日本円でダンジョン運営

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身分証作成

 スラムを抜けて数分、無事ギルド前にたどり着いた。
 ギルドは3階建ての建物で、木造なのに暖かみなど無く、厳つい造りになっている。

 武骨な造りの扉を押し開けギルドに入ると、中にいた人の視線がこちらに集中した。筋骨隆々の厳つい男だったり、いかにも魔女ですと言った服装の女だったり。みんなジョセフィーヌを見てるっぽいな。ペット厳禁だったか?

 とりあえずカウンターまで行くか。たぶんそこで身分証を作って貰えるだろう。

「ご用件はなんでしょうか?」

「身分証を作りたいんですけど」

「ではこちらの用紙に必要事項を記入してください」

 必要事項と言っても氏名と戦闘時の攻撃手段だけでいいようだ。攻撃手段って、身分証作るのにそんなものが必要なのか。

 氏名は笹原宗治、攻撃手段は……ジョセフィーヌによる攻撃と。

「これでいいですか?」

「ササハラソウジ様ですね。……ジョセフィーヌ、とは?」

「ああ、この子です」

「ワン!」

 足下にいたジョセフィーヌを抱き抱えて見せる。

「えっと、ただの犬にしか見えないのですが」

「犬ですけどジョセフィーヌは強いですよ」

 実際ダンジョンのボスモンスターだしな。

「ギャハハハッ!兄ちゃん、面白いこと言うねぇ。そんなたかが犬が強いだって?アハハハッ!笑いが止まらんっ」

 突然背後から声が聞こえた。うるさい。
 振り返ると、そこには身長2メートルを越える筋肉ダルマがいた。

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