながら自分も【ワープゲートを通って城へと戻るのだった。

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